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雨の「桂」

今回の旅行の目的は、そもそも「桂離宮」。
現在進行中のサンクトペテルブルグのプロジェクトで、
桂離宮と同じぐらいの大きさの池があり、
その大きさと建物の配置を参考にするための訪問です。
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「桂」もあいにくの雨でしたが、気は持ちようです。
雨の日は緑が映えますし、石の色がはっきり見えます。
しかも、雨の日は晴れた日よりもコントラストが落ちるので、
外の明るいところと室内の暗いところの両方を写したい場合は、
むしろ雨の日が良いくらいです。
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池越しに見る松琴亭。
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石畳の先に古書院。雨に濡れて石の色がはっきり見えます。
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傘をさしていると、自然と下を見る時間が長くなりますが、
一つ一つの石にも趣きがありますね。
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床のレベルが高いので、石の大きさがどんどん大きくなっていきます。
よく見ると最後の一段はかなり大きな石です。
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雨の日は緑が瑞々しくて、美しいですね。
桂離宮の素晴らしさは、
日本庭園、建物配置から欄間、取手のディテールまで、
すべてにおいて密度が高いということがあると思いますが、
今回は庭園と建物との関係が特に見たかったこともあり、
池に沿って起伏のある小道を歩いていくにつれ
次々と展開する風景に改めて大きな感動がありました。
桂離宮はドイツの建築家、ブルーノタウトに再認識されるまで、
しばらくの間忘れられていたという話がありますが、
日本人としては何とも恥ずかしい話です。
時代によって変わる評価基準というものはあてにならないですね。

雨の「修学院離宮」

久しぶりの「修学院離宮」も、あいにくの雨。
事前に予約が必要な修学院離宮は、
晴れるかどうかは運まかせ。
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最も高い所にある上の茶屋「隣雲亭」から京都が一望できます。
近くの山々は霧がかかって幻想的な風景でした。
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上の茶屋の隣雲亭と言えば「一二三石」などで有名ですが、
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雨だからこそ気づいたかもしれないこちらの樋。
建物から遠く離れた小枝で支え、雨水を落としています。
メンテの行き届いた修学院離宮だからこそできるワザとは言え、目から鱗。
雨樋のデザインは普段の設計でも苦労するところです。
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軒がしっかり出ているということもありますが、
雨をものともせずにしっかり開いている佇まいが良いですね。
窓の向こうに落ちる雨音が安らぎます。
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日本は雨が多く、湿度が高く、しかも暑い。
雨をどうデザインに取り入れるかが重要です。
時代を超えて現存する名作と言われる建物は、
現代のデザインのヒントになるものが沢山潜んでいると思いました。

京都食べ歩き

夕暮れ時、鴨川の川床のカフェで、まずはビールを一杯。
その後、歩いて「割烹たいら」 という新しくできたお店へ。
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カウンターが8席のみの小さなお店です。
料理はとても上品で美味しく、好印象。
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3件目は祇園のNITIというバーへ。
堀木エリ子さんの和紙を内装に使ったシルエットの美しい空間です。
そして、ウエスティンホテルに戻り、バーでカクテルを一杯。
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次の日の昼は、白川沿いのレストランへ。
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白川と木造の古い建物。それだけで、絵になります。
川のせせらぎを聞きながら、神戸牛を使った料理に舌鼓。
心安らぐひとときでした。
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2階は瓦屋根の連なりが美しい、1階と違った趣き。
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そして、締めは八坂の塔の膝下、「東山艸堂」。
広大な敷地に建つ建物は、日本画壇の巨匠、竹内栖鳳の私邸。
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古さを生かしたモダンな空間で、
緑が美しい昼間にもう一度行ってみたいお店です。

村野藤吾の「佳水園」に宿泊

村野藤吾氏が設計した「佳水園」に泊まりました。
京都、蹴上の都ホテルの中にあります。
今はウェスティン都ホテル京都という名前になってしまい、
日本人としてはちょっと寂しいですね。
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佳水園」はホテルの一角にある数奇屋建築。
こちらが、その入り口の門。
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こちらの門をくぐり抜けると・・・
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雰囲気が徐々に変わっていきます。
敷き石も、少しづつきちんとしてきます。
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基本的には、この庭に面して客室が配置されています。
客室数20室のこじんまりした建物で、低く抑えた庇が印象的。
昭和の数奇屋建築の名作です。
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桂水園で最も素晴らしい空間は、このロビーではないでしょうか。
低い天井のこじんまりした空間ですが、とても落ち着きます。
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庭に面して雁行した形状になっています。
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ホテルなので基本的には共用部は土足ですが、
落ち着いた和のエッセンスが感じられます。
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廊下は暗く、狭く、天井が低い。
だからこそ、外の風景が広く、美しく見えるのでしょう。
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客室はこのような感じです。
俵屋のような高級旅館をイメージしていると、ちょっといまひとつですね。
お値段からすると仕方がないのですが、
あるいは、村野藤吾の名作ゆえに手がいれられないのかわかりませんが、
水周りや白い蛍光灯の照明など、
時代と共に手をいてれいった方が良いように思いました。

北海道建築見学ツアー

僕が実行委員を務めるJIA建築セミナーで、
2泊3日の「北海道の建築ツアー」に行ってきました。
北海道に拠点を置く建築家の五十嵐淳さんの建築を見学した後、
旭川駅、岩見沢駅を経由して札幌、上遠野邸に向かうルートです。
予想以上の参加人数で大型バスでの移動となりました。
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五十嵐さんの自邸「矩形の森」と隣のアトリエを見学。
天候はあいにくの雨。
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「矩形の森」で五十嵐さんと歓談。
五十嵐さんとは以前より面識がありましたが、
佐呂間はさすがに遠く、念願かなってようやく訪問できました。
北海道の建築なので、できれば寒い冬に体感してみたかったです。
この他に2つの新作を見せて頂きました。
網走湖の湖畔沿いのホテルで五十嵐さんの講演会。そしてそこで一泊。
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旭川ではDOCOMOMO100選の旭川市庁舎を休日のため外観だけ見学。
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内藤廣氏設計の旭川駅から岩見沢駅に移動。
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一昨年、建築学会賞を受賞した「岩見沢駅」を経由して札幌へ。
夜は五十嵐さんを囲んで、実行委員長の工藤さんと堀場さん他数名で、
お酒を飲みながら歓談して・・・
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最後の締めは五十嵐さんお勧めの札幌の夜景が眺められるバーへ。
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3日目は上遠野邸以外は自由行動。僕は朝早く起きて、
アントンニン・レーモンド設計の札幌聖ミカエル教会に行ってきました。
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丸太で組んだ架構が素朴かつ美しい内部空間になっています。
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構造計算上は複雑なことになる木の交わり方ですね。
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DOCOMOMO100選の60年代の名作と言われている上遠野邸。
以前から伺いたかった住宅のひとつです。
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ミースのファンズワース邸に影響されたとのことですが、
桂離宮の月見台をイメージされたというテラスもあります。
北海道の寒い大地に根差した名作です。
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ファンズワース邸と決定的に違うのは外壁です。
この煉瓦の質感はおもわず触れたくなりますよね。
建築家の職業病のひとつです(笑)。
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上遠野邸を設計した上遠野徹さんの息子さんの克さんも建築家。
詳しく、ご説明して頂きました。
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最後は北海道大学のモデルバーンへ。
数年前から一般公開された北海道の重要な木造建築。
北海道の厳しい自然環境に建つ建築を体感して、
風土に根差した建築のあり方を考えさせられた3日間でした。

京都、嵐山花灯路

仕事の帰りに京都に立ち寄り、嵐山のライトアップを見てきました。
京都はまだ紅葉の季節ということもあり、予想通りの混雑でしたが、
写真で撮るとその喧噪も感じられず(?)幻想的です。
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小路に沿って灯りが置かれていて、
竹林はところどころにライトアップされています。
光と闇の対比、さらに白と青の光を使って、
竹林の奥行きを表現したかったのでしょう。
つい、仕事柄、照明計画の視点で見てしまいます。。
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そして、仕事柄、ライトの位置とその角度をチェックしてしまいます(笑)
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恐らくここが「竹林の小径」の見せ場のポイントですが、
人、人、人・・・・・。竹林沿いの灯りが全く見えません(笑)。
人がいない静かな時に通って見たいものです。
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渡月橋と山の木々がライトアップされていました。
明日、12月18日(日)までライトアップされているようですが、
かなり混雑を覚悟の上、お出かけください。

「八勝館」

名古屋市八事の老舗料亭「八勝館」に行ってきました。
「八勝館」で食事をしたのは初めてでしたが、
以前、近くに住んでいたので、大変懐かしくもありました。
それはさておき、
「八勝館」は北大路魯山人ゆかりの料亭として知られていますが、
建築界では堀口捨巳の設計した名建築として有名です。
docmomoにも選ばれており、近代以降の数寄屋建築として代表的なもの。
八事は名古屋における有数の起伏の富んだ高級住宅地ですが、
その地形を生かしたお庭もお見事です!
紅葉の美しさが時が経つのを忘れさせます。
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こちらの建物がエントランスとなります。
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こちらが有名な「御幸の間」です。
近代以降の数寄屋建築の最高傑作。
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ここも有名なカット。
庭と室内を曖昧につなぐ中間領域です。
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結婚式の前に見学させてもらいました。
そして、お庭を散策です。
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小雨が降っていましたが、石畳が濡れてこれはこれで良い感じ。
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少し疲れてきたので、こちらで一休み。
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滋賀県甲賀より移築した離れの「田舎家」も庭に花を添えます。
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こちらの縁側はこんな感じ。
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瓦を差し込んでいます。
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食事は3人だけだったので、こちらの小さな個室で。
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外気を取り入れるこの市松の建具。
日本の美意識に感服!さらに庭の方にいくと、
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庭とのつながりが素晴らしい!!
日本人に生まれて良かったと思うひとときでした。

八ヶ岳のアフガン

遠出の現場の楽しみのひとつはやはりごはんです。
「八ヶ岳の山荘」の現場を少し北上したところに
俳優の柳生博さんがオーナーで有名な「八ヶ岳倶楽部」があります。
そしてその並びに「アフガン」というカレー屋さんがあります。
ここは前から気になっていたお店でしたが、予約ができず、
いつも行列しているか、閉まっているかのどちらかで、
行きたいと思ってからかれこれ10年近くも経ちます。
今回はようやく「アフガン」のカレーにありつくことができました。
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紅葉が始まった八ヶ岳のカレー屋さん「アフガン」。
近くの八ヶ岳倶楽部の紅葉も美しく、
のんびりしたひとときが過ごせました。
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こちらは1階のエントランス。
平日というのに、30分ほどこちらで待って、
ようやく席につくことができました。
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天井を見上げたところ。
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これが待ちに待ったカレーです。
評判の「卵ベーコンカレー」1600円。
大きなベーコンがウリのようですが、ちょっと大きすぎ?
カレーじゃないみたいです。
期待があまりに大きかったこともありますが、
値段、待ち時間を考えると味はわりと普通でしょうか・・・?

入笠山

日頃運動不足ということもあって、
久しぶりの登山はハイキング程度で・・・
ということで、今回は入笠山へ。標高1955mです。
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山頂からは360°の大パノラマということでしたが、この日はあいにく霞んでいて、
その素晴らしいはずの展望を拝むことはできませんでした。
晴れていれば北アルプスまで見えるそうです。
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帰りは途中からゴンドラリフトで八ヶ岳連峰の眺望を楽しみながら下山。
その下の急斜面にはなんとマウンテンバイクが・・・
ここは日本最大級のマウンテンバイクフィールドだそうです。
上はゴンドラ、下はマウンテンバイク。
この上下のギャップを撮りたくて、
しばらく眺望どころではありませんでした。(笑)

富弘美術館

一路、富弘美術館へ。
2006年に日本建築学会賞の作品賞を受賞した、
ヨコミゾマコト氏設計の美術館です。
高崎から北東へわたらせ渓谷沿いをひたすら走ります。
ふと気付くと、どこからか「もしもしカメよ~♪」のメロディーが・・・
スピード注意のためか、居眠り防止のためか、
特殊な舗装面を走ることで、聞こえてきているようでした。
後で調べたところ、メロディーロードなるもの。
群馬ではメロディーラインというらしいです。
そしてようやく到着。
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建物内は撮影禁止のため、この美術館の特徴は他に任せるとして・・・
わたらせ渓谷上流の草木湖を見渡す、豊かな自然の中に建っています。
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唯一撮影可能なカフェ。
ここでひとしきり、星野富弘さんのことや詩について考えたくなります。
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展示内容についてはこの時初めて知りました。
「富弘美術館」という名称の建築として捉えるばかりで、
恥ずかしながら、星野富弘さんという方をこの時までよく知りませんでした。
建築よりも星野富弘さんの生き様に深く感銘。
今度はわたらせ渓谷鐵道で行ってみたいです。

高崎名物・ソースかつ丼

そして高崎から移動する前に、お昼ごはん。
高崎名物のソースかつ丼・・・と言いたいところですが、
ソースカツ丼ではなく、お店伝統の和風ダシのカツ丼です。
時間がなかったのでテイクアウトして車の中でいただきました。
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栄寿亭 カツ丼(玉子なし)¥400。 安い!

群馬県立近代美術館

翌日は同じ高崎市内にある群馬県立近代美術館へ。
磯崎新氏設計の1974年竣工の美術館です。
当日の企画展は『司修のえものがたり―絵画原画の世界』。
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多くの人の記憶に残っている絵本や物語で描かれた絵の原画です。
絵をみて思い出す方も多いのではないでしょうか。
物語の世界観を絵で伝えるという情熱が、とてもよく伝わってくる企画展でした。
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群馬音楽センター

同じく、アントニン・レーモンド設計の群馬音楽センター。
鉄筋コンクリートによる折板構造という特徴ある構造が美しくわかりやすい。
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稜線のシャープさに目を奪われますが、
雨水処理の仕方がこれまた興味深い。
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その構造とコンクリートの力強さが内部にも表われてます。
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2階ホワイエ。
当時のスチール製カーテンウォールのディテールにくすぐられます。
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全景が撮れないので模型で。

旧井上房一郎邸

次は旧井上房一郎邸を目指して高崎へ。
ここで間違いないと思って車を降りたものの、
門扉は堅く閉ざされ、入口を探してぐるりと一周したところ、
旧井上邸の敷地の一角、高崎市美術館がその入口であることを発見。
旧井上房一郎邸とは、東京・麻布にあった
建築家アントニン・レーモンドの自宅兼事務所に強く感銘を受けた井上氏が、
レーモンドの快諾のもと図面の提供を受け、大工に実測させて再現した建物で、
レーモンドの建築スタイルがよく表われた建築として知られています。
井上房一郎氏とは高崎の実業家で、高崎の文化活動に尽力した人物。
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居間。柱芯と開口部芯をずらした「芯外し」の手法により
窓を大きく開け放し、庭との一体感がつくられています。
自然に対抗した西洋の建築に対し、レーモンドが日本に学んだ、
四季と共にある建築の在り方が表現されています。
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屋根を支える「鋏状トラス」
杉の足場丸太材を使って、柱や登り梁を二つ割の丸太で挟み込んでいます。
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居間見上げ。障子のはめ込まれた高窓から北側の自然光が入ります。
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廊下と居間との間仕切りは襖となっています。
開け閉めすることで、違うシーンがつくり出されます。
飴色に艶めいた丸太材の屋根架構が美しい。
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寝室。パティオを挟んで居間の向かいにあります。
図面には「ソファベッド」とあったので、
右のソファがベッドになるのでしょうか?
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和室。元になったレーモンドの自宅にはなかったものだそうですが、
井上氏がご夫人のためにつくられたものだそうです。
和室の向こうにあるのは前室。
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パティオ。この住宅の中心に位置しています。
レーモンドの自宅と旧井上邸との違いは、前掲の和室の他に、
このパティオに対してプランが反転している点です。
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庭に伸びる深く美しい軒
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「居間」で寛ぐ皆の衆。
建築資材が高価で不足がちな戦後まもない時期、
簡易さと経済性を求められた結果、生み出された「レーモンド・スタイル」。
その時代に真剣に向き合って生まれた名作(写しですが・・・)を体感し、
今の時代をどう捉え、建築をつくっていくかを考えさせられるひとときでした。
余談ですが、高崎市美術館では当日、
岩合光昭写真展 ねこ -真っすぐに生きてる- を開催中!
以前、東京で見逃した写真展で、まさかこんなところで巡り会うとは
思ってもいませんでした。ああ嬉しい。

富岡製糸場

6月ですが、GWの話をしたいと思います。
( ↑ いつも振り返ってばかりですが・・・)
事務所一同で群馬建築ツアーに行ってきました。
勝手にツアーと呼んでるだけで、自前ツアーです。
まずは富岡製糸場
日本の産業遺産として、世界遺産への登録を目指す製糸場跡です。
富岡製糸場の歴史は他をご参照いただくとして・・・
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建物は木骨レンガ造という特殊な工法で、
柱・梁を木軸とし、壁にレンガを積み上げた構造となっています。
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突貫工事だったため、その後の材の乾燥収縮が激しく、
柱・梁間に隙間が生じているのがわかります。
それでも柱・梁とレンガ壁との間に隙間がないのは、木軸にしゃくりを入れ、
レンガ壁をそれに差し込むように施工しているためだそうで、
突貫の中にも試行錯誤された過程がうかがい知れます。
レンガは通常モルタルを使って積まれますが、当時はモルタルがなかったため、
地元の石灰を原料とする漆喰で積まれたそうです。
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前掲は繭を保管しておく倉庫ですが、こちらは繭から糸を紡ぐ作業場です。
作業には繭を茹でる工程があるため、場内は蒸気でいっぱいになるそうで、
建物の上部に換気を促す換気棟がつくられています。
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こちらが作業場内。当時は照明がなかったため、
とにかく窓を大きく、そして場内は白く塗られたそうです。
特筆すべきが屋根を支えるこの小屋組み。
この小屋組みのために柱のない大空間が実現しました。
大勢の工女たちが一斉に器械に向かい、作業に一心する様子が目に浮かびます。

修善寺「あさば」のお食事

そして「あさば」の夕食。
上質な素材をふんだんに使った、
素朴かつ大胆な料理との評判です。
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こちらが当主直筆のお品書き。内容はもちろんですが、
その書からも、これから始まる食事への想像がかきたてられます。
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まずは「ひいらぎ素揚げ」。からっと揚げられた、淡白なお味です。
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左が「もろこしすり流し」。とうもろこしの香りが香ばしい汁物です。
右は「文月盛肴」。
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「鯵たたき吸鍋」。お出汁がきいていて、とてもおいしい。
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「すずき島あじ造り」。弾力に富む歯応えのお造りです。
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「大見川鮎炭焼」。目の前で仲居さんが七輪で焼いてくれます。
頭からがぶりと豪快にいただきます。
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左が「白だつ茶豆胡麻あえ」、右が「床ぶしもろこし揚物」。
どちらも食感のおもしろいお料理です。
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「穴子黒米ずし」。穴子の下になって見えませんが、
その名のとおり黒いお米で握られています。
修善寺特産の黒米で、もっちりとした歯応え。
滋養強壮に優れた古代米の一種だそうです。
柔らかく煮た穴子の背骨が添えられています。
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「冬瓜牛炊合せ」
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「あゆごはん」と「じゅん菜の赤だし」。
なかなか家ではできない、旅館ならではの組み合わせです。
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〆は甘味・くずきり。
きしめんのように平たいくずきりに黒蜜をかけていただきます。
くずきりはよく知っている食材ですが、形が変わるだけで
食感や舌触りが変化し、また新たな印象を受けました。
〆の甘味と書きましたが、
この後、アイスクリームも出てきました。

修善寺の名旅館「あさば」

「mdsのときどきブログ」は「ときどき」しかアップされないとは言え、
いろいろな方に(いつもブログを見ていただき有難うございます!)
インドネシア、メキシコの建築視察の写真はまだですか?
と挨拶のように言われます・・・が、もう少しお待ち下さい・・・
年始はなんとなく日本的な気分でおりますので、
ブログアップできないでいた、日本国内の印象に残っているものを
いくつかご紹介します。
まずは、修善寺の「あさば」という旅館。
京都の「俵屋旅館」、湯布院の「亀の井別荘」など、
日本には世界に誇る「旅館」が数多くありますが、
伊豆・修善寺の「あさば」もそれに並ぶ、
伝統と現代的な感覚をあわせもつ名旅館です。
「あさば」は520年の歴史をもつ日本最古の旅館と言われており、
客室から池の対岸に格式高い能舞台が見えるのが有名。
建築史家、旅館の評論家など絶賛の旅館です。
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520年の風格を感じさせる賓客門が迎えてくれます。
瓦屋根の重厚感と門扉の彫刻が見事です。
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賓客門を抜けたところに玄関があります。
藍色に染められた麻の暖簾が涼やかです。
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訪れたのは夏。ロビーには涼を感じさせるこんな演出も。
氷のかたまりにつる草をまとわせています。
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そして随所に旅館のセンスを感じさせる小物がみられます。
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こちらが泊まった部屋からの風景。
池の水面が近く、目の前に能楽堂、その背後に緑豊かな山が迫ります。
到着が早かったので、部屋を選ばせて頂きました。
滝の水音も相まって、五感で日本の夏を満喫です。
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客室の床の間。掛軸と花、そして余白から何を感じ取るか・・・
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襖紙の模様。全ての客室の襖紙を見てみたくなります。
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こちらは読書室。客室とは違う角度からの景色が楽しめます。
こじんまりとした旅館のためか、他の宿泊客とほとんど出会うことがありません。
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旅館といえば、やっぱり露天風呂。
のんびりお湯につかって、気がつくと大きな鳥が・・・。
池には川の水を引いているので、川魚がたくさんいて、
それを目当てに鳥がやってくるのだとか。
後で仲居さんに伺うまでは、彫刻だと思ってました・・・
あまりにじっとして動かないので・・・
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暗くなっていく様子をじっくり堪能。
夜、能舞台はライトアップされ、ここでしか体感できない情景が現れます。
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小舟でいくつもの行燈を池に浮かべていきます。
この行燈が静寂な空間へいざないます。
「月桂殿」と名付けられた能舞台は、
明治後期に深川の富岡八幡宮から移築されたものだそうです。
神聖な領域と人の住むこちらの領域に距離を感じます。
能舞台には旅館で働く方々も立ち入りできないそうです。
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伝統的な旅館でありながら、壁のレンガを白く塗った現代的なサロン。
夜は外のライトアップを楽しめるように、室内はかなり暗め。
ハリー・ベルトイアの「ダイアモンドチェア」が置かれています。
緩やかな時間を過ごした後は、いよいよ夕食。
食事については、次でご紹介します。

瑞牆山

そして御柱祭の興奮冷めやらぬ中、
八ヶ岳の南東に位置する瑞牆山に登ってきました。
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瑞牆山は途中から大きな岩がゴロゴロ。
山登りというか、岩登りです。
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巨大な岩がそそり立っています。
遠くに見える岩の上にもきちんと木が育っているのを見ると、
生物の生命力の強さに改めて驚かされます。
そこをズームアップしたのが、
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こちらです。
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瑞牆山の山頂は、正確にはこの大きな岩の上の先?
遠くに見えるのは南アルプスです。
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見降ろすと、ほぼ垂直にかなりの落差があって、相当怖いです。
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南東の方を眺めると、金峰山。
天候に恵まれました。

御柱祭「建御柱」

いよいよ建御柱当日。
この日は御柱桟敷券を買って、万全の態勢で観覧に臨みました。
川越しのお清めが終わった御柱は、その後里曳きという行程を経て、
上社まで運ばれます。
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定位置に運ばれた御柱に、古くから伝わるやり方で縄が締められます。
この縄を締める役割は代々同じ家によって引き継がれているようです。
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横たわる御柱。手前が足元側になります。
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そして御柱にその地区の若衆たちがびっしりとまたがり、建上げ開始!
かなりゆっくりなペースで立ち上げられていきます。
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ほぼ垂直になった御柱の先端は鈴生り。
御柱の長さは約14mということなので、ビルにして4、5階ぐらいの高さです。
手元足元は危うく、長時間気の抜けない状況にさらされます。
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建上がり終了!みんな大興奮です!
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建上がった御柱はお清めされ、
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その後、御柱の若衆たちは一人一人、縄を伝って降りてきます。
建上がった後、どうやって降りてくるのか不思議でしたが、
最後まで見せ場を絶やしません。
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しかも曲芸(?)付き?
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七年に一度という祭りにかける地元の人たちの意気込みが、
ものすごいエネルギーとなって伝わってきました。
この七年に一度しかやらない御柱祭を支えたいがために、
この地域の人々は地元から出て行くこともなく、
町の活気も絶えることがないと聞きます。
故郷にこのような祭りを持つ人々の誇らしげな顔に、
羨ましさと共に清々しさを感じました。

御柱祭「川越し」

木落しを終えた御柱は次なる目的地、
川越しを目指して人力により街中を曳かれます。
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前宮一の御柱がやってきました。
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そしてめどでこに大勢の氏子たちがまたがったまま、
川に引き下ろされます。
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そして向こう岸に引き上げられ、川越し成功!
木落しと川越しは2日間に亘って行われ、
川越しにより清められた8本の御柱は
建御柱までの1ヶ月間、川越し先の安国寺に安置されます。

御柱祭「木落し」

まもなく今年も終わろうとしております・・・
ブログ更新がなかなかできない一年でしたが、
ちょっとだけ振り返ってみようと思います。
今年は七年に一度行われるという御柱祭の年。
以前より気になっていたお祭りなので、
これは見ておかねばと出掛けてきました。
お祭りの詳細は公式ページにおまかせして・・・
見に出掛けたのは諏訪大社の中でも上社前宮。
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社殿の四隅に建てられる御柱の一本。
重さ10トン以上の大木が山から切り出され、
人力によって神社まで運び出されます。
山出し最初の見せ場、「木落し」が目前に迫ります。
御柱の前後に上社御柱特有の「めどてこ」と言われる角が見えます。
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そしていざ「木落とし」へ。
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前後のめどでこには氏子がびっしり。
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御柱先端とめどでこ先端それぞれに縄が結ばれ、
それを大勢の氏子たちが指揮のもと操り、斜度27度の斜面を引き下ろします。
御柱が半分斜面に迫り出して・・・
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倒れちゃいました。
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でもなんとか持ち直して前進。
本来であれば倒れることなく斜面を滑り下りるところ。
斜面下で観客に揉まれながら、
やっとの思いでその時を迎えた立場としては残念でなりません。
でも氏子たちがいちばん悔しい思いをしてるんだと思います・・・
※写真前半2枚と後半4枚は別の御柱です。

横須賀美術館

横浜に用事があり、ちょっと足を延ばして横須賀美術館に行ってきました。
海の見える小高い丘に建つ建物で、設計は山本理顕さん。
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美術館の中に入るとこんな感じです。
右下の穴からはレストラン、左の穴からはエントランス、
真ん中の穴からは海が見えます。
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しばらくと眺めていると、船が通り過ぎました。
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外装はボックス状のガラス張りで、内部に穴の空いた皮膜がある構成。
空調と日差しを制御しているのでしょう。
天井と壁の取り合う角が丸いので、美術館内部から見ると不思議な感じです。
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屋上です。海が見えて気持ち良いです。
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芝生の前庭に面してレストラン、ACQUA MARE(アクアマーレ)があります。
広尾の有名店、リストランテ アクアパッツァのシェフ、日高良実氏のお店です。
ランチのコースをいただきました。
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まずは、前菜。
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バーニャカウダは、アラカルトで注文。これは外せません。
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パスタや・・・
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リゾット。
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そして、デザート。
食後は観音崎の海岸沿いを散策。
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空はすっかり秋空です。
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観音崎は以前からかなり気に入っているところ。
海沿いには観音崎ボードウォークという約600メートルの散策路があり、
行き交う船をいつまでも眺めていたくなるような、
とても長閑で素敵なところです。

北九州市立中央図書館

そして、小倉に戻り北九州市立中央図書館へ。
学生の頃ここを訪れ、いたく感動したので、
その感動をもう一度感じられるかどうか確かめるための再訪です。
磯崎新氏により1974年に設計されたもので、氏の1970年代代表作。
個人的には磯崎さんの設計したものの中で一番好きです。
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PC(プレキャスト・コンクリート)パネルのヴォールト屋根が特徴的です。
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PCパネルにはリブが付いているので、
純粋な幾何学がつくり出す美しさがあります。
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外は相変わらずの雨。外観はイマイチの写真ですがこんな感じ。
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図書館の入口に模型が置いてありました。
40年前の建物ですが、古さを全く感じさません。
この建築が、改めて名建築であることを実感できました。
磯崎さんはやっぱり凄いです。。。

唐戸市場

門司港から下関の唐戸市場まで船で移動。
高速船で九州と本州はたったの5分。
関門海峡は潮の流れが速いので、魚の身が締まっていておいしいらしい。
近年、温暖化の影響で宮崎、大分の魚もこのあたりで獲れるそうです。
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関門橋の手前の建物が唐戸市場。
そして、その手前の船が門司港と下関を結ぶ関門連絡船。
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唐戸市場の設計は池原義郎氏、構造設計は斎藤公男氏。
プレキャストコンクリートの屋根が圧倒的な力強さを見せています。
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屋根見上げ。構造上生み出された文様に目を奪われます。
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建築もいいけど、いちばんの目的やっぱり新鮮な魚。
旬のアジ、サバをはじめ、大とろ とらふぐ カマチトロ・・・・。
最後はふぐ汁で〆ました。関門たこに巡り会えなかったのが残念。

門司港

審査会の翌朝は、建築家の前田圭介さんと一路門司港へ。
門司港駅は九州の鉄道の玄関口として、
関門トンネルが開通するまで対岸の下関駅と共に、
関門連絡船を介して賑わったところ。
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その歴史を彷彿とさせる木造屋根(一部鉄骨)の架かるホーム。
当時の賑わいが目に浮かぶようです。
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跳ね橋「ブルーウィングもじ」。
関門海峡に面した門司第一船溜まりの周辺は
門司の観光施設が集中しているところで、
その船溜まりと海峡の境に橋を架けることで回遊性が高まり、
地域の活性化の一端を担っている歩行者用の可動橋です。
左手の親橋はワイヤーロープで巻き上げられ、
右手の子橋は油圧装置により上がっていくようです。
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その跳ね橋を渡って振り返ると、
対岸にイタリアの建築家アルド・ロッシ設計の門司港ホテルが見えます。
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渡った先には旧門司税関。屋根架構が美しい。
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そして関門海峡を連絡船で渡り、いざ下関へ。
天気が良かったらもっと美しい関門橋が見えたはず。残念。

虎屋菓寮京都店

虎屋とは・・・・
ずーっと東京の老舗和菓子店だと思っていました。
(虎屋さん、ごめんなさい・・・)
虎屋発祥の地、虎屋菓寮京都店。
室町時代には既に存在していたらしいとのことで
500年近くの歴史がある老舗中の老舗です。
代々御所の御用を勤めてきた虎屋は、
明治維新で朝廷が京都から東京へ遷ったのを機に、
東京にも店を構えたそうです。
そんな虎屋の由緒ある京都店が、内藤廣氏の手により
新しく生まれ変わったとのことで、出掛けてきました。
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開店時間をちょっとフライングしての入店。
大きな吹抜け空間となっている店内には客席の他、
和菓子や日本文化、京都に関わる本が置かれ、
自由に閲覧できるようになっています。
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客席からは庭が眺められます。
屋外にも長く伸びた庇の下に客席があります。
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虎屋の商標がモチーフとなっていると思われるペンダント。
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内部空間とは裏腹に、低く抑えられた庇を持つ外観が印象的です。
瓦屋根が美しい。
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いただいたのはコチラ。目にもおいしいお菓子でした。

カフェ・ハロー

京都に滞在すると必ず立ち寄りたくなるカフェ・ハロー。
繁華街から外れたところにひっそりと、でもありませんが、
街並みに溶け込んで建っています。
今回訪れたのは夜。10時近くだったでしょうか。
相変わらず立ち寄らずには居られない魅力を放っています。
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夜行ったのは初めて。お隣りにも新たな店(パン屋+ギャラリー)を展開しており、
同じ町屋ながら雰囲気のがらりと違う空間をつくり出していました。
2階のさり気ない窓の開き方が、とっても気になります。
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入ってすぐは大きな吹抜けとなっており、
改装している様子が目に見えてわかるおもしろい空間となっています。
2階席もありますが、吹抜け下の大きなテーブル席も案外落ち着きます。
昼には陽だまりとなって雰囲気が様変わりします。
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枝モノの生花がとてもよく似合います。
季節が変わる度に訪れてみたくなります。
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書斎のような一角。
本棚には写真集や美術、建築本などがぎっしり並んでいます。
自由に閲覧でき、時間が経つのを忘れて読みふけってしまいます。
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お隣りのパン屋+ギャラリーとは内部でつながっています。
余談ですが、いつも「ハロー行こう、ハロー。」と言ってるくせに、
正式名称を今回初めて知りました。正確には Cafe’ Bibliotic Hello! 。
「ビブリオティックって何だっけ?」と思い調べるのですが、
該当する言葉は見つからず。
もしかして?と思ったのはフランス語のbibliotheque 。
書庫とか図書館という意味で、これなら納得です。
う~む、スペル、あえてこうしてるのでしょうか?
前はHalloと書いてあったと記憶していて、
その時も、Helloと書かないのはきっと何か意味があるに違いない、
と踏んでいたのですが、いつの間にかHelloに。
お店の人に「前はHalloじゃなかったですか?」と聞いたところ、
「いえ、前からHelloです。」と答えが返ってきました。
ほんとかな~・・・?

雨の京都

さて、今日は京都の話題に戻ります。
JIA新人賞公開審査の次の日は、京都視察。
スタートは朝食を兼ねた早い昼食をいただきました。
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その日はあいにくの雨。しっとりとした京都の街を堪能です。
お店は「光泉洞寿み」。姉小路にある京都の家庭料理の店です。
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坪庭に降る雨の音を聞きながら、食事が運ばれるのを待ちます。
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坪庭をよく見ると、なんと、ウサギとカエルが相撲をとっています。
ナゼ、ウサギトカエル???
何よりも周りで笑い転げているウサギとカエルが気になります。
おかしくっておかしくってたまらないといった様子が実におかしい。
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運ばれてきたのは老舗「麩嘉」の生麩を使った生麩田楽付き定食。
見るからにヘルシーです。

旅の〆は・・・

旅の〆は食。
宇都宮と言えば・・・そう、餃子です!
帰りの新幹線の時間まで余裕があったので
満場一致で餃子のハシゴが決定されました(笑)
まずは『宇都宮みんみん』へ。
宇都宮で餃子と言えば?と地元の人に尋ねると
絞りきれないのか、あまりはっきりした返事が返ってきません。
それでも必ず出てくるお店です。
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宇都宮みんみんの焼餃子
おなかも空いていたし、あっという間にペロリと平らげました。
ビールとの相性抜群です。
そして二軒目へ。
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青源の餃子たち
いろいろ試してみましたが、ハネの大きい餃子が評価大。
ここで既に満腹気味だったのですが、二軒じゃハシゴにならないし
躊躇することなく三軒目へ。
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宇味家の焼餃子
おいしそうです。でも三軒目は不利です。
満腹すぎて味わう気持ちが薄れます。
個人的には一軒目をココにしたかった・・・
ハネが大きく、パリパリです。
ということで宇都宮で餃子食べ放題企画、大満足でした。

日光金谷ホテル

日光東照宮の拝観を終え、お茶をしたくて日光金谷ホテルへ。
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日光金谷ホテル・本館
明治の頃に外国人相手の宿泊施設として営業を始めた老舗中の老舗。
なぜ日光にこんなエキゾチックなホテルが?と不思議になりますが、
日光は、開国により諸外国から訪れた外交官などの避暑地として、
大正時代には国内外の要人の社交の場として栄えた場所だそうです。
帝国ホテル、都ホテル、富士屋ホテルと共に、
日本ホテル界の先頭を歩んできたホテルです。
正面2階部分のレストランでお茶をしたかったのですが、
残念ながら営業時間外・・・
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日光金谷ホテル・別館
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こちらにも「眠り猫」が。