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コラム5/ネコもつく「居場所」

 ネコは居心地のいい場所をよく知っています。陽だまりで目を閉じてうとうとする姿は実に気持ちよさそうで、徐々に移りゆく陽だまりを追うように、気が付くといつもそこに丸くなっています。本来、人もネコ同様、家の中にその時々に合わせて自分の居場所があることが望ましく、それは単なるの部屋の寄せ集めではありません。冬の陽だまりや夏の涼風をはじめ、明るさや広さ、床のレベル差や天井の高さ、柱、壁といったものをどのように配置するかなど、さまざまな要素を考慮してつくられます。
 内部空間は周辺環境や敷地の特徴、プライバシーの取り方などと強い関係にあります。さらに家の中には家族団欒の時、一人になりたい時、大勢の人を呼んでパーティーをする時、本を読む時、音楽を聴く時など、いろいろな場面があります。外部との関係と家の中で繰り広げられる様々な場面を掛け合わせて如何に多様な居場所をつくるかが、居心地の良い住まいの鍵となります。
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