夏恒例の建築視察、今年はインドネシアに行ってきました。
なぜかクライアントにバリ好き、あるいはバリ在住経験アリといった人が多く、
インドネシアを知っておきたいというのがきっかけでしたが、
改めてその文化レベルの高さに驚かされました。
バリ島、ジャワ島の集落、遺跡、そしてリゾート。
詳しくは、今後ブログで紹介していきます。
バリで宿泊したビラ。渓谷沿いにあります。
世界最大級の仏教遺跡、ボロブドゥールからの朝靄。
月: 2009年9月
「たまらん坂の家」
新建築住宅特集の撮影で「たまらん坂の家」に行ってきました。
今回の撮影は井上登さんです。
掲載号は未定ですが、今からとても楽しみです。
「たまらん坂の家」では、屋根も含めて各階の床を2枚ずつつくっています。
その2枚の床の間をどう使うかがテーマとなっています。
※このブログの写真はカメラマンの石井さんに撮影していただいたものです。
2階全景。
等間隔に渡る梁がダイナミックな印象を与えています。
その上は屋根面まで吹き抜け、ところどころ板を張った
ロフトになっています。
リビングスペースは2階の2枚の床のうち、
「上の床」をくり抜いて生まれたくぼみ部分に。
ソファは「下の床」、テレビは「上の床」に置かれています。
リビングスペースの梁の上には板が張られ、
屋根面との間にロフトをつくりつつ、リビングの天井高さとなっています。
リビングスペースの対面にはワークスペースを。
同様に、「上の床」が机上面になっています。
机の反対側の「上の床」は本などを置く棚として使います。
階段見下ろし。この家のテーマがよくわかる部分です。
2枚の床は時に机になったり棚になったり、本来の床として使ったり。
ここでは飾り棚として上下階移動の際に目を楽しませてくれます。
そしてそのどれにも当てはまらない部分は床下収納や天井裏収納として
使われます。
階段見上げ。
玄関ホール。
右手は間仕切り自由な個室スペースとなっており、
どこからでも出入りできるよう、入口と収納家具を交互に配置しています。
個室スペースの天井は2階の「下の床」となっていおり、
部分的にくり抜いて、天井裏収納で使ったり、
2階との接点としてあいまいにつながっていたりします。
外観はシンプルな片流れ。
野趣に富んだ中にセンスの光る、とても素敵な植栽です。
内部夕景。
2枚の床の間にもところどころあかりが灯ります。
アプローチ夕景。
2階の窓の向こうはワークスペース。
等間隔の梁が奥行きを感じさせます。
「ふじみ野の家」
夏の初めに竣工した「ふじみ野の家」。
入居されてから初めて訪問してきました。
この秋に玄関右手にシンボルツリーが植えられる予定。
手前の土の部分は建主Aさんのガーデニングの楽しみにとってあります。
2階テラスにも少し大きめの観葉植物を置かれるとのこと。
植栽の完成が待ち遠しいです。
廊下の向こうにぼんやりと明るい階段を。
階段を上がると、1階とは打って変わって
自然光がやさしくまわり込む、立体的な空間となっています。
見上げると空。ルーフテラスから光がまわり込みます。
正面窓の外には畑が広がり、空が大きく、遠くまで見渡せます。
リビング。
右手のテラスには観葉植物がいくつか置かれる予定です。
ルーフテラスにも植物があると、あちこちの窓から緑が見えて
目にも楽しい景色になりそう。早く緑、欲しいですね。
ダイニング。
借景の緑がとても豊かで美しいです。
シルバーウィークもお疲れ様です。
今日は二つの現場に行ってきました。
シルバーウィークというのに、現場は大忙し。
現場の方々、お疲れ様です。
午前中は「小平の家」。
建主のNさんとインテリアの壁、家具の色見本を確認。
天井もだいぶ出来上がってきました。
構造体がダイナミックな空間になっています。
午後からは「荻窪の家」。
今週末、オープンハウスの予定なので、現場は大忙し。
いつものアングルですが、養生をとればほぼ完成です。
「たまプラーザの家」
まだ畑の残る緑濃い長閑な風景の中、
三角屋根の稜線が青い空にくっきりと浮かび上がります。
この春竣工した「たまプラーザの家」。
緩やかなイチョウ並木の坂道を上がった先にぽつんと建っています。
家の脇には栗の木も。秋の味覚の宝庫です!(笑)
これからいよいよシーズンですね。
栗はお隣さんのものですが・・・
アプローチの芝生も育ち、シンボルツリーの代わりに
少し大きめの鉢に観葉植物が植えられています。
外壁沿いの花壇にも大小様々な鉢植えが。
置かれている植物もそうですが、器である鉢が違うだけで
印象がずいぶんと変わります。
濃い色の外壁をキャンバスに、とても素敵にされていました。
信楽焼きの狸もお出迎えです。
中に入り階段を見上げると、壁・天井が屋根の頂点に向かって
のびていく様子がわかります。
階段を上がり左手奥がリビング、右手がダイニング・キッチンです。
屋根形状そのままに吹き抜けたワンルームになっています。
リビング。
大きな窓の外には手に届きそうな距離に栗の木があります。
その向こうは急勾配の傾斜地で、空が大きく開け、対岸の丘が見渡せます。
ダイニング・キッチン。
ゆくゆくはパン教室をされたいと思っていらっしゃる程、
パンづくりを趣味にされているため、キッチン廻りをゆったりと計画しました。
そしてイチョウ並木を切り取るように、横長のスリット状の窓を。
家の中に居ながらにして、四季を感じられる絵のような窓です。
秋には黄金色に輝く、目にも眩しい見事な黄葉となります。
余談ですが、工事はちょうど秋真っ只中。 現場監督のTさんをはじめ、
職人さんたちはかなりの数の銀杏を収穫したようです。(笑)
水廻りはコンパクトですが、明るくさわやかに。
窓の外の緑が美しく、とても贅沢な小空間となっています。
「七里ガ浜の家」
昨年春に竣工した「七里ガ浜の家」。
久しぶりにお伺いしてきました。
敷地は遠くに江ノ島を望むことのできる高台の住宅地にあります。
建物の形はシンプルな切妻。(上の写真は桁側。)
内部は少し複雑な断面構成になっています。
玄関までのアプローチ、植栽がよく手入れされています。
妻側の外観です。
この日は秋晴れの素晴らしい天候に恵まれました。
角の大きな窓からは江ノ島が見えます。
玄関。外部とは裏腹に、抑えた色調にしています。
玄関を違う角度から。
色調を抑えているからこそ、窓の明かりが際立ちます。
階段を上がり、ダイニングへ。
ダイニングからリビングを見たところ。
スキップフロアで緩やかにつながっていますが、
雰囲気の全く違う二つの部屋になっています。
リビングからは家の中がこんなふうに見えます。
半層上にルーフテラス、半層下にダイニングがあります。
明るく立体的な空間となっています。
リビング。
切妻の屋根形状を生かした空間となっています。
左手に江ノ島の見えるルーフテラスがあり、正面の縦長の窓からは富士山、
右手の横スリット窓からは竹林が見えます。
夜はこんな感じになります。
ルーフテラスから江ノ島を望む景色は素晴らしいのですが、
家の中を振り返っても、楽しい眺めになっていると思います(笑)
リビング見返し。奥に寝室があります。
リビングとは扉により間仕切ることもできます。
建物の中でもいちばん陽のあたらない部分にあえて和室を。
静かで落ち着いた雰囲気になりました。
右手のスリット窓の外には和の坪庭が。
左手の壁には、以前より所有されていてお蔵入りしていた
銅版でつくられた屏風を加工し、壁にはめ込みました。
今まで眠っていたものが蘇り、和室に趣を与えてくれています。
浴室です。窓の外には現在育成中の竹林が。
まだまだお隣さんと目があってしまいそうですが、
ゆくゆくはライトアップされた竹林を眺めながら入るのが夢。
ルーフテラスからは江ノ島から富士山、丹沢まで望めます。
夏には冷たいビールを片手に、江ノ島の花火をゆっくり堪能できます。
ああ、羨ましい・・・
旅の〆は・・・
旅の〆は食。
宇都宮と言えば・・・そう、餃子です!
帰りの新幹線の時間まで余裕があったので
満場一致で餃子のハシゴが決定されました(笑)
まずは『宇都宮みんみん』へ。
宇都宮で餃子と言えば?と地元の人に尋ねると
絞りきれないのか、あまりはっきりした返事が返ってきません。
それでも必ず出てくるお店です。
宇都宮みんみんの焼餃子
おなかも空いていたし、あっという間にペロリと平らげました。
ビールとの相性抜群です。
そして二軒目へ。
青源の餃子たち
いろいろ試してみましたが、ハネの大きい餃子が評価大。
ここで既に満腹気味だったのですが、二軒じゃハシゴにならないし
躊躇することなく三軒目へ。
宇味家の焼餃子
おいしそうです。でも三軒目は不利です。
満腹すぎて味わう気持ちが薄れます。
個人的には一軒目をココにしたかった・・・
ハネが大きく、パリパリです。
ということで宇都宮で餃子食べ放題企画、大満足でした。
日光金谷ホテル
日光東照宮の拝観を終え、お茶をしたくて日光金谷ホテルへ。
日光金谷ホテル・本館
明治の頃に外国人相手の宿泊施設として営業を始めた老舗中の老舗。
なぜ日光にこんなエキゾチックなホテルが?と不思議になりますが、
日光は、開国により諸外国から訪れた外交官などの避暑地として、
大正時代には国内外の要人の社交の場として栄えた場所だそうです。
帝国ホテル、都ホテル、富士屋ホテルと共に、
日本ホテル界の先頭を歩んできたホテルです。
正面2階部分のレストランでお茶をしたかったのですが、
残念ながら営業時間外・・・
日光金谷ホテル・別館
こちらにも「眠り猫」が。
日光東照宮・透かし彫りの動物たち
日光東照宮といえば、色鮮やかな透かし彫りの数々。
そしてその中には、様々な動物たちが登場しています。
言わずと知れた「三猿」。
「見ざる 言わざる 聞かざる」という語呂合わせで
猿がモチーフになっているのかと思いきや、
意味は少しずつ違うものの、日本のみならず
「三猿」は世界各地に存在するらしいです。
(確かにこの夏旅をしたインドネシアにもいました。)
こちらは象。
日本の神社仏閣に象とは、ちょっと違和感があります・・・
実際に象を見たことのない人が、想像で描いたものをベースに
彫られているので、ちょっと変な象になっているらしいです。
そして本殿への入口、陽明門。
小さくって見えないかもしれませんが、
よぉ~く見ると、上の方に竜(だと思います・・・)が2段、
その下に人、人、人で、また竜(?)が1段、更に人、人、人。
日光東照宮のサイトによると、この人々は
故事逸話や子供の遊び、聖人賢人などを表しており、
その数500以上の彫刻になっているそうです。
いつまで見ていても見飽きないところから「日暮の門」
とも呼ばれているらしい。
それにしても気の遠くなるような細かさです。
陽明門の左右に伸びる廻廊。
色とりどりの花や鳥が躍動感にあふれ、今にも動き出しそうです。
いちばん間近で見られる彫刻で、厚い一枚板から彫り出された
その力強さに圧倒されました。
日光東照宮・眠り猫
餃子と言えば、宇都宮。
中断したきり、ずいぶんと経ってしまいました・・・
初夏の宇都宮の旅ブログ、再開します(汗)
宇都宮と聞いて忘れてならないところ、日光東照宮。
(正確には日光市ですが・・・)
漏れなく行って参りました。
「眠り猫」↑
まずはお約束の「眠り猫」。日光東照宮のサイトによると、
牡丹の花に囲まれ、日の光を浴びながらうたた寝をしているところから
「日光」に因んで彫られたとか。
どこにいるかというと・・・こんな上の方にいます。
見落とす人が多いのか、「頭上、『眠り猫』」の看板が。
初代徳川将軍・家康が眠る奥宮へ続く門の欄間部分にいます。
裏側には、ネコを天敵とするスズメも彫られているらしい。
(見落としました・・・)
上記の他にも説はいろいろあるようですが、
ネコはすやすや眠り、スズメは踊る、
弱者も安心して暮らせる平和な江戸時代を
象徴する彫刻と言われているようです。
門をくぐり、200段の階段を登るスタッフの面々