王子木材工業本社ビル木材会社の木サンプルで構成されたファサード
新木場の木材会社のオフィスビル。クライアントが商品として扱う様々な種類の木で構成されたスクリーンを幾層にも重ねることで、領域を生むような空間構成を考えた。前面道路の喧噪から打合空間、執務空間と奥にいくに従い静かな領域へと移り変わるグラデーションを形成する。ファサードのガラス越しに見える木によるスクリーンの積層は、まさに「木のサンプル帳」である。ファサードを構成する木パネルは、夏と冬の季節に合わせてレイアウトを替え、ガラス面の放熱による気温の変化を緩和する。また、中庭に面した木ブラインドは陽の角度により一日の中でその開閉角度を変化させ、打合コーナーの可動扉は利用者の使用スタイルによりその領域が変化する。
新建築2003年2月号 日経アーキテクチュア (2003-3-3号) ディテール161号(2004年7月号) 東京建築賞(東京建築士事務所協会) American Wood Design Awards グッドデザイン賞 2003 インテリアプランニング賞 2004 JID賞(日本インテリアデザイナー協会)