![IMG_5624-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5624-s.jpg)
こちらの写真は木曽の宿場町、奈良井宿の中村邸の裏庭につづく土間通路。
建築写真家の藤塚さんの写真集(文章は藤森さん)「日本の木造建築」に、
中村邸の写真が掲載されていて、久しぶりに奈良井宿に行ってきました。
![IMG_5562-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5562-s.jpg)
宿場町は奈良井宿以外にもあちらこちらに保存されていますが、
ここの凄さは建物の保存の状態が良いことは勿論、
今も昔と変わらずお店として機能していることです。
昔の宿は他の業態にかわったりはしているそうですが・・・
江戸時代は、漆塗りの櫛で栄えたようですが、今もその名残があって、
お土産というレベル以上の上質なものを扱っている店もチラホラ。
![IMG_5634-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5634-s.jpg)
こちらは、昔、櫛屋だったところが、一般公開している中村邸。
何も知らずに見ると、京都にありそうな町家のファサードですが、
実は奈良井宿にしかない特徴があとのこと。
![IMG_5632-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5632-s.jpg)
それがこちらの庇です。
猿が並んでいるようにも見えるので、猿頭というそうです。
先端が金物で吊られていて、人が上にのると外れる仕組みになっています。
宿場町らしい防犯です。
![IMG_5639-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5639-s.jpg)
こちらは他の家の1階ですが、1番上の板は家の内側に跳ね上げる蔀戸、
下と中の2枚の板は柱と柱の間に落とし込しんいます。
![IMG_5609-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5609-s.jpg)
こちらは中村邸の1階の内部から見た店先空間。
室内に扉が跳ね上がっているのが見えますね。
一本、柱が残っていますが、二本の柱は外して、
無柱の店先空間にもなるようで、
その他にも、一面障子にすることもできたりと、
かなりのバリエーションがあるようです。
![IMG_5613-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5613-s.jpg)
2階には大事な商談をするためのこのような床の間のある座敷も。
![IMG_5607-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5607-s.jpg)
もうひとつ公開されている建物(昔は番所)があったので、入ることに。
![IMG_5583-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5583-s.jpg)
中庭があって、裏庭には山を控えていることを除けば京の町家ですね。
![IMG_5604-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5604-s.jpg)
庭の緑は美しく、黒光りした床に映り込む緑も美しい!
![IMG_5581-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5581-s.jpg)
そして、たまたま立寄ったそば屋の徳利屋。
大きな吹き抜け空間と大架構、そしてトップライトから降り注ぐ光。
立派です。
![IMG_5655-s.jpg](https://mds-arch.com/blog/wp-content/uploads/IMG_5655-s.jpg)
そして、帰りに木曽大橋へ。
太鼓橋の急なところは階段状なんですね。
雪が降ったら、急過ぎてすべりますもんね(笑)。
昔からあるものも、じっくり見ると面白いものです。