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「深沢の家」 新建築住宅特集の撮影

「深沢の家」の新建築住宅特集の撮影がありました。
掲載号は未定ですが、MDSの”柱”プロジェクトとして、
「代々木上原の家」と抱き合わせで2作品が紹介される予定です。
カメラマンは今回も高橋さん。
下の写真は引渡し前に自分で撮ったもの。
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ダイニングからリビングを見たところ。
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方向を変えると、柱はまた違った表情を見せます。
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床のレベル差に加え、V型の柱で曖昧に領域分けされています。
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夜になると柱が浮き上がります。
照明デザインはいつもと同じく、SIRIUSの戸恒浩人さん。

入笠山

日頃運動不足ということもあって、
久しぶりの登山はハイキング程度で・・・
ということで、今回は入笠山へ。標高1955mです。
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山頂からは360°の大パノラマということでしたが、この日はあいにく霞んでいて、
その素晴らしいはずの展望を拝むことはできませんでした。
晴れていれば北アルプスまで見えるそうです。
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帰りは途中からゴンドラリフトで八ヶ岳連峰の眺望を楽しみながら下山。
その下の急斜面にはなんとマウンテンバイクが・・・
ここは日本最大級のマウンテンバイクフィールドだそうです。
上はゴンドラ、下はマウンテンバイク。
この上下のギャップを撮りたくて、
しばらく眺望どころではありませんでした。(笑)

富弘美術館

一路、富弘美術館へ。
2006年に日本建築学会賞の作品賞を受賞した、
ヨコミゾマコト氏設計の美術館です。
高崎から北東へわたらせ渓谷沿いをひたすら走ります。
ふと気付くと、どこからか「もしもしカメよ~♪」のメロディーが・・・
スピード注意のためか、居眠り防止のためか、
特殊な舗装面を走ることで、聞こえてきているようでした。
後で調べたところ、メロディーロードなるもの。
群馬ではメロディーラインというらしいです。
そしてようやく到着。
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建物内は撮影禁止のため、この美術館の特徴は他に任せるとして・・・
わたらせ渓谷上流の草木湖を見渡す、豊かな自然の中に建っています。
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唯一撮影可能なカフェ。
ここでひとしきり、星野富弘さんのことや詩について考えたくなります。
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展示内容についてはこの時初めて知りました。
「富弘美術館」という名称の建築として捉えるばかりで、
恥ずかしながら、星野富弘さんという方をこの時までよく知りませんでした。
建築よりも星野富弘さんの生き様に深く感銘。
今度はわたらせ渓谷鐵道で行ってみたいです。

高崎名物・ソースかつ丼

そして高崎から移動する前に、お昼ごはん。
高崎名物のソースかつ丼・・・と言いたいところですが、
ソースカツ丼ではなく、お店伝統の和風ダシのカツ丼です。
時間がなかったのでテイクアウトして車の中でいただきました。
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栄寿亭 カツ丼(玉子なし)¥400。 安い!

群馬県立近代美術館

翌日は同じ高崎市内にある群馬県立近代美術館へ。
磯崎新氏設計の1974年竣工の美術館です。
当日の企画展は『司修のえものがたり―絵画原画の世界』。
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多くの人の記憶に残っている絵本や物語で描かれた絵の原画です。
絵をみて思い出す方も多いのではないでしょうか。
物語の世界観を絵で伝えるという情熱が、とてもよく伝わってくる企画展でした。
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群馬音楽センター

同じく、アントニン・レーモンド設計の群馬音楽センター。
鉄筋コンクリートによる折板構造という特徴ある構造が美しくわかりやすい。
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稜線のシャープさに目を奪われますが、
雨水処理の仕方がこれまた興味深い。
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その構造とコンクリートの力強さが内部にも表われてます。
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2階ホワイエ。
当時のスチール製カーテンウォールのディテールにくすぐられます。
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全景が撮れないので模型で。

旧井上房一郎邸

次は旧井上房一郎邸を目指して高崎へ。
ここで間違いないと思って車を降りたものの、
門扉は堅く閉ざされ、入口を探してぐるりと一周したところ、
旧井上邸の敷地の一角、高崎市美術館がその入口であることを発見。
旧井上房一郎邸とは、東京・麻布にあった
建築家アントニン・レーモンドの自宅兼事務所に強く感銘を受けた井上氏が、
レーモンドの快諾のもと図面の提供を受け、大工に実測させて再現した建物で、
レーモンドの建築スタイルがよく表われた建築として知られています。
井上房一郎氏とは高崎の実業家で、高崎の文化活動に尽力した人物。
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居間。柱芯と開口部芯をずらした「芯外し」の手法により
窓を大きく開け放し、庭との一体感がつくられています。
自然に対抗した西洋の建築に対し、レーモンドが日本に学んだ、
四季と共にある建築の在り方が表現されています。
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屋根を支える「鋏状トラス」
杉の足場丸太材を使って、柱や登り梁を二つ割の丸太で挟み込んでいます。
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居間見上げ。障子のはめ込まれた高窓から北側の自然光が入ります。
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廊下と居間との間仕切りは襖となっています。
開け閉めすることで、違うシーンがつくり出されます。
飴色に艶めいた丸太材の屋根架構が美しい。
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寝室。パティオを挟んで居間の向かいにあります。
図面には「ソファベッド」とあったので、
右のソファがベッドになるのでしょうか?
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和室。元になったレーモンドの自宅にはなかったものだそうですが、
井上氏がご夫人のためにつくられたものだそうです。
和室の向こうにあるのは前室。
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パティオ。この住宅の中心に位置しています。
レーモンドの自宅と旧井上邸との違いは、前掲の和室の他に、
このパティオに対してプランが反転している点です。
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庭に伸びる深く美しい軒
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「居間」で寛ぐ皆の衆。
建築資材が高価で不足がちな戦後まもない時期、
簡易さと経済性を求められた結果、生み出された「レーモンド・スタイル」。
その時代に真剣に向き合って生まれた名作(写しですが・・・)を体感し、
今の時代をどう捉え、建築をつくっていくかを考えさせられるひとときでした。
余談ですが、高崎市美術館では当日、
岩合光昭写真展 ねこ -真っすぐに生きてる- を開催中!
以前、東京で見逃した写真展で、まさかこんなところで巡り会うとは
思ってもいませんでした。ああ嬉しい。

富岡製糸場

6月ですが、GWの話をしたいと思います。
( ↑ いつも振り返ってばかりですが・・・)
事務所一同で群馬建築ツアーに行ってきました。
勝手にツアーと呼んでるだけで、自前ツアーです。
まずは富岡製糸場
日本の産業遺産として、世界遺産への登録を目指す製糸場跡です。
富岡製糸場の歴史は他をご参照いただくとして・・・
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建物は木骨レンガ造という特殊な工法で、
柱・梁を木軸とし、壁にレンガを積み上げた構造となっています。
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突貫工事だったため、その後の材の乾燥収縮が激しく、
柱・梁間に隙間が生じているのがわかります。
それでも柱・梁とレンガ壁との間に隙間がないのは、木軸にしゃくりを入れ、
レンガ壁をそれに差し込むように施工しているためだそうで、
突貫の中にも試行錯誤された過程がうかがい知れます。
レンガは通常モルタルを使って積まれますが、当時はモルタルがなかったため、
地元の石灰を原料とする漆喰で積まれたそうです。
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前掲は繭を保管しておく倉庫ですが、こちらは繭から糸を紡ぐ作業場です。
作業には繭を茹でる工程があるため、場内は蒸気でいっぱいになるそうで、
建物の上部に換気を促す換気棟がつくられています。
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こちらが作業場内。当時は照明がなかったため、
とにかく窓を大きく、そして場内は白く塗られたそうです。
特筆すべきが屋根を支えるこの小屋組み。
この小屋組みのために柱のない大空間が実現しました。
大勢の工女たちが一斉に器械に向かい、作業に一心する様子が目に浮かびます。