バブル期に浅草に建てられた「アサヒ・スーパードライ・ホール」のデザインや、
椅子、照明などのプロダクトデザイナーとして人気のあるフィリップ・スタルク。
スタルクはいくつものデザイナーズホテルを手がけているが、
そのひとつに、ウエスト・ハリウッドの「モンドリアンホテル」がある。
プールに面したレストランは、ポップでおおきな植木鉢の樹木が木陰をつくり、
カリフォルニアらしい気持ちの良い空間になっている。
このアンバランスなスケールが気になって、ついキョロキョロしてしまう・・・
Month: May 2008
テオブロマ
ミュゼ ドゥ ショコラ テオブロマというお店が、事務所の近く、富ヶ谷にある。
シェフの土屋公二氏はフランスで6年の修業後、
日本におけるチョコレート文化の普及の為に、
富ケ谷にテオブロマをオープンしたそうだ。
ケーキ好きで、時々買いに行くが、
チョコレートのお店ということもあり、「サンフォアキンドス」がおススメ。
チョコレートではないが、ガーゼに包まれた「クレームタンジュ」もかなりおいしい。
売場の横にカフェも併設されている。
お店の定番である濃厚なチョコレートケーキ「サンフォアキンドス」
ガーゼに包まれた「クレームタンジュ」。
ガーゼを開けてシロップをかけて・・・・。
アメリカ西海岸23 ホリホックス邸
ハリウッドにあるホリホックス邸は、フランク・ロイド・ライト設計の豪邸だ。
今は一般市民に開放されているが、以前は個人住宅というので驚きだ。
休館日で中に入れず残念。
ハリウッドの丘の上にある豪邸。
装飾の施された柱はライトらしいデザインだ。
こんなディテールも。
丘の上にはこの豪邸しかなく、四周はこんな風景。
たまたま見かけたリス。日本のリスよりかなり大きい。
アメリカ西海岸22 ロサンゼルのビーチ
ロヴェル・ビーチ・ハウスからロサンゼルスへは、
しばらく夕暮れ時の海岸沿いを走ることにした。
ビーチボーイズやイーグルスをBGMで、といきたいところだが、
ラジオから聞こえる音楽は・・・・・。
「サーフィンUSA」に歌われるマンハッタンビーチ、
サンタモニカビーチ、ロングビーチなどなど、どこまでもビーチが続く。
島国の日本とは違うスケールの大きさを改めて感じる。
いつまでたってもロスに着く気配はなく、
気が付くと真っ暗になってしまったので途中からハイウェイで帰った。
アメリカ西海岸21 ロヴェル・ビーチ・ハウス
オーストリアから渡米したルドルフ・M・シンドラー。
彼の自邸を見学して非常に印象が良かったので、
彼が設計したロヴェル・ビーチ・ハウスを見に行くことにした。
ロヴェル・ビーチハウスはピロティ、横連窓など、
アメリカの初期インターナショナルスタイルの秀作である。
ロサンゼルスからやや離れたニューポートビーチにあり、
東京と葉山との関係のようなものだろうか?
場所は非常に分かりにくいところにあり、
行ったり来たりを繰り返し、1時間くらい探してようやく到着。
探し疲れてかなり不機嫌な状態で、中も見ることができず、
残念ながらこの建物はすこぶる印象が悪い。
人が住んでいるので、中に入れないのは当然だが・・・・・
NISSAN SHIFT の撮影
NISSANのSHIFTという雑誌で、
「日本建築の美学」をテーマに新車の撮影をしたいとのことで、
私たちMDSが設計した『王子木材工業本社ビル』が選ばれました。
早朝の撮影で、朝3時過ぎに現地に到着。すでに撮影準備が始まっていました。
カメラマンの小川義文さん、AXISの宮崎光弘さん、
カワバタデザンオフィスの川畑さんなど、
1枚の写真のために早朝から大勢の方が集まりました。
雑誌は来月発行される予定です。
私たちが設計した王子木材工業本社ビル。
車が主体の撮影で、いつもの建築写真撮影とは違った光景です。
未発表の車で、ナンバープレートを付けていないので
行き帰りはこのトラックで大切に運ばれます。
アメリカ西海岸21 イームズ自邸&スタジオ
チャールズ&レイ・イームズ。
言わずと知れたミッドセンチュリーの代表格。
この建物は「ケース・スタディ・ハウスNo.8」で
イームズ夫妻の自邸&スタジオとして建てられた。
交換可能な既製の工業製品を使って、
2m×6mの基本モデュールを8組用いて住宅とし、
5組用いてスタジオとしているらしい。
日本での彼らの人気はコルビュジェ以上だろうか。
以前から行ってみたいと思っていた住宅だったが、
実際に行ってみると想像以上に良かった。
周りの環境が良く、保存状態も良い。
ディテールにこだわりが伝わってくる。
スタジオから自邸へのアプローチより、自邸です。
自邸の長手方向立面。広い敷地にはこんな大木が何本もある。
自邸のリビングをなんとなく・・・ 室内は撮影不可なのが残念。
自邸の玄関。紐を引くと呼び鈴がクルクル回り、音が鳴る仕組み。
用がなくてもクルクル回したくなる。
自邸とスタジオの間の外構。
神宮外苑の新緑
今は自転車通勤が最高に気持ちの良い季節。
自転車で都内を走っている建築家は結構いるらしい。
エコに少なからず貢献することと健康管理、
街中をブラブラするのが好きといった理由だろうか?
先日は、夜中の1時頃、青山一丁目の交差点で、
アラン・バーデンさんとばったりあった。
「鉄の家」の構造設計をして下さった方で、
アランさんも自転車派のひとり。
しばらく建築の話(?)をしながら自転車で並走。
なぜこの時間に、この場所で、このメンバー?
ちょっと不思議な気分。
通勤途中には気に入った場所がいくつもあるが、
神宮外苑のイチョウ並木はそのひとつ。
日本では珍しい並木の突き当たりに象徴的な建物があるという風景。
イチョウ並木の先に見えるのが絵画館
自転車で走るのはコチラ。TVのロケや写真撮影などをよくやっている。
アメリカ西海岸20 ブラッドリービル
ハリソンフォード主演の近未来映画「ブレードランナー」。
その舞台となったビルが、ロスのダウンタウンにある。
『ブラッドリービル』という古いビルで、
吹き抜けのある内部は映画での印象とは違い、かなり明るい。
大学の2年生の時、難波和彦さんが非常勤講師で、
設計課題の中で近未来映画の話をたくさんして下さった。
「ブレードランナー」「未来世紀ブラジル」など、
それをきっかけにたくさんの映画を観た。
僕より上の世代の建築家は「ブレードランナー」好きが多い。
先日、建築家の木下道郎さんの事務所で、
アメリカ旅行のスライド上映会をした時に、
『ブラッドリービル』に反応した人たちがちらほら。
それでなんとなく歳がわかる気がする(笑)
ちなみに僕は原作のフィリップ・K・ディックのSF小説
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』と、
サントラCDまで持っている(笑)
アメリカ西海岸19 ウォルト・ディズニー・コンサートホール
ウォルト・ディズニー・コンサートホールは、
建築家のフランク・O・ゲーリーの設計。
ビルバオ・グッケンハイムと極めて似ているうねる曲面。
ホール内の音が抜群に良いそうだが、残念ながら入れなかった。
「ベルリン・フィルハーモニー」と同様、
ステージを客席がとり囲むヴィニヤード方式で、
日本の永田音響が音響設計を担当しているそうだ。
金属の外壁がキラキラと光り、異彩を放つ。
夕方は黄金色に染まり、それもまたいい。
外壁の3次曲面の金属板の隙間。
右が鏡面、左がヘアライン(?)という、同じ素材で別の仕上げになっている。
内部空間は外観と比べるといまひとつな印象。
この建物は評価がわかれるような気がする。
アメリカ西海岸18 シンドラー自邸
ロサンゼルスの空港からレンタカーで市内へ移動。
ロサンゼルスは無駄に広がった大都会で、
車の量の多さにやや腹が立ってくる。
まず、ビバリーヒルズのシンドラーの自邸に行く。
シンドラーは古き良きアメリカの西海岸の建築家だ。
以前から行きたかった住宅のひとつだが、
日本の影響を受けているせいか、どことなく懐かしい感じもした。
アプローチの生垣
エントランスの周辺。左手は竹林。
エントランスの反対側の庭。
キャンバス地(?)の引き戸を開けると、庭と連続する。
古さを全く感じさせない外観
建物の案内をしてくれたおばあちゃん
室内はやや暗めの落ち着いた雰囲気。欄間から光がこぼれる。
アマルフィイ・デラセーラ
江ノ電沿いを七里ヶ浜駅より西へ数分歩くと、
線路をまたいだ先にちょっと急な階段があり・・・
その先のまたやや急な小道を1分ほど登ると・・・
湘南の海を180度見渡せる絶景のレストランがあります。
遠くに見えるのが江ノ島。花火の時は特等席なので、早めの予約が必要。
アマルフィイ・デラセーラというイタリアンレストラン。
左は葉山海岸・三崎灯台から、右は江ノ島・富士山まで。
そして正面には大島と雄大な眺めが堪能できます。
しかも味もよく、リーズナブル!
こちらのレストランの姉妹(?)店「トラットリア・サレルノ」には
内装設計で携わりました。
台風一過の湘南
昨日、鎌倉の現場に行った。
藤沢から江ノ電に乗り、腰越を越えたあたりから、海が広がる。
いつも海を見るのが楽しみなのだが、台風の影響でいつもと違う光景が・・・
海一面に無数の黒い点? ん?? 海鳥???
現場のルーフテラスより。遠くにうっすらと大島が見える。
なんと、サーファー。
平日だというのに、朝から夕方まで、海岸の道路沿いも人でいっぱいだった。
普段は何をしている人たちなのだろうか?
遠くに見えるのは葉山。海岸沿いはどこまでもこの密度。
波の上も大渋滞。
タルム
代々木公園沿いの西参道を挟んだ向かいに、
タルムというシーフードレストランがある。
昼の2階席は代々木公園の緑が見えて気持ちがいい。
その気持ちよさを求めて、よくランチを食べに行く。
夜も各地の生牡蠣がおいてあり、牡蠣好きにはうれしいお店だ。
2階は窓いっぱいに緑が溢れる。
地階にも席があり、ペットOKのフロアとなっている。
お店の入り口。この建物のロビーというコンセプトらしい。(多分)
代々木公園の新緑
代々木公園は今新緑が美しい。
表参道の新緑
ブログをしばらくサボっていたら、すっかり新緑の美しい季節。
特筆するまでもなく、表参道の並木は美しい。
表参道ヒルズの斜向かいに、
オランダの建築家集団・MVRDVが設計した商業ビルがある。
その建物にはブルガリカフェやMOMAショップなど、
話題の店がいくつか入っている。
ちょうど並木の上のレベルにはいくつかのレストランがあり、
緑のじゅうたん越しの眺望が最高だ。
昼のランチは1200円くらいからあり、比較的リーズナブル。
新緑が美しい表参道のケヤキ並木
オランダの建築家集団MVRDVが設計した商業ビルGYRE
ニューヨーク近代美術館・MOMAショップ
レストランからケヤキ並木の新緑が見える。
レストランの床レベルがちょうどケヤキ上部。
見晴らしが良いのは表参道ヒルズが、
ケヤキ並木の高さより建物の高さを抑えたから。
皮肉にも斜向かいの商業ビルのお店は快適であるが、
建築家の安藤忠雄の強い思いに脱帽だ。
先日まで地下深くにあるギャラリーでは、シルクドソレイユ展が行われていた。
代々木公園で公演が行われていたこともあり、一、二度観にいったことがある。
中村キース・へリング美術館
八ヶ岳山麓に新しくキース・へリングの美術館ができた。
北川原温さんが設計した現代アートのような建物だ。
キース・へリングという名前を聞くと学生の頃を思い出す。
落書きを現代アートに昇華させたアーティストだが、
31歳という若さでエイズでこの世を去った。
カラマツ林の小道を歩いていくと見えてくる。
現代アートのような建物
黒い壁の内側は石庭になっている。
受付、休憩スペースから石庭を見る。
壁は車の視線を切り取り、カラマツ林と空のみが見える。
西沢渓谷
GWは久しぶりにトレッキングに行ってきた。
コースは秩父山系の西側に位置する西沢渓谷。
久しぶりということもあり、お手軽な3~4時間コースだ。
新緑の美しい渓谷沿いを歩くため、途中飽きることがない。
いちばんの見所(多分) ”七ツ釜五段の滝”
連続するエメラルドグリーンの滝壺が美しい
”七ツ釜五段の滝”の五段目(いちばん下)の滝
滝好き(?)にはたまらないコース。新緑と共に清清しい
”二股吊り橋”より。 渓流釣りを楽しむ釣り人の一人舞台(?)
八ヶ岳美術館
八ヶ岳連峰に抱かれた標高1350mの高原に、
建築家・村野藤吾が晩年に設計した小さな美術館がある。
1979年に竣工した建物だが、今見ても古さを感じさせない名作だ。
カラマツ林の中にひっそりと佇む八ヶ岳美術館
工期短縮とコストを抑えるため
ドーム型の屋根はプレキャストコンクリートでつくられている。
合理的な工業化を進めている一方で、
内部の天井はレース地の布で覆われ、柔らかく優美な空間となっている。
今回、以前から気になっていたメンテナンスについて、
館長さんに尋ねてみた。
布は12年に1回クリーニングしているそうだ。
クリーニングにかかる費用は1回で\200~300万程で、
オープン以来2回行っているらしい。
照明は布より上に設置されているが、電球の取替えは一部布を切って、
交換後に再度繕うという。
再来年の春には床のカーペットと共に天井の布も一新されるそうで
村野さんの原型を維持しつつも、
メンテナンスを考慮したものにつくり変えたいそうだ。
その費用は約\2000万。
今回はその理解を求めるため、村野さんの図面をはじめ、
模型や当時の工事写真、メンテナンス風景のわかる写真が展示されていた。
八ヶ岳美術館の内部。独特の雰囲気が漂う