御殿山の集合住宅6枚の大きな壁の間の坪庭がつくる豊かな住環境
御殿山の閑静な住宅街に建つテラスハウス型式の住戸の連続する集合住宅である。武家屋敷の流れをくむ閑静な住宅街の中で、高級賃貸住宅として運営されている。南北に深い奥行きをもつ敷地では良好な居住環境の実現が課題であったが、住戸ごとに2つの箱庭を設けることで、各階への通風と採光を確保した。階構成として、1階には続き間の和室を設け、壁に囲まれた庭とつながる落ち着いた和の空間に設えた。2階には主寝室とサニタリー、リビング・ダイニング・キッチンを配置した。ダイニング・キッチンの背面には屋上へ続く階段を設け、日中は上方から光が降り注ぎ、高低差を利用した風の通り道にもなっている。屋上に上ると、御殿山の屋根並みの奥にたたずむ美しいビル群の夜景を眺めることができる。