今年、「ル・コルビジェとアイリーン」とともに、
建築家の間で話題となったもう一つの映画、「人生フルーツ 」。
なかなか行けずに、アンコール上映、ギリギリで観てきました。
こちらの映画は建築家、津端修一さんご夫婦のドキュメンタリー。
津端修一さんは、戦後復興期に住宅都市整備公団のエースとして、
阿佐ヶ谷団地や高蔵寺ニュータウンの設計をした人として有名ですが、
高蔵寺ニュータウンはご自身がマスタープランを描きながも、
市場原理で高層マンションが建ち並んだ街になり、
それに対抗するかのように宅地数区間を買って、敷地内を雑木林にしたり、
はげ山をドングリの里山にかえたりしながら、
夫婦で50年間暮らしたことも知られています。。。
実はJIA建築セミナーで数年前津端さんを訪ねたことがあって、
その時の映像も映画の中で出てきます。。。
敗戦から高度成長期を経て、現在に至るまでの津端夫婦の生活から、
日本人があきらめてしまった本当の豊かさを見つめなおすきっかけとなる作品。
ル・コルビジェのように一般人には全く知られていないし、
建築界でも知らない人は多いと思いますが、後世に残したものは大きいですね。
建築家、津端修一の素晴らしい生き様に感動!