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坂本一成氏の「水無瀬の町屋」の見学

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「プーライエ」とはまた違った70年代の住宅「水無瀬の町家」。「散田の家」の次の作品で、坂本先生が大きく方向を変えた住宅として有名ですね。こちらの住宅も拝見させていただきました。
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キッチンの写真を撮っていると、、、
ちょうど正面に坂本先生。笑顔のベストショットです!
左に布野先生、右に明治大学の青井先生の雑談風景。
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坂本先生の住宅は本当に考えさせられます。。。
大変勉強になりました。どうも有り難うございます。

三景園@東広島

新しいプロジェクトの打ち合わせで広島に行ってきました。
少し時間があったので、空港から歩いてすぐのところにある三景園に行ってきました。
三景園は広島空港開港を記念して1993年に造られた築山池泉回遊式庭園で、
広島の山・里・海の三つの風景を日本庭園の手法を用いて庭園化したとのこと。
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こちらの橋を渡って建物を通り抜けた先に日本庭園が広がっています。
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宮島の厳島神社となんとなく似た雰囲気ですが、
灯篭はセンターより右に寄っていて、水上に浮かぶブリッジもアシンメトリー。
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池には鯉。

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庭の全貌をながら一休みできるこんな場所めあります。

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海と見立てた池の周りも良いですが、
起伏のある里に見立てた辺りもシークエンスの変化が楽しめます。
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山の中腹には四阿があったので、一休み。

ほとんど知られていない庭と思いますが、予想以上に素晴らしい庭園でした。

祭と建築

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SANAAの設計したすみだ北斎美術館に行ってきました。
隣の広場では、これから何かが始まりそうな予感が・・・・
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美術館から出ると、ちょうど神輿が通り過ぎて行きました。。。
斬新なデザインとお祭り。新旧の対比がシュールです。

恵観山荘を見学

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今回は建築家協会主催の見学会ということで、講師の松本氏と一緒に見学。
一見、田舎の民家のような佇まいですが、
桂離宮と同時期に建てられた京都の由緒正しい建物です。。。
鎌倉に移築されたのは随分前のようですが、
一般公開されたのが最近ということもあり、
恐らくご存知だった方は少ないのではないでしょうか?
詳しくは、公式HPをご覧になって下さい。
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プランも含め随所に工夫の痕跡が垣間見えます。
基礎知識がないと、工夫や面白さに気づかない知的な間違い探し(?)。
それが数寄屋というものなんでしょうね。
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天井もよく見ると遊んでいることに気づきます。
一箇所だけ細い枝のようなもので網代を留めていますね。
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今回は茶会以外では非公開の建物も見学させていただきました。
恵観山荘は予約をしないと入れないのでご注意を!

建築の日本展

六本木ヒルズで行われている建築の日本展に行ってきました。
展覧会はいつも終わる直前になってしまうのですが、、、
今回は一ヶ月間違えて普通に行きました(笑)。

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入ってすぐのところにある格子の壁。
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こちらは巨大な「丹下邸の模型」。
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大きな模型は近くに寄って眺めると、実際に来たように錯覚します。
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現存しない住宅ですが、やはり美しいですね。
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こちらは千利休の待庵。国宝の茶室です。
勿論、レプリカです(笑)。
このようなものは写しとは言わないのですかね?
知らない人と3人で入ると、少し窮屈な感じが体感できるので、
利休の狙った寸某体系を知るには良い機会かもしれません。
実際の待庵はかなり暗いのですが、ここはかなり明るいです。
2回中に入りましたが、夜の方が少し風情があって良いかもしれません(笑)。
本物の待庵は中には入れませんが、一度入ってみたいものです。。。
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ライゾマティクスの映像のブースも撮影可でした。
ちなみに、MDSのHPは彼らに随分昔につくってもらったもの。
現代建築の選択には賛否両論ありますが(笑、必ず文句が出ますね?)、
じっくり見ると3時間は堪能できる濃密な展示です。
来月までやっているので、是非、行かれてはいかがでしょうか?

隅田川の花火2018

東京の夏の風物詩、隅田川の花火大会。台風で一日ズレましたが、無事に決行!
隅田川の花火は、夏の訪れを感じさせるイメージがありますが、
今年は随分前から猛暑続きで、すでに夏バテ気味ですね。
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今年もいつものように友人宅へ。
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途中からスカイツリーのライトアップが変わり、また違った趣に。
気がつくと20年以上、毎年、同じ場所から見ていることになります。
諸行無常を感じながら、、、美しい花火を眺め​ました。​

谷中で夕涼み

理科大の第2課題の敷地は谷中ということで、
授業の後、久しぶりに谷中へ行ってきました。
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計画地を見学した後、谷中を徘徊して上野桜木方面へ。
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戦前の木造2階建て三軒家の「あたり」というお店へ。
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日本では木造の資産価値は経年変化により下がりますが、
このような建物は実際はとても価値がありますよね。
特に東京ではありそうでない佇まい。
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テラス席は一杯だったので、三軒家に囲まれた路地で夕涼み。
アジサイが咲くそんな素敵な場所で、ビールを飲みながら建築談義。
楽しいひと時でした。

臨春閣で春を感じる

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臨春閣の特別拝観で中に入れるということで、
久しぶりに三渓園に行ってきました。
いつもはガラス越しに見ていた床の間や障子や欄間など、
間近でじっくり見ることができました。
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こちらの欄間も有名ですね。
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こちらは2階へ続く階段。
特別公開とはいうものの、、、残念ながら非公開。
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今回もこちらの聴秋閣は外からしか見れませんでしたが、
秋に中に入れるようなので、また来ようと思います。
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今回の目的はひとつは臨春閣。そして、もうひとつはこちらの古民家。
三渓園に隣接したこちらに、原三渓の長女家族が住んでいてそうで、
今は、そこで原三渓の孫が「隣花苑」というお店の女将をしていています。
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こちらの、土間の三和土で靴を脱ぎ、板の間に上がります。
室町時代の古民家と言うことなのですが、
それが本当ならかなり貴重な建物ですね。
そこに、江戸、昭和の民家を増築させたとのこと。
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そして食事をいただいたのは、
こちらの室町時代のものと言われるお部屋で、

大きな掃き出し窓からお庭越しに三渓園の五重塔がみえます。

近所に住む外国人に人気があるそうですすが、
最近、ミシュランの星をもらったとのことで、
外国人がさらに増えたそうです。
今、このようなものを見学したり、そこでお食事ができるのは、
日本中からこのような古建築を移築保存した原三渓のおかげです。
戦前の資産家は、文化人ですね。。。

谷口吉生「雪ヶ谷の家」見学

谷口吉生が設計した「雪ヶ谷の家」が見学ができるとの情報を知人から得て、
急遽、諸々の予定を変更して見学に行ってきました。
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谷口さんはニューヨーク近代美術館増築なども手掛けているので、
恐らく一般の方にも認知されている建築家ではないでしょうか。
谷口さんの初期の作品、しかも個人住宅が見学できるというのは貴重な機会。
この頃の都市住宅に共通していることだとは思いますが、
外部から切り離された中庭があって、
天井の高さや床のレベル差を設けることで高さ方向に緩急をつけて、
階段がそれらの空間をつないでいます。
白い正方形のタイルもその頃の流行なのでしょうね。
とは言うものの、全く古臭さを感じさせない、
時代を超えてここにあるといった印象で、、、、
今、僕らが考えているようなことをすでにやられていて、
もっと頑張れ!と喝をいれらた感じがしました。

横須賀の竹の子

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横須賀の個人美術館の裏庭の竹林。
宮脇愛子のアート作品がさりげなく竹林に溶け込んでいます。
こちらの竹林の採れたての竹の子を使ったお料理をいただきました。
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竹の子のカルパッチョ。
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こちらは、竹の子のステーキ。

採りたてでないとつくれないらしい。
どれも竹の子の美味しさを引き出す竹の子三昧のフルコース。
存分に春を楽しませていただきました。

初詣@金王八幡宮

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スタッフと一緒に氏神様に新年のご挨拶。
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

年末年始のお休み

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MDSの忘年会。本年はいろいろとお世話になりました!
12月28日(木)〜12月8日(月)は年末年始のお休みとさせていただきます。
新年早々、1月6日(土) 4時30分、
首都圏の方は、是非、(早朝なので録画して)ご覧になって下さい。
それでは、来年もどうぞよろしくお願いします。良いお年を!

人生フルーツ

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今年、「ル・コルビジェとアイリーン」とともに、
建築家の間で話題となったもう一つの映画、「人生フルーツ 」。
なかなか行けずに、アンコール上映、ギリギリで観てきました。
こちらの映画は建築家、津端修一さんご夫婦のドキュメンタリー。
津端修一さんは、戦後復興期に住宅都市整備公団のエースとして、
阿佐ヶ谷団地や高蔵寺ニュータウンの設計をした人として有名ですが、
高蔵寺ニュータウンはご自身がマスタープランを描きながも、
市場原理で高層マンションが建ち並んだ街になり、
それに対抗するかのように宅地数区間を買って、敷地内を雑木林にしたり、
はげ山をドングリの里山にかえたりしながら、
夫婦で50年間暮らしたことも知られています。。。
実はJIA建築セミナーで数年前津端さんを訪ねたことがあって、
その時の映像も映画の中で出てきます。。。
敗戦から高度成長期を経て、現在に至るまでの津端夫婦の生活から、
日本人があきらめてしまった本当の豊かさを見つめなおすきっかけとなる作品。
ル・コルビジェのように一般人には全く知られていないし、
建築界でも知らない人は多いと思いますが、後世に残したものは大きいですね。
建築家、津端修一の素晴らしい生き様に感動!

ANDO

六本木の国立現代美術館の安藤忠雄展に行ってきました。
会期中、もっと早めに暇を見つけていけば良いのに、
今回も、閉館ギリギリの最も忙しい時に行くことになってしまいました。。。
平日の昼間だというのにものすごい人混みでした。
建築の専門家ではなく、ほとんどは一般人だったのでないでしょうか。
建築の設計という範疇では、僕らが学生の頃がピークのような気がしますが、
今尚、幅広い分野で精力的に活動されているサマは、脱帽です。。。
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展示されているものはほとんどどこかの展覧会で見たことがあるものですが、
屋上に展示された光の教会の原寸のレプリカは圧巻でした。
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大学生の頃、実物は竣工早々に大阪に見に行きましたが、
こちらのレプリカは実物より劣っているわけではありません。
十字のスリットにはガラスの入っていない安藤さんの理想とした姿。
こんなカタチで理想のものを最終的につくり出す安藤さんの執念に、
感服させられました。やはり、凄い人です。安藤忠雄という人は。

アイリーン・グレイ

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映画「ル・コルビュジェとアイリーン 追憶のヴィラ」を観てきました。
舞台となっているのは数ヶ月前に行ったばかりの南仏コートダジュールのE.1027
映画ではコルビジェを(意図的に?)冴えない人として描いていますが、
時代背景やル・コルビュジェがアイリーンの名声を抜いたことは事実ですし、
この映画を観てアイリーン・グレイについて掘り下げて知ることができました。
是非、ご覧になっていただければと思います。

広瀬謙二「上小沢邸」で食事

建築家にとって「上小沢邸」と言えば、広瀬鎌二氏が設計した1959年竣工の住宅。
そして、この住宅は今は上小沢邸というお店として使われています。
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白金の住宅地にひっそりと建つ隠れ家レストラン。
夜しかやっていないお店で、予約がとりにくいということは聞いていましたが、
電話してみると、早い時間であればとのことで、開店30分前の16時半にお店へ。
お客さんが誰もいないということで、ゆっくり写真を撮らせていただきました。
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こちらが庭から見た全景。構造はコンクリートブロック造ですが、
エッジ部分はコンクリート、屋根も鉄筋コンクリートとなっていて、
庇の水平性を強調するために逆張りとしています。
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エントランスまわりは当時のまま。
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塀も鉄骨とコンクリートブロックの組み合わせたもの。
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竣工時、「1室住居にピアノ室を加えた家」という名の上小沢邸。
お食事をいただいたのはこちらの元ピアノ室です。
右奥に元寝室・居間だったところにソファ席もありましたが、
こちらの方がオリジナルの表面積が多くて良かったかも?
間仕切りに組み込まれて照明もオリジナル。
まぶしくて白い蛍光灯も、ここでは有り難い(笑)。
それにしてもシンプルな住宅です。
もっと快適に暮らし、収益を上げることはできるのですから、
ここに50年近く住み続けた上小沢氏は素晴らしいです。
名作をつくるのは、やはり半分はクライアントですね。
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窓は昔のままでますが、床は床暖房の工事をした時に仕上げを変えたようです。
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こちらのトップライトの雨漏りで苦しめられたとのこと。
改修ではこのオリジナルのガラスを生かして、
この上にもう一枚ガラスの屋根をつけたそうです。
(今は?)夜になるとそこが照明器具のように光って美しい。
今は住宅ではなく、お店に改装されているということもあり、
インテリアや使い方は、勿論、オリジナルのものとは違ったものになっていましたが、
コンクリートブロックや庇、エントランスホールなど、
外観や骨格はほぼオリジナルのままなのようです。
そもそも、寒さや雨漏りの対策でかなり修繕が必要だだだので、
住みながらも随分と変化していたようです。
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帰る頃には、外は真っ暗。結局は店を貸し切った状況で、、、、
食事をしながら、あれこれ詳しく建物のエピソードを聞かせていただきました。
ご興味のある方は、是非!
出来れば、日の長い初夏の開店早々の明る時間帯がいいかもしれませんね。

ときどき皇居ランナー

最近、ときどき皇居ランナーになっています。
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暑くもなく、寒くもないこの季節は気持ち良いですね。
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このあたりが一番のお気に入り。
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皇居の中にちょっと中に入いると緑とビル群の対比が
ニューヨークのセントラルパークのようです(?)。
丸の内の高層ビル群は、かなり充実してきましたね。

UWC ISAK 見学

UWC ISAKを見学のため、秋も深まる軽井沢に行ってきました。
UWC ISAKは4、5年前にできたばかりなのであまり知られていないとは思いますが、
学校運営が全額寄付金で賄われている全寮制高校で、
50カ国以上の国々から極貧の子供から大富豪の子供まで、宗教、性別も様々で、
実に多様であるものの、一学年40名ときわめて少人数。
インドのカースト外のような子供もいるそうですが、
貧しい家庭の子供は返済不要の奨学金で大学卒業まで面倒をみるとことなので、
そのような子供が大学まで行けるそうです。
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そもそも、ここを設計したシーラカンスの赤松さんの案内で見学に来たのですが、
こんな学校があるのですね。ここに入るのはかなり高倍率のようですが、
普通の高校やインターナショナルスクールとは違った人材を輩出しそうですね。
とても興味深い話をたくさんお聞きしましたが、
長くなるので詳しくはHPをご覧になって下さい。

Hokusai 帰国

Hokusai – beyond the Great Wave が大英博物館で行われ、
記録的な入場者数だったとか。海外でも葛飾北斎は大人気のようですね。
その展覧会が日本にも来るということで楽しみにしていましたが、
東京には来ないとのことで、わざわざ大阪、あべのハルカスに行ってきました。
北斎の絵の斬新な構図とデフォルメに惹かれます。
それらは、よく言われていることではありますが・・・・
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日本展のタイトルは「北斎 – 富士を超えて」。
タイトルの通り、富嶽三十六景以降、つまり後半のものが多く展示されていました。
大英博物館の展覧会ですから、大英博物館所蔵のものが多いのは当然ですが、
欧米の国々のもののが多いことに驚きました。
版画以外の肉筆画も多いので、
一点しかないものがかなり海外に流れているということですね。
明治時代になって日本文化が過小評価されて、
大量に浮世絵が海外に流失したものがあることは知っていましたが、
その量はかなりのものかもしれませんね。
外国から評価されないと、なかなか自国の素晴らしさには気づかないものですが、
絵画と違って、建築や都市は一度、壊したら元に戻らないので、
少しでも早くにその素晴らしさに気づかねばいけませんね。
民家や木造の街並など、明治維新以降から戦後にかけて、
もうすでにかなりのものを失ってしまいましたが・・・
ところで、とても興味深い映像を会場で見ました。
世界で最も有名な絵と言われるあの有名なthe Great Wave、
富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」のような写真を撮ろうとすると、
海に入って構図は同じようにできるのはさておき、
あの独特な波しぶきはシャッタースピードを1/5000しないといけないとのこと。
天才北斎と言え、1/5000の世界は見えていないと思いますので、
想像で現実の世界を表現しているのですね。
改めて、北斎の凄さに驚いてしまいます。

横河健さんの自邸

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横河健さんの自邸を拝見させていただきました。
2階の環具(キッチン)により緩く分節された空間は勿論、
1階の寝室や水廻りはとても落ち着いた上室な空間が広がっていて、
また、バルコニーの手摺といった細部に至まで完成度が高く、
建築家の誰もが知るこの有名な住宅は、
29歳の時の設計というのですから、脱帽です。
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かわいい猫も、空間を豊かにしていました(笑)。
横河さん、どうも有難うございました。

青空の長野

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高校卒業30周年の同窓会出席のため、長野に行ってきました。
遠くの山の麓あたりが、長野市の中心部。
このあたりから眺める長野盆地の風景は僕のお気に入り。
今年は夏らしい青空になかなかお目にかかれませんが、この日は見事な青空!
あまり暑いのも困りますが、やはり夏は夏らしい青空が良いですね。

隅田川の花火2107

夏の風物詩、隅田川の花火大会。
昼間は晴れていましたが、雨雲レーダーの予測通り、
夕方から雲行きが怪しくなり、花火の最中はあいにくの雨。。。
数年前のように、途中で中止にならなかっただけでも良かったかも。
最近は機械化されているのか、よっぽどの雨でないと中止になりませんね。
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いつもは友人宅の屋上で見ているのですが、
今年は、家の中から窓を開けて花火見物。テレビ中継の解説付きです(笑)。
屋上で見る花火は勿論、格別ですが、
下町情緒溢れる、アンテナや物干竿越しの花火も粋ですね。
参考までに、、、
2010年2011年2102年2013年2014年2015年の花火です。
改めてここ4、5年のブログを眺めていると、、、
花火は儚いようですが、むしろ周りの方が変わっていることに気づきます。
まさに、諸行無常です。

卒業おめでとうございます!

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日大の大学院生の白旗くんが、乃村工藝社に入社するとの報告のため(?)、
後輩の日野くんと小室くんと一緒に事務所に遊びにきました。
3人とも学年が違うので、時期は違いますがアルバイトに来てくれていた面々。
卒業旅行でモロッコ、マリ、スペインなどに行ってきたとのことで、
その写真を見せてもらいました。
モロッコに行った学生の頃を思い出し、とても懐かしく思いました。
何はともあれ、卒業おめでとうございます!

謹賀新年

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明けましておめでとうございます!
今年はジルヴェスターコンサートで新しい年を迎えました。
カウントダウンはシベリウスのフィンランディア。
本年もどうぞよろしくお願いします!

年末年始のお休み

本年もあと僅かになりました。
MDSは12月28日(水)〜1月4日(水)を休業とさせていただきます。
本年も皆さまには大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願い致します!

年輪

沖倉製材所で、木についての分かりやすいお話を聞いたので、少しだけご紹介。
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写真の丸太を外形だけ比較とすると、ほぼ同じくらいの太さですが、
左は杉の50年もので、右は天然檜(テンピ)の250年もの。
基本的には年輪が詰まっている方が価値があります。
そもそも檜と比べて杉の方が成長が早いのですが、
樹種が同じでも、場所や環境によって太くなるスピードは様々。
間伐や枝落としなど手間をかけると年輪にもそれが現れ、
育った環境が全部わかるとのこと。
ところで、杉は中心部は赤く、外側は白く、
製材した時に混ざったものを源平と言います。
ちなみに、赤身は成長がほぼ止まった部分で、
白身は水を吸い上げる部分ですが、
赤身は虫は食べないので良いとされています。
若い木を切った断面は赤身の占める割合は少なく、
歳をとるにつれて赤身の割合が多くなるようです。
年輪と赤白の区分のラインは一致していないのですが、
そもそも、どのタイミングで白身から赤身に変わるのか、
理由がわかっていないとのこと。
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ところで、節はどのようになっているかご存知ですか?
一番上の枝をとりはずすと、、、、
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こんな感じで節が入っています。
この節はどこまで奥に入っているのか興味深いですが、
枝の部分を真っ二つに切って開いて見ると・・・・
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なんとセンターまで入っています。
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つまり、このような丸太から、フローリングのような板を切り出すと、
ほとんどに節が入ってくることになります。
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右の一番外側の4枚は別として、左数枚以外は全部、節が入っていました。
デザイン上、節の無いものだけを集めて使うこともありますが、
木材の伐採現場や製材所などを拝見させていただくと、
無節のものだけを使うことに違和感を感じてきますね。
木は奥が深いです。。。

東京の林業

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東京都の方に伐採現場およびその関連施設を案内していただきました。
ところで、
東京都の約三分の一の5万ヘクタールは森林ということをご存知ですか?
平野部は都市化されましたが、多摩地域の傾斜地では森林が広がっていて、
その6割が植林で、そのほとんどが伐採の時期がきているとのこと。
ただ、写真のように30〜40度くらいのかなり急斜面に植林されているので、
搬出コストが高く、放置された山がかなりあるようです。
毎年、春になると悩まされる杉花粉。
東京の植林は歴史は浅く、戦後になってからだそうで、
山の頂上付近はモミと松、その下2割が檜、裾野あたりの7割が問題の杉。
実は伐採の時期を迎える樹齢30年くらい頃から急激に花粉が多くなるようで、
東京都は花粉対策として(その他、色々な理由があるそうですが・・・)、
10年程前から杉の伐採に力をいれているとのこと。
伐採後に植える杉の花粉は、伐採した杉の100分の1とのことですが、
その時期にならないと正確なところはわかないようです。。。。
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枝はその場で落とした後、ある程度長さに切って、
ここから運び出すのですが、とても大変な作業ですね。。。。
ご存知の方も多いと思いますが、日本の林業は一部のブランド材を除くと、
外国の安い木材とは全く競争力がなく、森は放置されて荒れています。
東京都のようにお金のある自治体は、助成金で林業を支えることができますが、
日本全体としては深刻な状況です。
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道路のある所に運び出された丸太は、その場で3mもしくは4mに切って、
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トラックへ。
あちらこちらの山々から切り出された多摩産材は、
日の出町にある多摩木材センターへ集められます。
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こちらは、木材市場に並べれた風景。
手前は太い丸太一本または二本毎で、次の列は6本から10本、
さらに奥は細い丸太が沢山積まれていますが、
それぞれを椪(はい)と言い、その椪ごとに競りをするそうです。
杉の丸太(手前の二本くらい)で1立米1万円、檜は2万円が相場で、
30〜50年手入れしてこの値段では全く林業は成立していないですね。
丸太から製材にする時に30%のロスがあり、その他乾燥で立米1万円、
人件費や輸送費など、コストアップしていくのは当然ですが、
最終的にはその5〜10倍くらいの値段となるようです。
そして、あきる野市の沖倉製材所へ。
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まず、丸太の皮を剥く機械へ。
一往復すると・・・
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こんな感じに!
さわると、とても湿っぽい水をたっぷり含んだ状態です。
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皮、端材を燃やしてボイラーを動かし、
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こちらの乾燥機で製材した木材を乾燥させます。
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こちらは含水率とヤング係数を計る機械。
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その値が、モニターに表示されます。
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その値が刻印されて、
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ようやく120角の柱材に。。。
植林してしからですと、とても長い道のりですね。
伐採してからここまでは4ヶ月ほどと意外と短い気もします。
いろいろと勉強になった一日でした。どうも有難うございました!