僕が実行委員を務める建築家協会JIA建築セミナー。
本年度は東大名誉教授の内田祥哉先生のご講演から。
戦後の日本建築の新しい時代を切り開いた内田先生。
御年90歳ですが、まだまだお元気。
戦後復興から現在まで半世紀を振り返る、冗談を交えた楽しい講演でした。
そして講演の最後に、
新しい技術に過信してはいけないというお話がありました。
オーギュスト・ペレのル・ランシーの教会
はRC打ち放しの最初の建物と言われていますが、
実はいろいろと問題(?)があったと。
一方、ル・ランシーと同時期にできたレンガ積みのストックホルム市庁舎。
ノーベル賞の授与式が行われることで知られるこちらの建物は、
レンガ積みの建物としては最高傑作にも関わらず、
(レンガ積みは古くさく、RCは新しいということで)
当時の建築界では全く見向きもされなかったとのこと。。。。
日本の古建築においても、
技術革新ととも、柱を細く細くと言っているうちに、
その限界を超えてしまったことが現在残っている建物の数でわかるとこと。
つまり、新しい技術に過信してはいけないということですね。
そして、最後のスライドは「100年もたせたければ100年もった建物に習え」と。
なるほど。。。。とても勉強になりました。