• Archive

RCRの建築をめぐる

建築界のノーベル賞と言われるプリッツカー賞を昨年、受賞したRCR。
この受賞を期に一躍脚光を浴びて日本でもなかり有名になりましたが、
20年くらい前から小さな作品を作っていて、その頃からマークしていました。
個人的には、最近の大きなものより、
プリムティブな初期の小さな作品の方が好きなので、それらを見るためにバルセロナから車で2時間ほどのところにある小さな街オロトに向かいました。
IMG_8235-s.jpg
オロトに向かう途中小さな街リポルにLa Lira Theatre があります。
IMG_8272-s.jpg
橋とも建物とも言える作品で、広場を介して対岸の通りとつないでいます。
IMG_8253-s.jpg

朝ということもあってか、やや寂し感じはありますが、

人の流れを顕在化させつつ、街並みにスパイスを効かせています。
IMG_8247-s.jpg
錆びた鉄板、コールテン綱が、壁、屋根、床が隙間を開けて並べてあります。
IMG_8248-s.jpg

現代的なデザインですが、コールテン鋼が周りに馴染んでいますね。

IMG_8269-s.jpg
IMG_8262-s.jpg

このような隙間が、川、空、街、自然を強く感じさせる装置のような働きをしています。

オロトについてまず、les colsに行き、夕食の予約の確認。
誰もまだいないタイミングでしたので、昼間の写真を撮らせていただきました。
その後、最初に向かったのはParc Pedra Tosca 
IMG_8392-s.jpg
岩にただ、鉄板を並べただけですが、周りの木々の影が自然を感じさせます。
IMG_8407-s.jpg
自転車で通り抜けられるのですね。
IMG_8402-s.jpg
表情が刻々と変化していきます。
IMG_8393-s.jpg
そして、Estadi atletidmeTussols Basil へ。
IMG_8424-s.jpg
IMG_8421-s.jpg
そして、Pavello Tossolsへ。
IMG_8431-s.jpg
IMG_8435-s.jpg
日没ギリギリにFageda d’en Jordàに到着。
IMG_8442-s.jpg
IMG_8441-s.jpg
そして、Les Colsの近くのホテルへ。
ワインを飲みたいので、車を置いて歩いてLes Colsへ。

アルバイシンとフラメンコ

IMG_8125-s.jpg
アルハンブラからアルバイシンがよく見えるということは、
IMG_8158-s.jpg
アルバイシンからアルハンブラ宮殿がよく見えるということです。
IMG_8149-s.jpg
11世紀にイスラム教徒によって築かれたグラナダ最古の街並みが残る地区。
敵の侵入を防ぐ城郭都市として造られたため、道は迷路のように入り組んでいます。
IMG_8200-s.jpg
泊まったのはアルハンブラ宮殿を見上げるところに建つ小さなホテル。
パラードルから急遽こちらに変えたのですが、平民が王様を見上げる気持ちが共有できてよかったです(笑)。
IMG_8177-s.jpg
16世紀の建物を改装してホテルにしているようで、
そういったホテルがたくさん建ち並んでいます。
雨の時は中庭の上部に可動のテントを閉じているようです。
IMG_7887-s.jpg
アルハンブラ宮殿が見える部屋もありましたが、泊まったのはパティオに面した部屋。
グラナダらしいのかわかりませんが、、、とてもおしゃれなインテリア。
グラナダといえば、セビーリャと並んでフラメンコが盛んな街。
残念ながらセビーリャではフラメンコには行けませんでしたが・・・
フラメンコの起源に近いと言われているロス・タラントスに行きました。
IMG_7818-s.jpg
サクロモンテの洞窟住居を利用して中央のスペースがステージとなっていて、
狭い洞窟内で見るロマ族の踊りは迫力満点。
恐らく観光客目当てのタブラオとは思いますが、十分楽しめました。

二度目のアルハンブラ

グラナダと言えば、アルハンブラ宮殿。学生の時にポルトガルからマドリード、コルドバを経由してグラナダ、さらにコスタデルソルを経由して、船でモロッコに行きました。タンジェという港町からマラケシュまで行き、レンタカーでアトラス山脈を超えてサハラ砂漠へ。カスバ街道の点在したオアシスと砂漠の風景は、とても感動し、今でも鮮明に覚えています。
話が長くなってしまいましたが、前のアンダルシアはアフリカに行く途中で足早に通り過ぎてしまったので、、、
もう一度見たいというとで、2度目のアルハンブラ宮殿です。アルハンブラ宮殿そのものもですが、そこから見た白い街がとても印象に残っていて後でその街は世界遺産にもなっているアルバイシンであることを知りました。そこに行くのも今回の楽しみの一つでした。
IMG_7959-s.jpg
こちらが、アルハンブラのハイライト、ナスル宮殿のライオンの間。
写真には写っていませんが、行列で人が一杯。この写真を撮るのは一苦労でした。
IMG_7949-s.jpg

徹底的にデザインされたアルハンブラ。文句をつけるところがありません。

IMG_8049-s.jpg

高台にあるアルハンブラからは谷間の向こう側にアルバイシンの白い街が広がっています。

IMG_7926-s.jpg
小さな家でぎっしり山が覆い尽くされています。
IMG_8065-s.jpg

こちらは少し離れたヘネラリフェ。

IMG_8122-s.jpg
こちらはアルハンブラ内にあるパラドール。
以前、修道院だったようです。
一昔前はここの予約が取れないことで有名だったので、
予約がとれてラッキーと思っていましたが、、、
ある時満室になっていないことに気がつき、
色々調べてみると、かなり改装されているようだったので、
直前にホテルを変えました。
IMG_8098-s.jpg

宿泊客室しか入れないはずのパティオでしたが、、、

レストランを探しているうちにいつの間にか迷い込んでしまいました。
折角なので、パティオで一休み。
気持ちの良いパティオですが、綺麗にメンテしすぎているのか、
いまひとつ歴史の重みが伝わってきません。。。
IMG_8106-s.jpg
レストランでのんびり食事をする時間がないので、カフェで軽食。
イベリコ豚のサンドイッチ。遠くに見えるのはヘネラリフェ。
IMG_8128-s.jpg
アルハンブラの中で恐らく最も高いところにあるアルカサバに登ると、
雪が降り積もった山が見えました。
アフリカの近くだというのに、東京よりも秋の訪れが早い感じですね。

セテニルとロンダ

アンダルシアには白い街はたくさんありますが、
なぜここに?というおかしな街がいくつかあります。
一つは、岩の隙間にも家が建ち並ぶセテニル。
そして、もう一つは崖っぷちの街、ロンダ。
IMG_7700-s.jpg
カルモナから対向車も全く来ない真っ直ぐの道をひたすら平原を駆け抜けること2時間。
小さな小山をいくつか超えたところにセテニルがあります。
IMG_7730-s.jpg
ポルトガルに丸みを帯びた大きな岩に巻きつくように家が建つモンサントという集落がありましたが、それとはまた違った建ち方ですね。
IMG_7734-s.jpg
車も通るなんとも不思議な光景です。
IMG_7725-s.jpg
他にも、こんなところや・・・
IMG_7739-s.jpg
こんなところや・・・
IMG_7721-s.jpg
こんなところにもたくさん建ち並んでいます。
IMG_7703-s.jpg
家の中はこんな感じです。お茶を飲んで一休み。
IMG_7743-s.jpg
こちらはロンダ。橋の横に建つのはパラドール。
ロンダのパラドールもカルモナ同様、人気が高くどちらに泊まるか悩みましたが、外観こそクラシカルですが、中はかなり現代的に改装がされていて、カルモナに泊まって正解でした。
IMG_7752-s.jpg
下から見るとこんな感じです。。。
すでに雨が降り出していましたが、この後土砂降りに。
ここから車で土砂降りの中、1時間かけ山を越えてコスタデルソルへ。
天気が良ければアフリカ大陸も見えるかと思っていましたが、
雨で地中海すら見えず、ひたすら運転して、
グラナダについた時にはすっかり夜になってしまっていました。。。。

カルモナのパラドール

セビリアに立ち寄る予定でしたが、到着が5時間も遅れたので、カルモナへ直行。セビリアの東、ひまわり畑が有名なカルモナですが、、、何もない平原に小高い丘が突如現れ、その上にカルモナの街が広がっています。そして、パラドールはそのエッジにあ建っています。
パラドールはポルトガルのポサーダと同様、
歴史的建造物の保存維持が目的とした国営ホテルです。
IMG_7664-s.jpg
全ての客室から抜群の眺望です。
14世紀中頃、キリスト教文化にイスラム文化を融合させた建築様式ムデハルのセビリアの王宮、アルカーサルをつくったペドロ1世が建てたイスラムの居城。二度の大きな地震で廃墟になっていましたが、当時の資料を基に復元し、今はホテルとして利用されています。
ここが宮殿だった昔、天正少年遣欧使節団も滞在したとか。
IMG_7635-s.jpg
木格子がつくりだす影がイスラムの雰囲気を醸し出す。
ロビー、レストランなど、どこからも平原が見え、眺望が素晴らしい。
IMG_7543-s.jpg
数あるパラードルの中でも、最も美しいと言われているパティオ。

イスラムの影響を強く受けた列柱とモザイクタイルが良いです。

IMG_7559-s.jpg
左にパティオ、奥の右側にレセプション。
IMG_7553-s.jpg

 

エキゾチックなインテリアでお酒が飲めるラウンジ。
IMG_7599-s.jpg
部屋からの眺めも抜群です。
IMG_7618-s.jpg
夕食と朝食はこちらのレストランで。
IMG_7648-s.jpg
ずっと座っていたくなるテラス。
IMG_7643-s.jpg
眼下にプール。見渡す限り大平原が続いています。
IMG_7677-s.jpg

フライパンの上にいるような真夏、このプールに入るとさぞ気持ちがいいでしょう。

パラドールは国営なのでホスピタリティはそこそこですが、決して悪いわけではなく、むしろちょうど良いくらい。建物は一流。良い体験ができました。

ビルバオの建築

IMG_7207-s.jpg
バスクで現代建築を一つあげるなら、
勿論、フランク・ゲーリーのグッゲンハイム美術館。
IMG_7140-s.jpg
やや今更感があるですが、行ったことがないので、、、
それほど期待せずに行きましたが、流石、フランク・ゲーリー侮れし。
外観も予想以上のインパクトがありましたし、
内部も変化に富んだ素晴らしい空間でした。
IMG_7199-s.jpg
タイトスケジュールで、時間もないので、建築だけと思いつつ、
リャードセラの作品がこれだけ並ぶと、
ついつい見てしまい、、、気がつくとかなりのタイムオーバー。
IMG_7171-s.jpg
ゲーリーの曲面とセラの曲面が呼応して、素晴らしいハーモニーを奏でていました。
この美術館が寂れたビルバオの街に新たな息吹を与えたのは間違いなく、
この成功に続くように世界中で街おこしの美術館ブームがきましたが、
建築デザインが持つ力を改めて再認識しました。
IMG_7311-s.jpg

グッゲンハイム以外は土砂降りの雨の中、川沿いをお散歩して、

カラトラバのスビスリ橋を見たくらいで、次の目的地へ。
IMG_7390-s.jpg

ビルバオから北へ車で30分、ゲチョという街にあるビスカヤ橋。

街を歩いていると突如、巨大な橋が現れます。
IMG_7369-s.jpg
このビカヤ橋はかなり昔に世界遺産に認定された運搬橋で、
今もまだ使われているとても貴重な遺産です。
IMG_7359-s.jpg
ワイヤーから吊るされたゴンドラが対岸に人と車を運びます。
IMG_7378-s.jpg
車はここで待機。
IMG_7351-s.jpg
橋上部は今は対岸に渡れませんが、登ることはできました。
見晴らしが良いのですが、海から吹き付ける風で立っているのが精一杯。
IMG_7335-s.jpg
下を覗くと、、、ゴンドラに乗った車が移動しています。
車の両脇の白いところに人が乗ります。
IMG_7502-s.jpg
そして、セビリアに移動するために、カラトラバの設計のビルバオ空港。
小さな空港だからこそできる空港のデザインですね。
本来、この空港をのんびり見る時間もなかったはずですが、
まさかのオーバーブッキング!空いている便は明日までないとのことで、
格安航空券ということもあってか対応は極めてあっさりしていて、
自分たちで空港内で他の航空会社を回る羽目に・・・
本来はビルバオからセビリアへの格安の直行便でしたが、
7倍の料金を払ってイベリア航空のマドリッドを経由、
5時間遅れでセビリアに到着することになりました。
予約していたフラメンコはキャンセルし、セビリア観光はなしとなりました。
IMG_4828-s.jpg
リチャード・ロジャースが設計した空港も見学したと思えばまあいいかな?

バスクの風景を味わう

仕事の切れ目に運良く大学の授業が休講となり、
事務所を開けるなら、今でしょ!ということで急遽スペインへ。
スペインには学生の時に行ったことがありますが、
RCRの建物やビルバオのグッゲンハイムなどは今回が初めて。
バスク、アンダルシア、カタロニアを飛行機とレンタカーで駆け抜けました。
タイトなスケージュールにさらに拍車をかけるまさかのオーバーブッキング、
晴れている(はずの?)海岸のコスタデルソルは豪雨だったりと、
想定外のこともありましたが、、、濃密な1週間となりました。
IMG_7245-s.jpg
昼仕事をして、夜羽田を発ち、パリを経由して朝ビルバオに到着。
そして、ビルバオから車で北東に1時くらいところにあるベルメオへ。
海に浮かぶ教会、サン・ファン・デ・カステルガッツェ 。
左奥の海上は豪雨で雷が鳴り響いています。。。
IMG_7267-s.jpg
バスクはこの時期、雨が多いらしく、訪れた日も北からの風が吹き付け、
雨が降ったり、止んだりのとても怪しげな天候でした。
早く行って帰らないと大変。と駆け上がり、、、、、
IMG_7276-s.jpg
大慌てで駆け下りましたが、駐車場に着く前に土砂降り。
車に乗った瞬間、大きなヒョウに変わり、、間一髪。
海も大荒れで、サスペンスドラマの舞台になりそうな様相です(笑)。
IMG_7417-s.jpg
そして、こちらはビスケー湾の真珠と言われるサンセバスチャン。
バスク語でドノスティア。ビルバオから車で1時間半ほどです。
IMG_7444-s.jpg
ケーブルカー(フニクラ)で、モンテ・イゲルドに登りました。
特に名建築があるというわけではありませんが、
ここから湾を眺めた風景が有名。でも、本当の目的はバル(笑)。
人口に対するミシュランの星の数が世界一と言われていて、
レストランやたくさんのバルがひしめく美食の街として有名です。
レストランでのんびり食事をするほど余裕がないので
バル巡りをすることにしました。昼も夜もです(笑)。
IMG_4754-s.jpg
サンセバスチャンのバルの人気店の一つ、Gandarias。
こんな店がひしめき合っています。
IMG_4778-s.jpg
こちらはAtari Gastroteka。サンセバスチャンでは、他に数件、
ビルバオでも、ピンチョモルーノ(羊肉の炭焼き)で有名なCafé Iruñaや、
Rio-Oja Restaurantなどに行きました。。。
IMG_4746-s.jpg
バスクでお酒と言えば、やっぱりチャコリ。微発泡性の白ワインです。
IMG_4760-s.jpg

そして、またチャコリです(笑)。

上から注ぐこの様を見たくてどこの店でもチャコリを頼んだのですが、
こんな感じに高いところから注いでくれるところは意外と少なかったです。
たまたまなのか?よくわかりませんが・・・
IMG_4743-s.jpg

基本的には、こんな感じに自分でとるスタイル。

IMG_4727-s.jpg

こちらのアンチョビのようなものは、温めてくれて、、、、美味しい!

IMG_4766-s.jpg
こんな感じで、いただきます。
長居は無用とのことなので、店を変えてこれを数セット。
かなりお腹も一杯になり、ほろ酔い気分!

三景園@東広島

新しいプロジェクトの打ち合わせで広島に行ってきました。
少し時間があったので、空港から歩いてすぐのところにある三景園に行ってきました。
三景園は広島空港開港を記念して1993年に造られた築山池泉回遊式庭園で、
広島の山・里・海の三つの風景を日本庭園の手法を用いて庭園化したとのこと。
IMG_7054-s.jpg
こちらの橋を渡って建物を通り抜けた先に日本庭園が広がっています。
IMG_7052-s.jpg
宮島の厳島神社となんとなく似た雰囲気ですが、
灯篭はセンターより右に寄っていて、水上に浮かぶブリッジもアシンメトリー。
IMG_7047-s.jpg

池には鯉。

IMG_7050-s.jpg

庭の全貌をながら一休みできるこんな場所めあります。

IMG_7022-s.jpg

 

海と見立てた池の周りも良いですが、
起伏のある里に見立てた辺りもシークエンスの変化が楽しめます。
IMG_7027-s.jpg

山の中腹には四阿があったので、一休み。

ほとんど知られていない庭と思いますが、予想以上に素晴らしい庭園でした。

赤瓦の建築

IMG_6717-s.jpg
山口県と隣接する益田市に建つ内藤廣氏設計の「島根県芸術文化センター」。
別名、グラントワと言われているようですが、
公募で決まったその呼び名は内藤さんはあまり好きではないらしい。
その気持ちも、なんとなくわかる気もします(笑)。

IMG_6724-s.jpg

その外壁は、艶のある深みのある赤瓦で覆われています。
赤い瓦は光のあたり方によって様々な表情を見せてくれます。
IMG_6737-s.jpg
中庭を取り囲むように幅の広い廊下、
そして図書館、美術館、劇場、レストランが貼り付いています。
IMG_6703-s.jpg
夕方になると、リゾートホテルのような佇まい。
IMG_6767-s.jpg
少し時間が余ったので、津和野に立ち寄りました。
津和野都言えば、黒壁と鯉。
ここまで来ると、萩がすぐそこということもあって、長州ですね。
山陰と一言で言っても、西の端と東の端では全く違った文化圏。
日本再発見の旅でした。

神の宿るところ

IMG_6499-s.jpg
このとても立派なしめ縄と言えば、そう、出雲大社です。
IMG_6493-s.jpg
神楽殿のしめ縄には圧倒されます。
IMG_6566-s.jpg
出雲に限らず、山陰はパワースポットが点在しています。
こちらは出雲大社の近くの稲佐の浜にある弁天島 。
小さな島(大きな岩?)に鳥居のある風景は、
今回、2箇所ありました。
IMG_5839-s.jpg
こちらは因幡の白うさぎで有名な白兎神社。
白兎海岸の鳥居です。
IMG_5842-s.jpg
拡大するとこんな感じ。
IMG_6844-s.jpg
こちらは島根の西の端、小浜にある衣毘神社です。
潮の満ち引きで渡れなくなったりするらしく、
地元では別名、山陰のモンサンミッシェルと言われているとのこと。
ちょっと比較するには小さ過ぎて、フランス人に怒られそう・・・(笑)。

IMG_6877-s.jpg

地元の方によると、最近はほぼ陸続きになっているとのこと。
砂が堆積してしまっているのでしょうか?
IMG_6867-s.jpg
島に渡り振り返ると美しい赤瓦の街並みが見えます。
まだまだ、日本にも素晴らしい風景がありますね。

松江のお堀

IMG_6443-s.jpg
松江城が国宝になったのは記憶に新しいですが、
興味の対象は天守閣ではなく、船に乗ってお堀めぐること。
IMG_6456-s.jpg
お堀沿いには、縄手と呼ばれる武家屋敷が並び、
IMG_6440-s.jpg
あるときは船の下をくぐり、電動で屋根が下がり
全員が横に寝るというので有名ですね。
ここは川ではなく、お堀なので水は原則流れていないのですが、
宍道湖から水を入れたり、出したりと水位を厳密に調整しているからこそ、
この微妙な隙間を調整しているとのこと。
IMG_6432-s.jpg
民家を通ることもあれば、こんなところもあり、
変化に富んだ風景で、予想以上に楽しめました。
夜は地元に住んでいる友人と楽しく会食。
その後、お城周辺をお散歩しました。
IMG_6483-s.jpg
ちょうど、水燈路のイベント中。
特別な夜の風景も見ることもできました。
IMG_6469-s.jpg
こちらは、鳥取の「仁風閣」と似た、城内にある「興雲閣」。
残念ながら、夜遅くなってしまったので外観のみ。
お城の周りには菊竹さんの近代建築も点在し、
松江は歴史の重みを感じさせる風情のある街ですね。

山陰の近代建築

菊竹清訓の代表作、出雲大社庁の舎が数年前、壊されてしまったので、
今、山陰の近代建築を一つあげるとすると、
満場一致で東光園ではないでしょうか?
IMG_6024-s.jpg
庭側から見た東光園外観。
天皇陛下も泊まった有名な旅館のようですが、
今は団体客も泊まる大衆旅館という位置付けのようです。
実際泊まった感想としては、ホスピタリティは決して悪くはないものの、
やはり旅館としては一流の高級感は感じられないのですが、
建築のデザインとしては、今なお異彩を放っているように思いました。
IMG_6018-s.jpg
内部空間で最も重要であろうと思われるロビーのこの柱。
伝統的な日本のデザインを感じさせながらも、
先進的な試みを感じさせる不朽の名作だと思います。
IMG_6041-s.jpg
ロビーから見える庭の設計は流政之。
今はなきニューヨークの貿易センタービルの彫刻で有名な方ですが、
ネットで調べると、ほんの数ヶ月前になくなったとのこと。。。
ところで、山陰には近代建築がたくさん残っていて、
東光園のある米子から車で30分の松江には、菊竹建築がたくさんあります。
IMG_6416-s.jpg
こちらが菊竹さん設計の島根県立図書館。
IMG_6422-s.jpg
こちらが島根県立武道館。やはり、設計は菊竹さん。
IMG_6387-s.jpg
そして、こちらも菊竹さん設計の田部美術館。
コールテン鋼の大屋根が特徴の建築ですが、
つくり方や空間性など、やや菊竹さんらしくない印象でした。
IMG_5850-s.jpg
こちらは、菊竹さんよりさらにさかのぼり、、、
丹下健三と師匠、岸田日出刀との共同設計の倉吉市庁舎。
残念ながら耐震補強がいたるところに施されていて、
空間性は完全に失われていましたが、、、
今でも大事に使われているのが印象的でした。
IMG_5853-s.jpg
ここから見える倉吉の町並みは美しく、
竣工当時、斬新なデザインの庁舎と対比が素晴らしかったことでしょう。
IMG_5950-s.jpg
そして、こちらは村野藤吾の米子公会堂。
閉館後に、わざわざ職員の方が丁寧に案内してくださいました。
耐震補強の際に倉吉庁舎のように空間性を損なわないように、
注意して工事を進めたとのこと。
米子市民に愛され続けているこの建物は幸せ者です。
IMG_6601-s.jpg
こちらは出雲から益田に行く途中の江津市の庁舎。設計は吉阪隆正です。
山陰にはたくさんの近代建築が健在ですが、老朽化が進んでいるので、
出雲大社の舎のように建て替えの可能性もあり得ますね。
とても濃密な時間を過ごすことができました。

鳥取の砂丘と建築

山陰の東の端から西の端まで、車で横断してきました。
鳥取と言えば、鳥取砂丘。
砂つながりで、サハラ砂漠に行ったことがあるので、
正直、鳥取砂丘はやや馬鹿にしていたのですが(すみません)、、、
「ブラタモリ」を見て、行って見たくなりました(笑)。
そもそも砂丘と砂漠は成り立ちも違うので、
比較するようなものではありませんね。

IMG_6310-s.jpg

写真を撮ると立派な砂漠のようですが、、、空がやっぱり日本ですね。
戦前は陸軍の管轄するエリアだったので市街化されていないだけで、
西の端は地図上ではかなり離れた白兎神社と言うのだから驚きです。
つまり、鳥取市街地は砂丘の上にあるんですね。
IMG_6282-s.jpg
こちらが有名な急勾配の馬の背と言われるところ。
この起伏があるからこそ、美しい風景になっているようです。
砂が流れてしまう限界の角度30度とのことで、
勿論、この坂を登って、、、砂丘を体感。
この先には、海が広がっています。
IMG_6135-s.jpg
船で裏富海岸を巡りました。
透明度の高さがウリのようですが、あいにく海は荒れ模様。
IMG_6104-s.jpg
船に乗って海から見た鳥取砂丘です。
IMG_6265-s.jpg
駐車場の端で、勢いよくグルグルとイカが回っていて、、、
なかなかいい写真が撮れました(笑)。
スルメはこのようにして作るんですかね?
IMG_6087-s.jpg
鳥取市内では、仁風閣にだけ立ち寄りました。
IMG_6079-s.jpg
日本庭園越しに見る洋館は高貴な佇まいですね。
IMG_6068-s.jpg
2階はバルコニーではなく、ガラスで囲まれた真白な中間領域。
写真左側の窓の奥にはクラシカルな部屋が並んでいます。
現代の住宅の参考にもなる構成ですね。
IMG_6321-s.jpg
この後、三朝温泉に行きました。
増築をくり返して川沿いに温泉街の風景を作り出している旅館大橋。
全長120mで国登録有形文化財にも指定されているようですが、、、
IMG_6332-s.jpg
泊まったのはこちらの後楽。
八勝館を設計したことで知られる堀口捨己が設計した旅館です。
ただ、エントランス周りは確かにその残像は感じられるのですが、
あまり堀口捨己らしさを感じられず思わずフロントで訪ねてみると、
意外な事実が・・・
堀口捨己が設計した客室は現在の法規に不適合ということで、
従業員の部屋や倉庫として利用されているとのこと。
無理を言って特別に見学させていただき、
確かに堀口捨己の痕跡を確認できました。どうも有難うございました!
そして、次の日、朝一で投入堂へ。
IMG_6379-s.jpg
国宝、三徳山三佛寺投入堂。
建築関係者で鳥取に旅行と言えば、砂丘ではなく多くはこちら(笑)。
日本一危ない国宝とも言われ、
道なき道を登りようやくこちらに辿りつきます。
ところで、靴の裏がボコボコの靴を履いて行きましょう。
お持ちであれば登山靴が確実です。基本的には登山ですから・・・・・
僕は靴の検査でひっかかり、ワラジを買う羽目に。
雨上がりのぬかるみの道を、ワラジ(感覚的には裸足)で、
ドロドロになりながら登りました。
足が冷たく、足裏にクッションがないので膝が痛くなり、
今までで最も不快な登山でした。。。
そんなこともあって、砂丘の方が素晴らしかたです(笑)。

雑誌「I'm home.」に「桜双庵」掲載

ブログ18 IM 96 01-s.jpg
雑誌「I’m home.」にMDSが設計した桜双庵が掲載されました。
ブログ18 IM 96 04-s.jpg
今回も「I’m home.」らしいスタインリングですが、
センス良く飾られたドライフラワーや小物などは建主様のもの。
ブログ18 IM 96 03-s.jpg
このカメラアングルは新鮮。この住宅は立つ位置でシーンが変わるので、
写真が撮り続けられると言われましたが(笑)、、、まさにその通り。
詳しくは、是非、店頭でご覧になって下さい。

祭と建築

IMG_5798-s.jpg
SANAAの設計したすみだ北斎美術館に行ってきました。
隣の広場では、これから何かが始まりそうな予感が・・・・
IMG_5815-s.jpg
美術館から出ると、ちょうど神輿が通り過ぎて行きました。。。
斬新なデザインとお祭り。新旧の対比がシュールです。

「松濤の家」祝!竣工

s-053.jpg
先月竣工した「松濤の家」の撮影がありました。
この住宅は賃貸住宅なので家具入りの写真撮影をできるか心配でしたが、
建主様のご厚意とパナソニックさんのご協力により、
ご入居前に家具の入った写真撮影をさせていただくことができました。
s-029.jpg
この住宅はパナソニックさんからモニターとして、
建材を提供していただいたこともあり、カタログ用の写真を撮ることになりました。
家具や小物、観葉植物など、特別にご用意いただき、本当に有難いことです。
s-030.jpg

家具がないと画竜点睛を欠いていたこのシーンも、

ベッドが入るとイメージ通りの絵になりました。
s-038.jpg
こちらはマスターバスルーム。
ファミリーバスルームとは別に設けています。
s-009.jpg

ワインやフルーツ、小物まで全てをスタイリングしての撮影で、

すっかり住んでいるかのような雰囲気です。
s-003.jpg
リビングからダイニング越しに庭が見えます。
s-004.jpg
見返しの階段からダイニング越しにリビングを見たシーン。
s-046.jpg
こちらはゲストラバトリー。
通常のトイレよりスペースをゆったりとったゲスト専用のトイレです。
s-042.jpg
ガレージの奥にはマルチルーム。
自転車、バイクのメンテナンスをしたり、趣味の部屋としての利用できます。
s-055a.jpg
長時間の撮影となりましたが、皆様のご協力で無事終了。
どうもありがとうございました!

恵観山荘を見学

IMG_5736-s.jpg
今回は建築家協会主催の見学会ということで、講師の松本氏と一緒に見学。
一見、田舎の民家のような佇まいですが、
桂離宮と同時期に建てられた京都の由緒正しい建物です。。。
鎌倉に移築されたのは随分前のようですが、
一般公開されたのが最近ということもあり、
恐らくご存知だった方は少ないのではないでしょうか?
詳しくは、公式HPをご覧になって下さい。
IMG_5785-s.jpg
プランも含め随所に工夫の痕跡が垣間見えます。
基礎知識がないと、工夫や面白さに気づかない知的な間違い探し(?)。
それが数寄屋というものなんでしょうね。
IMG_5770-s.jpg
天井もよく見ると遊んでいることに気づきます。
一箇所だけ細い枝のようなもので網代を留めていますね。
IMG_5690-s.jpg
今回は茶会以外では非公開の建物も見学させていただきました。
恵観山荘は予約をしないと入れないのでご注意を!

「西原の家」久しぶりの訪問

s-001.jpg
久しぶりに西原の家に行ってきました。
強い日差しが出目地の影をくっきりと落とし、ファサードを引き締めます。
s-003.jpg
上から強く照りつける夏の光が夏を感じせますね。
s-008.jpg

スチールの枠に輸入ガラスを組み合わせてつくった玄関扉は、

重厚かつエレガントな雰囲気を醸し出しています。
s-015.jpg
見返すと、少しずつ床のレベルを下げながら静かな裏庭に続きます。
s-017.jpg
カメラを構えると、愛犬フロックはモデル気分(笑)。
s-022.jpg
リビングの和紙越しに差し込むハイサイドライトは、
夜になっても淡い光が室内を照らし、まるで行灯。
s-032.jpg
寝室から洗面所の先はリビングのソファ上部。
どの部屋もとても美しく住まわれいて嬉しい限りです。

奈良井宿

IMG_5624-s.jpg
こちらの写真は木曽の宿場町、奈良井宿の中村邸の裏庭につづく土間通路。
建築写真家の藤塚さんの写真集(文章は藤森さん)「日本の木造建築」に、
中村邸の写真が掲載されていて、久しぶりに奈良井宿に行ってきました。
IMG_5562-s.jpg
宿場町は奈良井宿以外にもあちらこちらに保存されていますが、
ここの凄さは建物の保存の状態が良いことは勿論、
今も昔と変わらずお店として機能していることです。
昔の宿は他の業態にかわったりはしているそうですが・・・
江戸時代は、漆塗りの櫛で栄えたようですが、今もその名残があって、
お土産というレベル以上の上質なものを扱っている店もチラホラ。
IMG_5634-s.jpg
こちらは、昔、櫛屋だったところが、一般公開している中村邸。
何も知らずに見ると、京都にありそうな町家のファサードですが、
実は奈良井宿にしかない特徴があとのこと。
IMG_5632-s.jpg
それがこちらの庇です。
猿が並んでいるようにも見えるので、猿頭というそうです。
先端が金物で吊られていて、人が上にのると外れる仕組みになっています。
宿場町らしい防犯です。
IMG_5639-s.jpg
こちらは他の家の1階ですが、1番上の板は家の内側に跳ね上げる蔀戸、
下と中の2枚の板は柱と柱の間に落とし込しんいます。
IMG_5609-s.jpg
こちらは中村邸の1階の内部から見た店先空間。
室内に扉が跳ね上がっているのが見えますね。
一本、柱が残っていますが、二本の柱は外して、
無柱の店先空間にもなるようで、
その他にも、一面障子にすることもできたりと、
かなりのバリエーションがあるようです。
IMG_5613-s.jpg
2階には大事な商談をするためのこのような床の間のある座敷も。
IMG_5607-s.jpg
もうひとつ公開されている建物(昔は番所)があったので、入ることに。
IMG_5583-s.jpg
中庭があって、裏庭には山を控えていることを除けば京の町家ですね。
IMG_5604-s.jpg
庭の緑は美しく、黒光りした床に映り込む緑も美しい!
IMG_5581-s.jpg
そして、たまたま立寄ったそば屋の徳利屋。
大きな吹き抜け空間と大架構、そしてトップライトから降り注ぐ光。
立派です。
IMG_5655-s.jpg
そして、帰りに木曽大橋へ。
太鼓橋の急なところは階段状なんですね。
雪が降ったら、急過ぎてすべりますもんね(笑)。
昔からあるものも、じっくり見ると面白いものです。

建築の日本展

六本木ヒルズで行われている建築の日本展に行ってきました。
展覧会はいつも終わる直前になってしまうのですが、、、
今回は一ヶ月間違えて普通に行きました(笑)。

s-IMG_4226.jpg

入ってすぐのところにある格子の壁。
IMG_4280-s.jpg
こちらは巨大な「丹下邸の模型」。
IMG_4273-s.jpg
大きな模型は近くに寄って眺めると、実際に来たように錯覚します。
IMG_4269-s.jpg
現存しない住宅ですが、やはり美しいですね。
IMG_4277-s.jpg
こちらは千利休の待庵。国宝の茶室です。
勿論、レプリカです(笑)。
このようなものは写しとは言わないのですかね?
知らない人と3人で入ると、少し窮屈な感じが体感できるので、
利休の狙った寸某体系を知るには良い機会かもしれません。
実際の待庵はかなり暗いのですが、ここはかなり明るいです。
2回中に入りましたが、夜の方が少し風情があって良いかもしれません(笑)。
本物の待庵は中には入れませんが、一度入ってみたいものです。。。
IMG_4261-s.jpg
ライゾマティクスの映像のブースも撮影可でした。
ちなみに、MDSのHPは彼らに随分昔につくってもらったもの。
現代建築の選択には賛否両論ありますが(笑、必ず文句が出ますね?)、
じっくり見ると3時間は堪能できる濃密な展示です。
来月までやっているので、是非、行かれてはいかがでしょうか?

「松濤の家」施主検査

「松濤の家」の一期工事、賃貸棟の施主検査がありました。
この住宅は、高級賃貸を多く手掛けるケンコーポレーションに、
アドバイスをいただきながらプロジェクトを進めました。
不特定の外国人をターゲットとしている点で、
MDSのいつものテイストとは違ったものになっています。
IMG_4742-s.jpg
マスターベッドルームの天井はとても高く、
トンネル(WIC)を抜けると、マスターベッドルーム専用の水廻りへ。
IMG_4801-s.jpg
そしてトンネルからマスターベッドルームの見え返しはこんな感じです。
その他の個室もすべてゆったりとした空間となっています。
IMG_4799-s.jpg
キッチンはイタリア製。
若干の残工事と手直し後、お盆明け頃に引き渡しの予定です。
詳しくは、またのお楽しみ。

隅田川の花火2018

東京の夏の風物詩、隅田川の花火大会。台風で一日ズレましたが、無事に決行!
隅田川の花火は、夏の訪れを感じさせるイメージがありますが、
今年は随分前から猛暑続きで、すでに夏バテ気味ですね。
IMG_4678-s.jpg
今年もいつものように友人宅へ。
IMG_4708-s.jpg
途中からスカイツリーのライトアップが変わり、また違った趣に。
気がつくと20年以上、毎年、同じ場所から見ていることになります。
諸行無常を感じながら、、、美しい花火を眺め​ました。​

全体講評会@東京理科大学

東京理科大学の2年生の全体講評会がありました。
今回の課題は「谷中の事務所つき住宅」です。
まず8班、班毎に5名が発表して、8人の先生が8票持ちで8作品に投票。
得票の多かった8名が2次審査に進み、それらについてを議論した後、
再投票して、1、2、3位を決めました。
IMG_4090.jpg
こちらが、森班5名の発表風景。
2次審査には真ん中の3名、中島さん、鎌田さん、倉島さんが進みました。
IMG_4092.jpg
こちらが中島さんの作品。
二重螺旋で事務所と住宅の空間を分離しながらも、
中心の楕円がそれらをつなぐワープ空間になっています。
プライバシーを確保したいものは楕円の中に、
そして、オープンでも良いものが道路沿いに、
その中間は楕円の裏側にくるようプランニングしています。
ガラス張りの住宅なので賛否両論あるところですが、
2年生の第二課題としてはかなりの力作です。
僅差ではありましたが、、、一等に。おめでとうございます!
講評会の後、そのまま製図室で学生を交えて懇親会。
その後、お店に移動して終電まで楽しい時間を過ごしました。
学生諸君、夏休み中は名建築をたくさん見てまわって下さい!

「上大岡の家」祝!竣工

「上大岡の家」が竣工しました。
この住宅のクライアントは10年以上前の大学での最初の教え子で、
MDSの最初のスタッフの加藤君(現UND)との共同設計のプロジェクトです。
s-IMG_3941.jpg
写真中央のあたりに立派な擁壁があり、敷地内に大きな段差のある高台に、
高低差のあるそれぞれのレベルに1棟ずつ建っていて、
エキスパンションジョイントでそれらを繋いでいます。
写真の右側が2階建ての上部、そして左側が2階建ての下部です。
s-IMG_3987.jpg
こちらが低い敷地に建つ棟の地下一階。
左側に擁壁、右側には眺望が広がっていて、
ここにしかない、とても不思議な空間が生まれています。
s-IMG_3939.jpg
窓の先には電車が・・・。飽きのこない風景です。
s-IMG_3979.jpg
キッチンの窓からも1階のような2階のような風景が広がっています。
s-IMG_3976.jpg
この長〜い床のようなテーブルのような水平面。
地震時の揺れを吸収する特殊なデザイン。
s-IMG_3993.jpg
その先に階段で上部へあがると、最上階は絶景のルーフテラスが!
s-IMG_3950.jpg
狭小な住宅ということもあって、階段の踊り場に洗面所。
この特徴的な窓は、ファサードのスパイスに。
s-IMG_4004.jpg
こちらがファサード。奥にもう一棟が見えるでしょうか?
この敷地だからこその魅力的な住宅が出来たと思います。
詳しくは、またの機会に!

猛暑の中の造園工事

猛暑の中、松濤の現場は植栽の大移動。
IMG_5351-s.jpg
屋根に当たらないように大きな木を移動するのは大変そう。。。
IMG_5371-s.jpg
チェーンで吊り上げて、ユンボ2台で押すと、、、
ほんの少し移動したような、しないような?
IMG_5378-s.jpg
打合せが終わって進捗状況を見に行くと、わずかに動いていました。
数時間でたったこれだけ。。。。見ているだけでも疲れてきました。
IMG_4051.jpg
造園設計の戸田さんにも随時チェックしていただきたながら、
植栽だけでなく、巨石や灯籠などを配置していきました。
暑い中、お疲れさまです!

谷中で夕涼み

理科大の第2課題の敷地は谷中ということで、
授業の後、久しぶりに谷中へ行ってきました。
5FA7E695-75D9-4B83-BB51-FAB8A7AE2D49.jpg
計画地を見学した後、谷中を徘徊して上野桜木方面へ。
s-IMG_3748.jpg
戦前の木造2階建て三軒家の「あたり」というお店へ。
IMG_4126.JPG
日本では木造の資産価値は経年変化により下がりますが、
このような建物は実際はとても価値がありますよね。
特に東京ではありそうでない佇まい。
7F6AB757-F9C1-4CBC-AFA4-77322D250E8B.jpg
テラス席は一杯だったので、三軒家に囲まれた路地で夕涼み。
アジサイが咲くそんな素敵な場所で、ビールを飲みながら建築談義。
楽しいひと時でした。