ジンカンパニー 本社ビル洋服の生地のようにコンクリートの多様な表情を追求
アパレルメーカーの本社ビルであること、クライアントがコンクリートの外装を希望されているということを考慮し、服飾では布の可能性を追求するように、建物においてはコンクリートの表情の可能性を追求することを考えた。コンクリート小たたき仕上げや、合板、杉板のコンクリート型枠に加え、オリジナルの特殊な形状の型枠などを使い、様々なコンクリートの表情となっている。1、2 階がオフィス、3〜5階はオーナー住居の5階建ての階構成であるが、敷地は3種類の用途地域にまたがる複雑な敷地であったため、高さを規定する斜線制限も極めて複雑で、天空率を駆使しながらそれをかわした建物形状になっている。結果として生まれたテラスを室内と連続させることにより、内外が一体となった広がりのある空間が生まれている。
建築知識 2011年12月号 CAL 2020.3 他多数