ベトナムに来たのは今回が2度目。
15年ほど前に一度来たことがあるのですが、
途切れることのないバイクの多さが印象的でしたが、、、
いました!いました!たくさんのバイクに乗った人たち。
ただ、随分とバイクが減って、車が多くなったように思いますが、
実際のところ、どうなんでしょうね?
まず、最初に向かったのは、36通り地区。
オシャレなカフェもたくさんある繁華街として有名なようですが、
そこにまぎれ込むようにハノイの町家があります。
京都の町家のように手前が商売のためのスペースとなっていって、
中庭をはさんで奥が居住エリアとなっているようです。
ただ、保存運動も盛んなようですが、かなり取り壊されたり、
中庭が埋められた状態に増築されてしまっているものが多いようです。
そんな中、ほぼ原型の状態で残されているのがこちら。
床はすべて土間エリアなので、京の町家のように靴を脱ぐ場所がないこともあり、
現代でも全く問題なく使用できそうな感じ。
ただ、ビルが建ち並ぶこの超一等地にこの佇まいをキープするのは、
かなり経済的には難しいことだと思います。
家具や建材のひとつひとつが細部にまで気を配っていることもあり、
とても上質な空気感が漂っています。
フランス統治下、ハノイ市内の西洋街にはオペラ座、ホテル、庭園など、
フランス人による本場フランスと同じようなものがあって、それらもさらっと見学。
そして、こちらはフランスの建築家がベトナム風につくった建築。
同じような時代に、日本で日本人の建築家がつくった帝冠様式のようなものですね。
木造のようなデザインですが、すべてコンクリートでできるというのですから、
建築的にどうかはさておき、かなりの執念でつくり上げたことが伝わってきます。
そして、バスで郊外に行く途中、ザンボー団地に少しだけ立寄りました。
こちらはドイモイ前の集合住宅。
なぜかこのファサードだけは原型を留めていますが、、、、
基本的には、バルコニーからはみ出すように増築が繰り返されて、
その原型を留めないアジア的カオスのファサードです。
ドイモイ後、このような集合住宅は取り壊され、
世界中、どこにでもある超高層マンションに建て変わっているようです。
そして、バスで1時間程かけて、ドゥオンラム村へ。
日本の政府や大学など調査、保存活動に力を入れている村で、
これから観光地になるかもしれませんが、
今は一般の旅行者にはほとんど知られていないのではないでしょうか?
ここが村の入口。ここから少し歩いたところに集落があります。
どことなく、中国の影響を受けた街並です。
ベトナムは信仰心がとても強いようで、
広場に面したこの立派な建物は英雄を崇める場所とともに集会所のような場所。
日本同様、古来、中国の影響を強く受けているベトナムですが、
木造建築は似ているようで、細部に至っては全く違ったものになっています。
屋根の先端の反り返りがとても美しいですね。
細部にまで装飾が施されています。
家の中にも数軒、入れていただきました。
基本的には通りに対しては背を向けた中庭型で、
真ん中が低く外側に向かって上に上がった屋根形状。
ベトナムの屋根は基本的には、この素材のこのカタチ。
こちらは、また別の家ですが、基本的には同じです。
素材感といい、軒の低い屋根が美しいですね。
入り口の高い敷居(?)は日本の茶室の躙り口のように、
外との結界で大股でまたがせ、少し頭を下げて入らせる装置でもあり、
地面より少しだけ浮かせた隙間は、外部から侵入者を見張るためとも(?)。
正確なところは、よくわからない。。。
なかなか見学できないこの村を見学できたのは、
東洋大学の篠崎先生のご紹介があったからです。
どうも有難うございます。