ヴァルスには1998年に行きました。ヴァルスはヨーロッパではもともと有名な温泉地だったようですが、日本から行くような人はほとんどいなかったと思います。この温浴施設ができてからは、多くの建築家や建築学科の大学生が日本からもはるばるここへ行くようになりました。そういう意味でも、素晴らしいスイスの大自然にも勝る名建築であると言えます。温浴施設ならではの立ち込める湯気、天井の隙間から差し込む光、石に反射する音、そして外の素晴らしい大自然、それまでに体感したことのない光景でした。こんな建築を死ぬまでに一度は手がけてみたい!
投稿者: mds
動画インタビュー@西原の家
エクスナレッジ社の動画インタビューの撮影で、西原の家に行ってきました。紙媒体の出版社も動画の撮影に力を入れ始めているようです。あまり上手く話せなかったような気がしますが、、、きっと上手く編集してくれるでしょう(笑)。
「代々木上原の家」雑誌「I'm home.」の記事に
全体講評会@東京理科大学
東京理科大学の全体講評会の風景。発表者は模型と図面を大学に持参して通常通りの講評会を行い、その風景をあちらこちらに置かれたカメラで写し、自宅にいる学生はオンライン上の好きな画面を見ながら授業を受けるというスタイルです。コロナ禍が一年以上も続くと、すっかりこんなやり方が日常になってしまいましたね。
久しぶりの建築探訪@大分
中津での法要の後、三密を避けて車で足早に大分県内の建築を見て回りました。
中津から耶馬渓を経由して、龍岩寺奥院の投入堂へ。投入堂と言えば、国宝にもなっている鳥取の三徳山三佛寺が有名ですが、こちらはほとんど知られていないのではないでしょうか?
こちらは三徳山三佛寺に比べると遥かに道のりが楽で、少々拍子抜けしました。
しかも、近寄れるだけでなく、
中に入れたのには驚きました!誰もいないところで静かに拝観できました。
その後、別府を経由して大分市内へ。
大分と言えば、磯崎新の旧大分県立図書館。
docomomoにも選ばれていながらも、一時は解体の危機にあった磯崎さんの初期の名作。
どこから見ても力強い外観です!
現在はアートプラザという名に変えて、美術館として使われています。
以前、図書館だったとは全く思わせないダイナミックな内部空間です。
そこから少し内陸に入って、藤森さんのラムネ温泉に。インスタ映えすると建築とは無縁の一般の方々にもとても人気のある藤森建築。改めて訪ねてみると、やっぱり和みます。なるほど、建築的にもとても良いです。
そして、杵築にも立ち寄りました。こちらは塩屋の坂から酢屋の坂を見た風景。
またコロナが落ち着いたら、ゆっくりと旅行したいものですね。。。
筑紫亭と風の丘葬斎場@中津
父の四十九日の法要で大分県の中津市に行ってきました。
法要を終えた後、近くの老舗料亭、筑紫亭へ。こちらは大正時代の中津が栄えていた頃の面影を残す建物で、主屋と離れと塀は国の有形文化財に登録されています。
手入れの行き届いた庭を抜けて玄関へ。
玄関を振り返ると・・・美しいですね。
中に入ると、また庭があります。
2階にもたくさんの部屋がありますが、こんな時期なので客は僕らだけで貸し切りです。ゆらゆらとした吹きガラスが時代を感じさせます。
三密を避けて広々としたお部屋に少人数で、中津名物のはも料理をいただきました。
貸し切りということで、全ての部屋を女将さんに案内していただきました。こちらは、主屋と離れをつなぐ廊下。
離れは庭に点在する数寄屋建築。
このような廊下で繋がっています。
なかなか凝ったディテールですね。
このような建物と庭を維持するのは東京でも大変のことですが、人口10万人にも満たない地方都市の中津ではとても大変なことだと思って女将さんお聞きすると、海外や日本各地から筑紫亭を目当てに来ていただいているのでなんとか続けれられているとこと。
一番奥のお座敷、竹の間の床。
すべての部屋はそれぞれ異なった設えになっています。とても素晴らしい建物の中で、美味しい食事をいただくことができ、とても満足。その後、八面山のこがね山荘へ行く途中、「風の丘葬斎場」に立ち寄りました。
「風の丘葬斎場」は、20年ほど前に竣工した、槇さんの名作。
コロナ禍ということで、中に入ることはできませんでしたが、エントランス周りと庭を散策させていただきました。
建物と庭の境界がなく、
緩やかな傾斜した大地に呼応するような佇まいです。
歩いていくと風景が、少しずつ変わっていきます。
歩いているだけで心が安らぎます。そう言った意味でも、やはり素晴らしい建築ですね。ふと、ストックホルムの森の墓地を思い出しました。
「JIN ANNEX」祝!上棟
JIN ANNEX が上棟しました。以前、MDSで設計したアパレル企業の本社ビルの横の敷地に建つ、住宅のような写真スタジオのような建物です。BIMで検討及び設計したMDSで最初のプロジェクトです。
「成城の家II」 祝!地鎮祭
「成城の家II」の地鎮祭に行ってきました。コロナ禍で混乱していた昨年はちょうど現場なかったのですが、今年に入って次々に着工します!
VRで住宅を設計する時代に
最近、設計のやり方が大きく変化してきました。とても小さな空間を検討する場合、大きな模型をつくってそれを覗き込むことで検討は可能ですが、CGパースの場合はどうしても超広角レンズで引き延ばされたもので全体を把握しなけばいけません。その超広角という歪みが、私たちに錯覚を与えます。MDSでは、12mmレンズで視点が1200くらいで描いたパース、というようにかなり厳密に歪みを意識してパースを見るようにしていますが、それでも、実際に出来上がってその場に身を置いて体感する時に違った印象を受けます。勿論、写真を撮ると、事前に描いたパースと全く同じなのですが・・・・不思議です。そして、その錯覚を解消するものがVRです。
こちらがVRのゴーグルです。VRと言ってもピンキリで、こちらの機種はiphoneを差し込んで見る数千円で買える安価なもの。ただ、あまりリアルすぎると想像力の余地がなくなってしまうので、これでも十分すぎると思っています。気軽に買えるものなので、スッタフも自宅に自分用のものを買って、リモートで検討しています。普通に見える画角に設定して空間全体を見渡すことで、実際にそこにいるような錯覚を受けるのですが、歪みがあっても空間全体を包含するような検討したい場合は、超広角の設定にしてiPadを多用しています。それらを可能にしたのがBIMなのですが、MDSの場合はARCHICADの特にBIMxの存在が大きいです。小規模な建物をBIMで設計することにはかなり後ろ向きでスタディ模型をたくさん作って検討していましたが、リモートを余儀なくされたコロナ禍のここ1年で一気にARCHICADをフル活用することでデジタル化して、気がつくと住宅を設計する上では最先端をいくアトリエ事務所となってしまったのではないでしょうか?
今でも模型の持つ力はかなり大きいと思っていますが、そもそもプレゼンで模型を見せられない、リモートでスタディ模型を常に見れる状況ではない、架構が複雑で模型を作るのが大変すぎる、あるいは、リノベーションで既存と新規が混在して模型で検討するのが難しいなどなど、模型よりもコンピュータによる3Dで検討する方が勝る部分も多々あります。従来のCGと比べてBIMによる3Dの違いは、そのまま切った平面や断面が図面になることに加えて、簡単に描き出した3DデータをiPadやVRで簡単に見れることが大きい。それに加えて、絵ではなくて、ミリ単位の正確な寸法を計りながら、検討、指示だしできるという点が良いところだと思います。使い方を一歩間違えると、建物全体を考慮しない断片、断片が集積したおかしなものができてしまうと思っていますが、BIMによって小規模建物の可能性が広がると思っています。
「大岡山の家」1年検査
大岡山の家の1年検査に行って来ました。
エントランスの正面に見える奥の庭に日が差し込み、
みかんが照らされて、絵になる風景ですね。
とても楽しく住まれているご様子が伝わってきて、
こちらもとても幸せな気持ちになりました。