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桂離宮松琴亭の写し

桂離宮松琴亭と思った方もいるかもしれません。実際は足立美術館にある松琴亭、三畳台目茶室の写しです。写しは英語で訳すとコピーと訳されてしまうのですが、茶室においては誰もが知っている素晴らしいものを敬意も持って同じものを作る、あるいはアレンジしてつくことを言います。職人の技術の継承という意味でもとても重要なものと古来からされてきました。ところで、三畳台目とは畳3枚と一畳の3/4の大きさの台目という畳で構成されたもの。

西芳寺(苔寺)

梅雨の時期、雨の日でも楽しめる苔が有名な西芳寺。昔はハガキで事前申し込みをしないと拝観できませんでしたが、今はネットでも予約が可能にました。随分とお手軽に拝観できるようになりましたね。写経をした後、お庭を拝観させていただきました。

 

粟津邸を見学

先日、粟津邸(1972年竣工、設計:原広司)を見学させていただきました。原さんの自邸と共に有名なこちらの住宅は、グラフィックデザイナーの粟津潔さんの自邸。原さんの自邸と似てるところもありますが、こちらが先に設計されています。広い敷地半分に2層分の直方体が斜面に寄り添った建ち方は、敷地周辺が竣工時から変わったと言え健在。エントランスから外部のような直階段を天井の高いアトリエまで2層降りていく途中、ここが家であることを忘れてしまいます。

ところで、NHKのクローズアップ現代の鈴木京香さんが出ていた回でこちらの住宅も紹介されていましたね。番組内でも粟津さん(潔さんの息子さんのケンさん)が維持するためにかなりのコストがかかるとおっしゃっていましたが、今後、このような名作住宅が同様の問題に直面しますので、その資金も含めて良いシステムが作られて保存されていくと良いですね。

粟津様、住宅遺産トラスト及び関係者の方々、どうも有難うございました。

東武ワールドスクエア

1/25のスケールで世界中の建物を野外に展示している不思議なテーマパーク。今年、ちょうど30周年だそうです。30年前は、まだNYのワールドトレードセンターが健在で、バルセロナのサグラダファミリアは外壁すら立ち上がっていない頃。日本人が世界中を旅行に出かけていた幸せな時代のまま時計は止まっているが、少しだけ新しい建物も追加された不思議な時空間。

ワールドトレードセンターの横に、エンパイアステイトビルとクライスラービルが建ち、その近くにエジプトのピラミッドがある。

フランクロイドライトが設計した帝国ホテルは、ロビーは愛知県犬山市で保存されていますが、全貌はこちらで見ることができます。となりに東京ドームもあって、スケールが確認できます。遠くにはワールドトレードセンターやエンパイアステイトビルが見えるのも面白い。

一見、子供のための遊園地なのですが、その完成度は極めて高く、建築家や建築学科の学生は、1日中いても全く飽きません。色々な発見もあり、とても勉強になる素晴らしい施設です。日光の近く、鬼怒川にあるので、外国人の方々にもオススメです。

 

下の動画の他に、ヨーロッパ編・アジア編・日本編の動画もInstagramに掲載しましたので是非ご覧ください。

 

長野県立美術館の東山魁夷館

東山魁夷館は以前、来たことがあるのですが、やはり素晴らしいですね。以前はなんとなく長野県立美術館の裏の方にあったという印象がありましたが、今はその印象がなくなった気がします。新しい県立美術館は東山魁夷館と本館との接続ブリッジや外観デザインの統一感があって、以前からこうであったかのような自然な佇まいです。展示室以外は無料で出入りできますので、まさに公園と連続してしています。夏休みですし、ジブリ展をやっていたこともあって、子供連れでいっぱいでした。ジブリ展の賑やかさと、東山魁夷の静かな大人の空間がブリッジで分けられていて、その対比が良いですね。

その後、善光寺に立ち寄り、、、久しぶりにこの辺りを歩き回っていると、高校生の頃が懐かしくなってきました(歳をとったかな?笑)。

長野県立美術館で昼食を

遅ればせながら長野県立美術館を見学したいと思って、久しぶりに長野市に行ってきました。高校生の時、親の転勤で長野市に住んでいました。善光寺の周りは自転車でよく走り回っていたので、この辺りがどのように変わったのかとても楽しみでした。

実際、訪ねてみると、高低差の違う周辺を内外でつなぐ明るい公園のような印象。屋上デッキや庭やブリッジなど、あらゆるところから善光寺を眺められるようになっていて、レストランからもゆっくり善光寺を眺めながら食事ができるのも良いです。善光寺の側面は自転車でいつも通り過ぎるところでしたが、じっくり側面を眺めていると、こちら側もなかなか良いものだと今さらですが思いました。

子供たちは大はしゃぎです。1時間おきくらいに霧が出るようです。

ブリッジ右側が東山魁夷館。

屋上はデートスポットですね。30年前にあって欲しかった、笑。

たまたま空いていて、ランチ食べました。美味しいです。眺めも良いので、おすすめです。

 

笠間の家

茨城県石岡市の新しいプロジェクトの現地調査に行った帰りに、伊東豊雄さんが設計した笠間の家に立ち寄りました。以前から行きたかったところでしたが、なかなかこちらの方面に行くことがなく、今になってしまいました。かなり昔に設計された住宅ですが、全く色褪せない空間で改めて脱帽です。今は笠間市が管理しているとのことで、なんと入場無料なんですね。大変申し訳ない気分になり、建物内でコーヒーが飲めるということなので入場料として(?)注文。素晴らしい空間で美味しいコーヒーを飲ませていただき、幸せなひと時でした。

北沢建築工場を見学

昨日は急遽、ちょっとした用事があって、伊那に行ってきました。
その帰り道、どこかに立ち寄ろうと思って、新建築のデータベースで検索。三澤文子さんが設計、稲山さんが構造設計した北沢建築工場へ行くことに。
連休中なので、多分、閉まっているだろうと思いつつも、行ってみると案の定閉まっていました。隙間から覗いていると、後ろから「何か御用ですか?」と声をかけられ、振り返ると、「森さん?」と言われて、、、キョトンとしていると「大学のサークルの後輩の北沢です」と。驚きました。30年ぶりの再会で、マスクもしているので、全くわかりませんでした。こちらの社長だったとは!彼も休みでしたが、たまたま立ち寄ったタイミングだったらしく、特別に開けていただきました。詳しく説明をしていただきながら、中を拝見させていただきました。どうも有難うございました。
その後、宮本佳明さんが設計した真福寺客殿に立ち寄りました。こちらも突然行ったのですが、わざわざ開けていただき拝見させていただきました。どうも有難うございました。
行き当たりばったりにもかかわらず、30年ぶりの再会もあり、とても有意義な1日でした。