今年の春に竣工した「東山の家」に伺ってきました。
外観は土の塊に穴を開けたようなイメージです。
壁の左官材は京都の土と砂利を混ぜて、搔き落とししました。
アーチ状のアプローチを抜けて、左手が玄関です。
玄関ホールよりアプローチ見返し。
玄関から半層上がったところにライブラリー。
子供の勉強スペースにもなります。
さらに半層あがったところにダイニングキッチン。
階段の吹抜けを大谷石の壁が貫きます。
上部からは漆喰の壁をなめるように光が差し込みます。
ダイニングキッチンは落ち着いた雰囲気に。
ダイニングとリビングは大階段で連続して、
大勢の来客があった時はベンチとしても使えます。
エッグチェアが絵になっていますね。
リビングよりキッチン見返し。
リビング床のフローリングはウォールナットのヘリンボーン。
階段ホールとの仕切りにもなっている輻射冷暖房。
夏は除湿もできるすぐれものです。。。
ソファの鮮やかなブルーが効いています。
左官、木、石といった素材を生かし、
窓の大きさを適度に抑えた明暗の中に北欧家具と小物が置かれ、
落ちつきのある上質な雰囲気になりました。
やはり住宅は住まわれて、ようやく完成ですね。
月: 2013年9月
旬房@六本木グランドハイアット
六本木のグランドハイアットの日本料理店、旬房というお店で、
米国の大組織設計事務所KPFの友人と久しぶりの再会。
KPFは日本では六本木ヒルズ、名古屋駅ビルなどの設計で有名です。
僕がまだ、大成建設の名古屋支店にいた頃の友人で、
毎晩のように深夜に打合せをし、
一緒に徹夜していた20代の頃を懐かしく思いました。
彼は日本や香港の大規模プロジェクトをいくつも手掛けているようで、
とてもご活躍されているようです。素晴らしい!
さすが世界中で設計をやっているKPF。かなりの情報網があるので、
MDSの海外プロジェクトについて相談にのってもらったりと、
とても有意義な時間を過ごすことができました。
セルビアの雑誌「mini studio」に掲載
「桜丘の家」久しぶりのお宅訪問
昨年竣工した「桜丘の家」に久しぶりに伺ってきました。
間口の狭い敷地を使い切った地下1階、地上2階の住宅です。
駐車場の横のボックス部分は外部から全く見えませんが、
1階は風呂とバスコート、2階はダインニングから連続したテラス。
こちらは玄関に入ったところ。
子供部屋から半層あがったところがダイニングキッチン。
さらに半層上がったところがリビングです。
ダインニングの先にテラスが広がっています。
天井を光がなめるように照明計画をしています。
洗面所から階段ホールを見たところ。
家具や小物、庭やテラスの緑も手入れが行き届いていて、
とても清々しい雰囲気でした。
「赤塚の家」無事、引き渡し
「赤塚の家」無事、引き渡すことができました。
こちらが外観。
この住宅では、壁の 厚みやその配置の仕方、軒の出方や天井の形状、
床のレベルなどにより場をつくり、様々な距離感を持たせています。
大屋根の下に三つのリング状の壁が領域をつくっています。
水盤からの反射光が庇を照らし、夏は室内に涼を取り込みます。
屋根と壁、そしてガラス面の位置を操作することで、
外部と内部の関係性を多様にしています。
ソファもオリジナルでつくりました。
建物の中心の暗いところに、トップライトから光を落としています。
バスルームから寝室に繋がる廊下。
玄関から室内を見たところ。
夕方になると、より一層落ち着いた空間にかわります。
玄関周り。
内部と外部を連続させることで、空間の広がりが感じられます。
幻想的なホール。照明計画は今回もシリウスの戸恒さん。
夜の水盤も涼しげですね。
きちんと竣工写真を撮ったら、またご紹介します。
台風の中、秋田出張
台風がきているのが分かっているものの、
一ヶ月前から打合せの日程が決まっていたので飛行機で秋田へ。
プレゼンはうまくいきましたが、残念ながら帰りに台風が直撃。
午前中は飛行機が飛ばず、半日遅れで東京に戻りました。
夕方に東京に到着した時にはすっかり晴れていました。。。。
館林のプレカット工場見学
建築家の阿部勤さんと大工の苔原さん、
その他、木に興味のある建築家、出版社の方などと、
群馬県、館林のプレカット工場の見学に行ってきました。
最近の木造在来工法の住宅は、
プレカット工場で刻むことがほとんどですが、
そのプレカットの技術をより手刻みの技術に
近づける試みが行われているようです。
今回の見学の主旨は、プレカット技術に情熱を燃やす技術者に、
直接それを伝えていただくというものでした。
施工のし易さを考えると、スポッと入る仕口の大きさが良いのですが、
「きつめ」にすることで「木殺し」となり、
建物の持ちが全く変わると苔原さんが熱弁。
わずか0.1mmだけきつくする調整も可能で、その微妙な違いで、
大きな木槌でたたかないと入らない「きつめ」になるとのこと。
熟練の大工さんの高度な技術と、
新しいプレカット技術が組合わさるさることで、
今まで以上に素晴らしいものが生まれるのかもしれません。
とても貴重な体験をさせて頂きました。
関係者の皆様、どうも有り難うございました。
コペンハーゲン18/集合住宅最前線
コペンハーゲンの中心部から地下鉄で南東に10分。
Islands Brydge駅から南は新しい集合住宅が建ち並んでいます。
こちらはLundgaard & Tranbergが設計した集合住宅。
中庭を囲むように円形に住戸が配置されれています。
ひとつひとつの住戸は少しずれているので、
庇になったり、バルコニーになったり・・・・
いろいろな場が生まれています。
外観上も凹凸がつくる陰影が、豊かな表情をつくっています。
中庭にもきちんと光が落ちていて気持ちが良さそう。
フランスの建築家ジャン・ヌーベルが設計したオペラハウス。
昼間見ると普通の建物ですが、夜に映像が写されているシーンが有名。
このあたりは地下鉄が高架になっています。
西(写真右)からオフィス、車道、電車、人工的な小川、人工的な歩道、
集合住宅、自然が感じられる(?)小川、自然が感じられる(?)歩道と、
明快にリニアな配置になっています。
これからまだまだ開発が進みそうな印象をうけました。
こちらの建物は PLOTの設計。
歩道沿いの下部は店舗、雪山が描かれた外壁のある中程は駐車場、
そして上部は集合住宅となっています。
高架側から見ると少しチープな印象ですが・・・・
裏側にまわりこむと、バルコニーにしっかりと緑が・・・
緑豊かな立派な山です。。。。
東側(写真左側)の敷地に対しての配慮が感じられ、
しかも、住居部分は最高に気持ち良さそうですね。
こちら集合住宅も PLOTの設計。
他にも新しい建物がたくさん建っていましたが、
ただ奇抜なだけの建物も混ざっているように思いました。
そのような建物が建ち並ぶと少し疲れますね。
コペンハーゲン17/ニュー・カールスベア彫刻美術館
チボリ公園の隣にあるカールスベア彫刻博物館。
外観はとてもクラシカル。
エントランスを抜けると、明るいガラス張りのこちらの空間へ。
トップライトからの日差しが強く、
北欧と言えども南国のような暑さです。
この緑を感じながらお茶が飲めるスペースもあり、一休み。
壁面にはしっかりと色がついているので、
白い彫刻がはっきりと見えます。
小部屋が連なることで、このような美しいシーンも。
ホテルの近くで何気なく立ち寄よりましたが、
空間的にも一見の価値があるところだと思いました。
コペンハーゲン16/エッグチェアとSASロイヤルホテル
ヤコブセンのデザインしたエッグチェアは、
SASロイヤルホテルのラウンジのためにつくられた、
ということをご存知の方は多いと思います。
今はラディソングループの傘下となり、
ラディソンブルーSASロイヤルホテルとなっています。
少し時代の流れに乗れていない印象をうけたので泊まらず、
ラウンジの見学だけに行ってきました。
こちらがラウンジにあるエッグチェア。
人を包み込むこの椅子のデザインにより、
確かに座っている人の顔は見えづらくなっています。
発祥はこちらですが、やや混み合っている印象が・・・
ひとつだけでも書斎やリビングの窓辺にあると絵になる椅子です。