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富岡製糸場

6月ですが、GWの話をしたいと思います。
( ↑ いつも振り返ってばかりですが・・・)
事務所一同で群馬建築ツアーに行ってきました。
勝手にツアーと呼んでるだけで、自前ツアーです。
まずは富岡製糸場
日本の産業遺産として、世界遺産への登録を目指す製糸場跡です。
富岡製糸場の歴史は他をご参照いただくとして・・・
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建物は木骨レンガ造という特殊な工法で、
柱・梁を木軸とし、壁にレンガを積み上げた構造となっています。
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突貫工事だったため、その後の材の乾燥収縮が激しく、
柱・梁間に隙間が生じているのがわかります。
それでも柱・梁とレンガ壁との間に隙間がないのは、木軸にしゃくりを入れ、
レンガ壁をそれに差し込むように施工しているためだそうで、
突貫の中にも試行錯誤された過程がうかがい知れます。
レンガは通常モルタルを使って積まれますが、当時はモルタルがなかったため、
地元の石灰を原料とする漆喰で積まれたそうです。
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前掲は繭を保管しておく倉庫ですが、こちらは繭から糸を紡ぐ作業場です。
作業には繭を茹でる工程があるため、場内は蒸気でいっぱいになるそうで、
建物の上部に換気を促す換気棟がつくられています。
DSC04857.JPG
こちらが作業場内。当時は照明がなかったため、
とにかく窓を大きく、そして場内は白く塗られたそうです。
特筆すべきが屋根を支えるこの小屋組み。
この小屋組みのために柱のない大空間が実現しました。
大勢の工女たちが一斉に器械に向かい、作業に一心する様子が目に浮かびます。

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