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新建築住宅特集の撮影@等々力の家

昨年末竣工のMDSが設計した「等々力の家」が、
新建築住宅特集の5月号に掲載されることとなり、
先日、その撮影に立ち会ってきました。
この住宅は細いところで間口2mにも満たない南北に細長く歪な土地で、
隣地との高低差が大きいところで2m程、
計画地内においてもこの地域の起伏の残像が残る敷地に建つ住宅です。
ファサード面となる北側道路側から奥に行くに連れ、
緩やかにカーブして狭まる敷地境界に沿って4つの小さなブロックを連ね、
ブロック毎に東西方向に片流れ屋根を上下に振幅させています。
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妻面上方の窓の先には空が見え、
奥に行くに連れ狭く絞り込まれるパースの効いた空間は、
実際の面積以上に視覚的な広さを助長しています。
1階レベル西側は隣家の地階=擁壁となっているため、
擁壁に面して開口を設けていますが、
対面の東側は隣家が迫っているため、隣家に正対しないよう、
ブロックのずれにより生じた南北面の僅かな妻面に開口部を設けていています。
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階段を上がると、個室に続き浮遊感のあるプライベートリビング、
ベッドスペースへとつながるが、ベッドスペースはオープンでありながらも、
床レベルや軸の振り方によりベッドの存在が消されています。
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このような緻密な諸室の配置が、様々なシークエンスを展開させます。
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それぞれの開口部から性格の違う光が差し込み、
角度を持った壁や天井が太陽の動きと共に刻一刻とその表情を変え、
変化に富む飽くことのない内部空間となっています。
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キッチンの先に庭。上部は奥様の寝室。
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平断面において建物の中央に位置するダイニングは上下左右に視線が抜けながらも、
天井で抑えられた落ち着いた団欒スペースとなっています。
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 外から続くタイル張りのホールはピアノが置かれた応接スペース、
そこから敷地境界なりに角度を成してダイニング、キッチンとつながります。
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非常に難しい敷地でしたが、とても魅力的な住宅が出来たと思います。
詳しくは新建築住宅特集5月号(4月19日発売)を是非、ご覧になって下さい。
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