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MIYAKE ISSEY展@国立新美術館

国立新美術館で行われているMIYAKE ISSEY展に行ってきました。
最後の休日ということもあってか、長蛇の列の超満員でした。
MIYAKE ISSEYは僕の好きなブランドの一つですが、
来ている人の服装を見ると、特にそういう人ばかりではなさそうでした。。。
三宅一生はファッションという分野を超えて、
デザイナーやものづくりの現場にいる人にとっては、
多くの刺激を与えてくれる存在であることは確かですね。
日本の伝統技術や最先端の技術を使ったオリジナルな衣服。
フォルムも勿論素晴らしいですが、その表層的な部分以上に、
アート、そして文化や産業までも統合したデザインだからこそ、
世界中の多くの人から共感を得られるのでしょう。
まさに、建築のデザインにも通じるところがあります。
ということで会場を見渡すと、やっぱり、、、、
知り合いの建築家や大学の教え子がチラホラ(笑)。
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エントランス階の頭上に吊るされたインスタレーション。
13日(月)までやっています。必見です!

鎌倉の古民家再生

建築家の大沢匠さんに、古民家再生の現場を拝見させていただきました。
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こちらは岡山の古民家を解体して鎌倉に移築中の現場です。
釘を使わない組み手は芸術品。
この状態を拝見しているだけで、この現場の大変さが伝わってきました。
そして、近くの大沢さんの事務所も見学させていただきました。
そちらも新潟県の湯沢から移築した酒蔵を移築した集合住宅で、
膨大な困難をひとつひとつクリアしてつくり上げた執念に頭が下がりました。
どうも有難うございました。

全体講評会@東京理科大学

理科大の設計演習の全体講評会がありました。
今年度から、設計演習の担当教員は大幅に変わって、
男女比率が半々、そして、かなり若返りました。
気がつくと、僕が一番年長です。。。。。
今回の課題は斜面地に建つ週末住宅。
8つの班からトップ2名づつ16名が発表しました。
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僕の班の辻川樹君の発表風景。模型を間近で見ながら、
プレゼンを聞き入る大成優子先生(左)と岡野道子先生(右)。
手前の模型は、僕の班のもう一人の中村浩司君のもので、
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二つに分けると中が見える断面模型。
その模型をのぞきこんでいるのは、本年度から常勤となった垣野准教授。
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すべての発表が終わった後、教員8人が3票持ちで投票し、
まず、得票が多かった6作品を選び、
そこから8人が一番良いと思うものに1票入れて、
得票が多い順に1、2、3等を決めるというルール。
少し評価軸や決め方を変えると順位も変わるので、これは一種のイベントです!
ただ、上位3人が本に載るので、いつもかなり盛り上がります。
結果は、辻川君が一等で、中村君が二等と上位二人がウチの班でした。
おめでとうございます!
選ばれていないものも含めて、他にもたくさん面白いものがありました。
授業の後、終電まで学生を交えた懇親会。とても楽しい一日でした。

五月晴れの犬島と豊島

三分一と初見先生一行と別れた翌日の朝、船で犬島へ。
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三分一の代表作の犬島精錬所美術館。
さすがは建築学会賞受賞のレベルの高い作品でした。
熱や風と言ったことが注目されるこの建物ですが、
アーティストと建築家の境界のない、
鏡に映り込んだ不思議な光の世界が素晴らしかったです。
その後、家プロジェクトを見て、豊島へ。
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西沢立衛さんが設計した豊島美術館。
鳥のさえずり、風の音など、わずかな音をひろい、
見えないものも館内で拡張されて、自然を感じます。
しばらくしてから、小さな音楽が流れていることに気づいたのですが、、、、
不思議なことに外に出ると聞こえない(?)。
受付で「どこで音楽をかけているのですか?」と聞くと、
音楽はかけていないとのこと。
どうやら遠く離れた街の移動式パン屋さんだったようです(笑)。
内藤礼のアーティスティックな空間でありながらも、
周りのそんなわずかな音までもひろう不思議な空間でした。
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そこから眺めた棚田越しの瀬戸内海。とても美しいですね。

「直島ホール」と「またべい」の見学

遅ればせながら、、、はじめて直島に行ってきました。
直島ホールの設計者、三分一博志氏は大学の研究室の同級生で、
その研究室の恩師である初見先生と「直島ホール」と「またべい」を
見に行くというのが今回の直島視察旅行の主な目的でした。
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直島ではその他にも、家プロジェクト、地中美術館などにも行きましたが、
どれもレベルが高く、とても濃密な時間を過ごすことが出来ました。
三分一と初見先生一行と別れて、直島に一泊することに。
直島と言えば、ベネッセハウスに泊まるのが定石かもしれませんが予約で一杯。
どうせ他のところに泊まるならということで、
ちょっと変わったところで、パオに泊まることに。
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パオはモンゴルの遊牧民の移動式住居なので
本来は海のない草原にあるはずなのですが・・・・・
海沿いのとても不思議な風景ですね。
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パオと言っても現代的なものですが、、、、、
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波の音を聞きながらパオで眠るという不思議な体験ができました。
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月と草間弥生のカボチャ。
行き交う船と、遠くに見える高松の夜景を眺めながらビールを飲む。
これもまた、なかなか良いひと時でした。

久住有生さんの版築

久しぶりに新木場の木材会社の長谷木さんところに行ってきました。
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こちらは、久住有生さんの版築です。
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正確には版築の壁をつくり、片側をはつった作品です。
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今、最も注目されている若手の左官職人の久住有生さん。
以前、何度かお会いして、事務所にも来ていただいたこともあるのですが、
まだ一度も仕事でご一緒したことはないのが残念。。。
一緒に食事をいただき、久住さんのレクチャーを聴かせていただきました。
どうも有難うございました。

「弓道場」と「ボクシング場」

工学院大学の「弓道場」と「ボクシング場」を、
設計者の福島加津也さんと冨永祥子さんに案内してもらいました。
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「弓道場」は民家「江川家住宅」の小屋組を参照したという軽やかな架構。
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「ボクシング場」は、寺院建築を思わせる力強い架構。
どちらも古建築好きのお二人らしい建築で、
日本の伝統建築を現代的に再解釈したデザインです。
さすがは、建築学会賞受賞の完成度の高い作品でした。
特に、「ボクシング場」のオリジナルな架構は実際に見ると、
想像以上に独特な雰囲気を放っていました。。。。

「トラットリア・サレルノ」のグラフィックデザイン

東京オリンピックの新しいエンブレムが決まりましたね。
ロゴのデザインは好みもあるので賛否両論あるのは当然のこと。
個人的にはモノトーンの幾何学的なデザインで良い思いますが、
皆さんはどのような評価でしょうか?
ところで、そのロゴのデザイナーの野老朝雄さんは、
10年程前に一緒にお仕事させていただいたことがあります。
いろいろとご苦労されていた当時の野老さんが、一躍時の人となられて、
なんだかこちらもうれしくなります。
野老さんは建築系の学校出身ということもあってか、
建築的(数学的?)思考回路のデザインをされる方という印象があります。
とても興味深いお話をさせていただいたのを懐かしく思います。
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流山おおたかの森ショッピングセンター内のトラットリア・サレルノ
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ファサードのガラスと布に野老さんの水をイメージした図柄により、
モワレをつくって柔らかく包まれたような雰囲気をつくっています。
当時はみんな駆け出しでしたが、布は安東陽子さん、照明は戸恒浩人さん、
今やそれぞれの分野のトップを駆け抜ける人たちの豪華なコラボでした。。。。
僕らも、もっと頑張らねばと思う今日この頃です。