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間伐材の丸太でバイク棟をつくる

日本大学生産工学部の大学院生と一緒に長野県の箕輪町に行ってきました。学生たちと一緒に間伐材の細い丸太を使ったバイク置き場を設計していて、その仮組を確認するためです。こちらの作業場(北沢建築工場)は三澤文子さんの設計、構造設計は稲山さんの素晴らしい建築作品。少し余談になりますが、乃木坂46のMVで使われたことで聖地の一つになっているようで海外からもファンが見学に来るそうです。

K.Mori

デリ&カフェ「K」

八ヶ岳西麓、原村の自然文化園内にあるカフェ&デリ「K」。仕事や打ち合わせにも使えるとても気持ちの良い広々としたスペースで、頻繁に利用させていただいています。

現在の企画運営はヤツガタケシゴトニン。立ち上げ時の空間プロデュースとしてルートデザインが関わったとのこと。ヤツガタケシゴトニン(代表:中村洋平氏)は原村WORKSPACE、ルートデザイン(代表:津田賀夫氏)は富士見森のオフィスを運営されていて、私の八ヶ岳での活動で大変お世話になっている方々です。この地域にはとても感度の高いアイディアマンが沢山いて本当に驚きます。そんな方々とご一緒させていただいているプロジェクトがいくつかあって、今からとても楽しみにしています!

K.Mori

専門家の方々と一緒に八ヶ岳美術館へ

村野藤吾が長野県諏訪郡原村に設計した八ヶ岳美術館(1979年竣工)。館長宮坂さん、学芸員塚崎さん、日大亀井先生、理科大國分先生と一緒に八ヶ岳美術館を見てまわりました。これまでに何度も訪れている美術館ですが、工事用図面を片手に丁寧に見ていくと新たな発見がいくつかあり、個人的にも大きな収穫でした。来月、皆さんと京都工芸繊維大学に保管されている村野藤吾の資料を見にいく予定。今後、僕は地元の建築家として(?)盛り上げていければと思っています。

K.Mori

真夏の万博

知り合いの建築家が大勢参加している大阪万博。行ってきました。

ノーマンフォスターのサウジアラビア館、坂さんのブルーオーシャンドーム、伊東さんのEXPOホール、ポルトガル、ウズベキスタン、ウーマンズ・パビリオンなど、直前に行くことなったわりに色々なパビリオンに入ることができました。真夏の平日だったので比較的に空いていたのだと思います。

行って思ったことをまず建築的な視点から。特に賛否両論の議論が尽きない藤本さんの大屋根リングについてですが、土木的スケールの木造建築、動線でありながらスペースとしても使われる多様な空間、雨を凌いだり日陰をつくる装置などなどとても興味深いものだと思いました。サウジアラビア館は全くフォスターらしくないデザインではありますが、イスラムのどこかの街に紛れ込んだ雰囲気が良かったです。ウズベキスタンやバーレーンなどの木造建築も現代の万博らしくて良いですね。

EXPOホールの内側は安東陽子さん(MDSのサレルノでファサードデザインを協働)のデザイン。若手建築家の挑戦的な不思議な建築は元気をもらえます。

展示内容としては日本館の「藻」の新たな可能性を解説した展示が新鮮で、とても面白かったです。バーレーン館の隣「文明の森」の樹齢6500年のオークの亜化石など、他にも楽しめるものは色々もありましたが、映像だけのやや拍子抜けのものも多かったように思います(だからこそ、すぐ入れたのだと思いますが・・・)。1970年の万博とは時代や社会情勢など、色々な面で違いがあることを感じました。

K.Mori

「浅間下の柑橘楼」久しぶりの訪問

浅間下の柑橘楼 の1年検査に行ってきました。

竣工時に一度まるはだかに剪定にされていた木々が1年経って青々と茂り、街並みの一角を瑞々しく彩っていました。

検査後にはお茶をいただきました。瓦屋根の日本家屋をモダンにつくり替えたダイニングで、インドの伝統クロスに和のテーブルウェアが設えられ、とても豊かなひとときを過ごすことができました。

N.Kawamura

富士山麓の家 中間検査に行ってきました。

「富士山麓の家」の中間検査に行ってきました。今回、施主のご希望で、免振ダンパーを追加採用しています。建物の木軸部分にバランスよく配置して、揺れを抑制するというものです。

構造設計の大賀先生が構造をくまなくチェック。

富士山の裾野の始まりに建つ「富士山麓の家」。富士山を眺めるためのスペースを持つこの家の柱は、全て富士山の桧でできています。

気を引き締めて進めて行きます。

M.Ohtoshi

安多化粧合板 東京ショールームにお邪魔しました

本物の木を薄くスライスした突板を合板に張り込んだ材料を「練り付け板」といって、内部の家具や扉などに使うことがあります。いろいろな樹種の木が突板として流通していますが、安多化粧合板は特に個性的な目を持った木や、ストーリーを持った木から切り出した合板を作っているということで、東京ショールームに伺ってきました。

たくさんの個性的な突板に囲まれてお話を伺いました。

もともとはテレビ等の家電の外装が木であった時代に、その仕上をしていた会社だったそうです。そこから、家具等の化粧合板の製造をしていくにあたって、プロジェクトに合ったものを、打合せを重ねて、木一本ずつに向き合いながら探し出し、一枚一枚手作りで届けたいという思いで取り組んでおられるとのお話。

こちらの木は、ボグオークといって、「木の化石」と言われている、約4000年前の樹が長い年月をかけて圧力や熱を受けて炭化したものだそうです。この黒さは木そのものが持つタンニンによって染まっていて、一つ一つ色が違うのだとか。

大阪万博の「文明の森」インスタレーションでは切り出す前の「木の化石」を見ることができます。

こちらは、そのボグオークの端材をもれなく活用するためにデザインした練り付け板。何枚もの薄い突板を糊が乾いてしまうまでの時間と戦いながら割り付けていく仕事は至難の業だということですが、ボグオークならではの木の部位や個体差による色の違いが模様のように表れた個性のある一品。

このほかにも、燻製にすることで染める「ファムド」や、タンニンで染める「鉄媒染」、切り出した木の小口からインクを吸わせて導管を染めたものなど、いろいろな仕上げも見せていただきました。

木に対する圧倒的な愛情と知識を感じました。色の感じがイイだとか、木目が綺麗だとか、そういったことに着目しがちな練り付け板ですが、木という生き物としてどのようなものかというストーリーを感じながら選ぶというぜいたくもあるのだと肌で感じることができました。イメージをお伝えして相応しい木×加工を提案していただくこともできるということで、ぜひまたお仕事をご一緒できるといいですね。

M.Ohtoshi

「鶴見のリノベーション」祝!竣工

鶴見のリノベーションが竣工を迎えました。

戦前に建主の祖父がこの地に住宅を建て、90年代まで増築を重ねていましたが、その後家族構成も大きく変わり、空き家となっていました。敷地を訪れた際、前庭にはこの家の歴史を見守ってきた老木が佇んでいました。その老木と神棚が鎮座する趣のある中心部を残して、朽ち果てた増築部分を全部取りはずし、改修したこの計画。残す部分は敷地の中心の長方形の総二階。大幅な減築により広々とした庭が生まれ、庭と連続した伸びやかな計画となっっています。仏間と神棚のあった部屋の壁と天井を残し、床や家具などを貫入させることで、連続しながらも、趣の異なる幾つもの居場所を作っています。

日大、地域計画課題の現地調査で原村めぐり

日大生産工学部の岩田先生と大学院生と富士見町、原村をぐるっと一周しました。6月から日大で僕が地域計画のスタジオ課題を出すことになっていて、その舞台は八ヶ岳西麓。その授業の他にも、ペンションベルさんの自転車置き場を学生と一緒にデザインしていて、今回はそのプレゼンも。あと、富士見高原リゾートさんの使われていない施設や、その周辺の同様な施設を案内していただき、現在のリゾート地が抱える問題を共有させていただきました。大学院生の一人はこのテーマを深掘りして論文を書くとのことです。その他には、八ヶ岳美術館、私の八ヶ岳アトリエ、エコーライン沿いのハマラノーエンなどをまわりました。ハマラノーエンでは、時間外にもかかわらず代表の折井さんがご丁寧な説明までして下さり、話も大変盛り上がりました。近々に面白いことをご一緒させていだけそうでとても楽しみ。この地域をよりよくすることに貢献できると嬉しいです。

今回は富士見高原リゾートさんのご厚意で、車を出していただいた上に案内までしていただき、学生にとってとても充実した一日になったと思います。どうも有難うござました。