一般非公開の「京都迎賓館」の見学に行ってきました。
東京の迎賓館とともに、国賓を接待する大切な場所として、
日本のトップクラスのものが結集した極上の空間となっています。
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正面玄関から入ると日本庭園を囲むように回廊があります。
池に浮かぶ石と稲穂をしばらく見入ってしまいます。
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奥に見える廊橋からの風景は素晴らしいのですが、
そこからの撮影はNG。
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こちらの和船で、船遊びができるそうです。
乗せていたただきたいところですが、勿論NG。
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京都迎賓館の中で最も大きな「藤の間」。
左側に能舞台があります。
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こちらが舞台扉の截金(きりかね)。
テレビなどでもよく紹介される人間国宝の故、江里佐代子氏の作品。
実物を是非、拝見したかったものでしたが、
あまりの完璧さ故にか、意外とその凄さがわかりませんでした。。。。
残念ながら、僕はまだまだ見る目がないようです(笑)。
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こちらの天井は、様々なシチュエーションに対応できる光天井。
なんとも凄いことになっています。
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こちらは畳が敷き詰められてた純和風の「桐の間」の廊下。
写真で見ると一般的な日本の寸法体系に感じられると思いますが、
実際はかなり大きな空間です。
日本的な空間に見えるためには単なる部材寸法というより、
縦横のプロポーションとそれに伴った部材の適切な寸法が重要なんですね。
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そして、こちらが「桐の間」。
全長12メートルの漆の一枚仕上げの座卓です。
これは圧巻です!
京都迎賓館の建物自体は鉄筋コンクリート造の建物ですが、
数寄屋大工の最高峰として知られる二つの工務店、
安井杢と中村外二が内装などで関わっています。
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土庇を支える柱は石の微妙な凹凸にあわせて木を刻んでいたり、
床は修学院離宮を思い出させる一二三石など、
日本の伝統を感じさせるディテールが随所に感じられますね。
今、日本の伝統的な空間の最高峰は恐らくここだと思いますが、
このような場に実際に身を置くことができ、とても良い体験させて頂きました。
一度で良いので、ここで極上のおもてなしをしていただきたいですね(笑)。