日興證券の創立者・遠山元一がお母様のために建てた邸宅が、
川越にほど近い、川島町に遠山記念館として公開されています。
今回は新木場、原木組合の方々と見学に行ってきました。
建築史家の松本裕介さん(一番左側)には建築意匠について、
伊勢戸銘木店社長の伊勢戸正也さん(一番右側)には、
木の専門家としての解説して頂きました。
この門だけで数十分の解説。奥の深さを感じました(笑)。
昭和11年に竣工した邸宅が、ほとんど増改築されないで、
そのまま保存されている昭和を代表する貴重な邸宅だそうです。
こちらの東棟は生家を再興したことを象徴する豪農風。
中棟は貴顕の来客を接待するための格式のある書院造り、
西棟は母のために数寄屋造りの座敷があります。
こちらは普段は非公開の2階の応接室。
特別に拝見させて頂きました。
一枚板からつくったこのような扉や、
竹でつくった細い桟の障子など、工芸品のようなもので溢れています。
こちらは3つある茶室のひとつ。
墨差し天王寺という濃淡模様がでた土壁、
東と南に1間半の開口をもうけて、
庭の景色を呼び込むという個性的な座敷です。
こちらは続き間の広間です。
この縁側で、吉田茂と囲碁をしながら、
日本の行く末について度々語り合っていたとのこと。
貴重な体験をさせていただいて、大満足で敷地を出ると、
門の外の塀沿いに美しい蓮が・・・・
その良さがわかるようになったということは、歳をとったのかな?(笑)。
カテゴリー: Note
日記
積水ハウスの広報誌にMDSの講評文が掲載されました。
今年の春、積水ハウスの審査会に特別審査委員として招待されましが、
その時の講評および講演などが掲載された冊子が届きました。
積水ハウスの竣工した数ある住宅の中、
私たちが選んだ年間トップの住宅数件が掲載された広報誌です。
元「都市住宅」編集長の植田実氏とMDSの講評文が掲載されています。
隅田川の花火は30分で中止に!
毎年恒例の隅田川花火大会。
今年も友人宅の屋上で、墨田川の花火を見に行きましたが・・・
開始直後からパラパラと雨が降り始め・・・
15分後くらいは傘をさして見ているのもつらくなり、
30分後くらいには豪雨のために中止に!
とても残念でしたが、また来年に期待して。
2013年の隅田川の花火とスカイツリー。
豪雨の中、傘をさしながら撮影した貴重な写真です。
「白金の家」 役所検査
役所検査のため、「白金の家」の工事監理に行ってきました。
ようやく外観と内装の全貌が認識できるようになってきました。
少し工事が残ってしまいそうですが、
今週末、オープンハウスを行わせて頂くことになりました。
「タレルの部屋」と「鈴木大拙館」
昨日の伝統工芸の工場見学に続き、
「石川の伝統工芸を活用した建築内装材提案会」に出席した後、
久しぶりの金沢ということで少しだけ建築見学。
21世紀美術館は竣工してすぐに行ったことがあるので、今回は2度目。
市民に開放したプランは素晴らしく、無料ゾーンだけでも楽しめます。
「タレルの部屋」の静寂は、特にお気に入り。
角が少し汚れているのが気になります。。。早く直した方がいいですね(笑)。
21世紀美術館から歩いてすぐのところにある「鈴木大拙館」に行ってきました。
谷口吉生氏の設計です。
完璧な日本の美学を見せつけられた感じで、思わず頭が下がります。
石川県伝統産業の見学
石川県の伝統工芸のアドバイザーとして、
山中漆器、九谷焼、加賀友禅の見学に行って来ました。
まず、山谷漆工房へ。
石川県の漆と言えば輪島塗が有名ですが、
山中漆器は産業としての漆の産地で、売上高として日本一だそうです。
ガン吹き、樹脂入りなどは漆塗りの本流ではないのかしれませんが、
新たな漆の可能性を模索しているという意味では先進的です。
ちなみに、樹脂を入れると漆が紫外線にも耐えられるようになるようで、
漆塗りのIPHONEカバーなどにその技術が使われいるようです。
普通に漆を塗った場合、曲げるとパリパリとなるそうですが、
こちらの技術を使うとそのようにはならないようです。
提灯に塗ると水をはじく防水の効果もあり、新たな可能性を感じました。
そして、宮吉製陶へ。
LIXILの手洗器のSANCHIBETUシリーズの九谷焼をつくっている会社です。
こちらの特徴は薄い手洗器を型で大量生産することに模索しています。
数年前、LIXILの衛生陶器の工場を見学させて頂いたことがありますが、
それとは全く違う製法で、比較すると面白いですね。
下から圧力を加えて型へ流し込み、一定時間圧力を加え続けるそうです。
薄いところと厚いところで乾燥する時間が違うため、
ひび割れが生じやすく、とても苦労したそうですが、商品化は間近とのこと。
次は、九谷焼きの伝統技法のひとつ、金彩を特に得意とする「錦山窯」へ。
釉裏金彩(ゆうりきんさい)という技法によるお皿。
通常の金彩は釉薬の上に金泥を用い塗布・線描するのですが、
釉裏金彩は金粉や模様に切り抜いた金箔を貼り、
その上に透明釉を掛けて焼きつけたものだそうです。
金箔の厚さが異なるものを使ったりすることで、模様に幅ができます。
表面はコーティングされているので、勿論剥がれません。
こちらは、一枚一枚金箔を貼っているところ。
そして、最後は奥田染色。
加賀友禅の伝統技法を現代にどのように生かせるか模索しています。
こちらは木の練り付け材に染色したもの。
木目に染色の濃淡のある風合いが重なり、
深みのある表情の表面材として利用できそうですね。
夜は石川県庁の伝統振興室の方々と意見交換をしながら懇親会。
建築は設計者と施工者の両者が良い関係の上で成立していて、
建築のクオリティは設計者だけでは担保できるものではありません。
建築業界においても職人さんになりたいという若者が減り、
また一方で難易度の高い高価な仕上げは激減しているために、
日本が築き上げてきたレベルの高い技術が急激に衰退しています。
この状況を食い止めることも建築家の大事な使命であり、
今回の石川県の訪問は、その考えの延長線上にあります。
日本の伝統技術と建築が融合できると良いと願っています。
「岡崎の家」「八ヶ岳の家」ダブル受賞
日本大学卒業設計審査会
日大の卒業設計の講評会に行ってきました。
日大は教えに行きはじめて7年になりますが、
ここ数年、講評会を欠席していたので久しぶりの出席。
1次審査は大きな会場に展示された約70人の作品から、
教授と非常勤講師をあわせた約30人の審査員が各8作品選び、
5人以上から選ばれた16作品が2次審査に進みました。
公開審査は一人ひとりプレゼンテーションと質疑応答を行いますが、
講評する時間が短く、ややストレス・・・
こちらが一等の作品。2等とはわずか1点差でした。。。
一人の審査委員6点持ちなのですが、
僕が1等に4点入れ、2等の作品に1点入れました。
つまりそれぞれ3点、2点の配点をしていたら、
順位は入れ替わっていたということですね。
木材の出荷前、木を乾燥させる時期に、
その積み方を工夫して建築として使用するという提案。
なかなか良い着眼点だと思いました。
ところで、講評会の後の懇親会で、何人かの学生から、
「なぜ自分が評価されなかったのか?」
あるいは、「なぜ一票入れてくれたのか?」などの質問をさせれましたが、
僕の中でも評価軸をどこにするかで入れるもが変わります。
勿論、きちんと評価に対するコメントはできますが、
あまり順位などは気にしないで欲しいと思います。
大学によっても評価軸は変わりますので・・・
今回悔しいと思った人は、これに懲りずに頑張って欲しいと思います。
実際の建築もこのような点数では評価できませんからね。。。
東京理科大学卒業設計審査会
東京理科大学卒業設計の審査会に行ってきました。
今年の印象として、表層的な流行りを追ったデザインは少ない一方、
完成度の高い圧倒的なものがなかったように思います。
1等は日本人でしたが、2等はブルガリア人、3等中国人と、
留学生に押され気味。。。
日本人の学生諸君、もう少し頑張りましょう!
あまり良い写真ではないですが・・・
こちらがブルガリアの留学生のプレゼンテーション風景。
Mayaを使って風の外力から生み出された形態とのこと。
今の学生は卒業設計レベルでコンピュータを駆使して、
アルゴリズムによる新しいデザインの可能性を模索しています。
彼らが活躍するであろう20年後、30年後、
どんな建築をつくっているんでしょうね。
代々木体育館を川口衛さんに案内していただきました
丹下健三氏の代表作、代々木体育館は構造抜きでは語れません。
幸いにもこの建物の構造担当をされた川口衛さんに、
解説と案内をしていただきました。
メインケーブルがこの建築の重要な要素になっていることは、
建築関係者でなくても理解にたやすいと思います。
メインケーブルから建物外周のコンクリートに、
ワイヤーで吊られたいわゆるケーブルネットと誤解されがちですが、
実はそこは鉄骨。
鉄骨にしたのは丹下さんが求める曲線に近づけたかったから、
とも言われていますが、実はそこに構造的な合理性があるとのこと。
長〜い専門的な話になるので、ここでは省略。
メインケーブルはワイヤーロープ37本からできています。
二つ巴に似た平面を作り出す入り口部分。
ところで、このメインケーブルの先端は、
どうなっているかご存知ですか?
37本の直径52mmのワイヤーロープに分かれて、
コンクリートに緊結されています。
ここは普段は見れませんが、特別に見せて頂きました。
構造設計者の川口衛さんに案内して頂きました。
岡本太郎の太陽の塔で有名な大阪万博お祭り広場も設計された方。
二本のメインケーブルの間は採光、照明で使われています。
美しい曲面ですね。20世紀の日本が世界に誇る名作です。
フィールド・トリップ
スタッフと一緒に伊豆に行ってきました。
まず、「東山旧岸邸」を見学。
現代数寄屋の巨匠、吉田五十八が設計した元首相岸信介の邸宅です。
そして、岸邸のすぐ近くの「とらや工房」でお茶。
昼食後、伊豆韮山の「江川邸」を見学。
この建物はおよそ850年前の1160年代に建てられた国の重要文化財ですが、
幕末から明治維新にかけては韮山塾としての顔を持ち、
佐久間象山、井上馨、大山巖など層々たるメンバーが出入りしてたそうです。
大屋根の豪壮な架構が圧巻です。
やはり、時を超えて現存する建物にはオーラがあります。
その後いくつか立ち寄り、
最後は内藤廣氏の設計した「倫理研究所 富士高原研修所」へ。
こちらは大ホール。木の架構が美しいですね。
スタッフが企画したフィールド・トリップでした。
白銀のニセコ
SIRIUSの戸恒さんに誘われ、北海道のニセコに行ってきました。
戸恒家はスノボですが、僕らはスキー。
久しぶりの本格的なスキーです。
僕は学生時代はずっとインストラクターをやっていたので、
それなりに自信があったのですが・・・
滑り方がやや旧式になっている感じです。。。
僕の同世代にはスキーに自信のある方が多いと思いますが、
しばらくやってない方、お子さんと緩斜面ばかりを滑っている方、
滑り方が変わっているのをご存知ですか?
要注意ですよ(汗)。
SAJの検定種目からウェーデルンは削除されています。。。。
古い滑り方と言っても、基本は同じような気がします。
カービングスキーでも全く問題なくどこでも滑れるんですけどね。
ニセコは言うまでもなく、世界トップクラスのパウダースノー。
それを求めて外国人がたくさんきています。
日本人が3割くらいのような印象で、外国人は欧米人が多く、
残りは中国人と韓国人でしょうか。。。
東京よりも北海道の山奥の方がインターナショナルですね。
宿泊はアンヌプリのデレンデ目の前のノーザンリゾート・アンヌプリ。
こじんまりした感じの良いホテルです。
客室、バー、ライブラリースペースなど、くつろげる空間でした。
来年は富良野かな。。。
「金王八幡宮」初詣
事務所全員で初詣に行ってきました。
MDSの事務所のある南青山5丁目の氏神様は金王八幡宮。
氏神様は神社本庁(03-3379-8211)に電話すると、
すぐに教えてもらえます。
しかしながら、青山に移転した最初の年である昨年は熊野神社へ・・・
熊野神社は植林、樹林の神様として、
建築関係者に敬神の念を受けているそうなので、
結果的にはおかしなことではなかったようですが・・・(汗)
明けましておめでとうございます!
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
今回も横浜みなとみらいホールの
「ジルヴェスターコンサート」で年越しをしました。
ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」でカウントダウン、
新年になってストラヴィンスキーの「春の祭典」 と、
グノーのアヴェ・マリアで閉幕。
ところでこのパイプオルガン、パイプは何本あるかご存知ですか?
なんと4623本もあるそうです。
見えない裏側にも細いものや四角いものなど、
色々な種類のパイプがあるのだそうです。
だからこそ重厚で深みのある音になるんですね。
パイプオルガンの低音が心に響きました。
正月は葉山にドライブ。
逗子の高級住宅地、披露山住宅の近くの大崎公園からの眺め。
相模湾越しに、伊豆半島、富士山が見えるはずでしたが・・・
残念ながら見えたのは、逗子マリーナと江ノ島だけ。
MDSは1月7日までお休みとさせていただいております。
8日から平常業務となります。
essential EAMES
「essential EAMES」に行って来ました。
事務所にもイームズの椅子をいくつか置いています。
以前、ロスのイームズの自邸に も行きましたが、
二人の魅力がいっぱい詰まった住宅でした。
個人的には新たな発見はなかったですが、
イームズを知らない人にお勧め。そんな人はいないですね。(笑)
新宿OZONEで1月15日までやってます。
「ホテルオークラ」のメインロビー
仕事で近くまで出掛けた帰りに、ホテルオークラに立ち寄りました。
言うまでもなく日本を代表する老舗ホテルです。
谷口吉郎氏のデザインしたメインロビーは気品と風格のある日本的な空間で、
今でも日本において不動の地位を守っています。
明るい外部から屋内に入ると
エントランスは暗く、奥のロビーは明るく、
逆光でシルエットが際立ちます。
天井高が低く抑えられたエントランスを進むと、
吹抜けの天井の高いロビー空間となります。
明るい空間ですが、逆光なのでしばらく人影しか見えません。
窓の下段には緑が見えます。
上段には美しい木格子、中段からは和紙を通して淡い光が差し込みます。
長大作がデザインしたゆったりとした椅子に座ると、とても落ち着きます。
時代とともにリニューアルを余儀なくされる商業施設でありながら、
このメインロビーは時代を越えた日本の上質空間です。
照明も天井の高さと広さを生かした素晴らしいデザイン。
阿部勤さんの自邸
JIA建築セミナーの実行員の特典のひとつに、
普段見れないところを自ら企画し、
受講生に混じって見学できることがあります。
以前から是非見てみたかった住宅のひとつに、
建築家、阿部勤さんの自邸があります。
ということで、阿部さんにお願いしたところ、
ご厚意で自邸にてパーティをしていただけることになりました。
住宅街に突如森が現れ・・・そこが阿部さんの自邸です。
角に一本の木を植え、建物を45度ふった佇まい。
この一本の木が街のランドマークとして大きく貢献しています。
こちらはエントランスまわり。
四角形の外形にもうひとつ四角形が入った単純なプランですが、
そのまわりがエントランスやキッチン、ダイニングなど、
外周部に様々な空間が配置されています。
1階と2階をつなぐ階段や吹き抜けも外周部にあり、
2階はデイベッドや机などが置かれた場が展開しています。
2階中央の四角形の部屋は周りより少しだけ高くなっています。
たったこれだけの操作で、実に多様な空間が生まれています。
センターのスペースから下を覗き込んだところ。
置かれているものひとつひとつが空間を豊かにしています。
2階デイベッドからダイニングを見降ろしたところ。
今では一般的に使われているペニンシュラキッチンという名前は、
実はこのキッチンが発祥の地。島状の形をしたキッチンは
既にアイランドキッチンと呼ばれていたそうですが、
そこからヒントを得て、 この半島状の形をしたキッチンに
阿部さんが命名したのが始まりだそうです。
全く知らずに使わせていただいておりました・・・・
その有名なキッチンでみんなで食事の準備。
庭では火起こし。
ドライヤー(笑)で、一気に火を起こします。
阿部さんがダッチオーブンにてきぱきと鶏を詰め込みます。
手慣れた手付きでとてもかっこいい・・・
家に生ハムを固定するものがあるとは・・・・・
まだ明るい時間から始めて夜遅くまで阿部邸に滞在させていただき、
建築の素晴らしさはもちろん、阿部さんのもてなし、
さらには阿部さんの人生そのものに感動しました。
僕の建築観に大きく影響を与えた有意義な一日でした。
山本理顕さんの自邸
JIA建築セミナーの企画で、
山本理顕さんの住宅2件を拝見させて頂きました。
まずは山本理顕さんの自邸です。
私たちが学生の頃、みんながよくこのフォルムを
真似していたのを懐かしく思います。
建物の階段を上がって玄関の扉を開けるとまた外部階段。
その階段を更に上がっていきます。
階段は屋上まで続いています。
屋上は見晴らしが良く、晴れると気持ちいいでしょうね。
リビング、ダイニングは元々床にレベル差があったのですが、
住みながら変更していると説明を受けているところ。
奥の角が山本理顕さん、その左に実行員長の工藤和美さん、
右に阿部勤さんで、一緒に見学させていただきました。
そしてstudio stepsへ。その名の通り、家と言うより大階段。
階段の裏側にプライベート空間、表側は街にオープンになっています。
この階段を利用してコンサートや講演にも使われています。
ということで、山本理顕さんに講演していただきました。
講演風景。テーマは「地域社会圏」。大階段にはたくさん座れます。
講演が終わった時には、外はすっかり真っ暗。
時代を超えて住み続けられる住宅のオーラが、
街に異彩を放っています。
「仙台坂の家」お宅訪問
今春竣工した「仙台坂の家」に久しぶりに行って来ました。
準防火地域の木造3階建ての梁現わしは、
建築基準法的には難しいのですが、クライアントの希望通り、
合法的に梁現わしの空間を実現させました。
木造の大きな空間に柱を一本だけ落とした柱と梁をデザインです。
敷地は東側に接道し、密集した住宅地域。
奥の南西と北西の角から採光を確保しています。
南西の角は建築面積調整のため斜めにカットし、
お隣の木々を借景させていただいています。
夜になるとこのような感じになります。
北東はプライバシーを確保しながら採光をとるため、
植栽が楽しめるに光庭を設けています。
オーダーでつくったステンレスキッチンとダイニングテーブルを連続させ、
コンパクトながらも使いやすい空間となっています。
軽井沢のログキャビン
とてもお世話になっている木材会社さんに、
軽井沢のログキャビンにご招待していただきました。
外観はシンプルな切妻、高く堂々とした佇まい。
ログハウスと言っても様々なものがありますが、
一段一段が大きく不揃いなハンドカットの丸太材が積まれています。
丸太材の個性を活かし切った迫力ある構法。
ログ材の自重や乾燥収縮によりログ材一本一本が沈下するので、
ボルトで締めて調整します。写真はログ材交差部分の調整ボルト。
室内も不揃いの丸太が迫力満点。
心安らぐひと時を過ごさせていただきました。
ログハウスは木の香りで充満しており、服にも香りがうつるため、
東京に戻ってもしばらくその余韻が楽しめました。
「長谷木記念幹」
一般非公開の「長谷木記念幹」を特別に拝見させて頂きました。
建物は内井昭蔵氏の設計ですが、中心に据えられた「心の木」が主役です。
地面から天空へ向かって立ち上がる、森の中の大樹の印象です。
柱ではありません。
北米の樹齢600年のダグラス・ファーの大木。
乾燥によるひび割れが渦を巻いて天に伸びています。
北半球と南半球では渦を巻く方向が違うそうです。
「心の木」は「最後の木挽き」と言われる林以一氏により
八角形に挽かれています。
挽かれた八面全てに美しい虎目があらわれるのは、
芯が真ん中にあり真っ直ぐに育った木のなせる業。
並外れに良い環境で育った証拠とのことですが、
その環境が600年も維持されていたという事実も驚きです。
新木場の運河が眺めながら、記念幹の隣で昼食をご馳走になりました。
時間を忘れてすっかり長居してしました。
新木場の夕暮れを背景にした「長谷木記念幹」。
映画「ル・コルビュジェの家」
映画「ル・コルビジェの家」を観てきました。
20世紀を代表する建築家、ル・コルビュジエが、
南米に唯一設計した「クルチェット邸」。
普段は資料館として公開されているようですが、
日本からするとアルゼンチンは地球の裏側なので、
なかなか実際に見に行くことはできません。
ということで、動画で「クルチェット邸」を見るのが目的でしたが、
ストーリーもなかなか良く、やや考えさせられる映画でした。
東京大学・歴本研究室を訪問
僕が実行委員を務めるJIAセミナーで、
東京大学駒場リサーチキャンパスの歴本研究室に行ってきました。
「人間が取り巻く新しい環境」ということで、
拡張現実(AR)の最先端を切り開く研究室を訪問し、
一線で活躍する歴本教授のお話を聞きしました。
その後、実際にその技術を体感させていただきました。
4つのプロペラのついたこちらの物体が、
人の動きにあわせて動くところを体感。
未知なる世界が広がっていました。感激!
「八ヶ岳の山荘」 HPにアップしました!
「柳宗悦自邸」を見学
柳宗悦の自邸の見学に行ってきました。
バタフライチェアなどで有名な柳宗理のお父さんが柳宗悦ですが、
その親子が住んでいた住宅です。
今回の見学はJIAセミナーの企画ということで、
特別に許可をいただき内部も撮影させていただきました。
柳宗悦は「民藝の父」と呼ばれる方。詳しくは日本民藝館のHPをご覧ください。
こちらの建物が本館で、その向かいにあるのが西館。
この西館が柳宗悦の自邸です。
栃木県から移築した石屋根の長屋門と、それに付設した母屋からなっています。
1935年に完成、母屋の設計は柳宗悦。
72歳に亡くなられてしばらく空家になっていたものを修復して、
月に数回、一般公開されるようになりました。
屋根は大谷石!
こちらがダイニングで、隣に和室があります。
板の間より少し高いところに和室があるというスタイルは、
現在のマンションでは一般的ですが、当時として画期的だったようです。
ここで、館長さんに講義をして頂き、その後は各々自由に見学。
修復で苦労したのが、照明器具。
昔は一般的だったこちらの照明器具は、現存するものがほとんどなく、
既製品の丸いガラスの照明器具を切り取って作ったそうです。
当然、その作業は難しく、ガラスが割れずにできたのは10個中2個。
家全体にたくさんこの照明器具あったので・・・・。
いろいろと修復の苦労話が聞けて面白かったです。
2階には子供部屋が二つあり、その片方が柳宗理が育った部屋。
ベッド越しに襖で二つの部屋がつながっています。
※ 日本建築協会(JIA)主催のJIAセミナーの実行委員をやっています。
JIAセミナーの詳細は コチラ をご覧ください。
BBQ@向陽ロッジアハウス
今年の「住宅建築賞」受賞メンバーでBBQをしました。
主催者は金賞を受賞したコンノチエさんで、
場所は受賞作品の向陽ロッジアハウス。
授賞式の後の飲み会で仲が良くなり、このようなことに。。。
審査員長の塚本さんも交えて、建築以外の話で盛り上がり(笑)、
あっという間に時間が流れたとても楽しいひと時でした。
つまり、それは良い空間であるという証ですね。
夜のBBQの写真は酔っていたせいか、全部手ぶれで・・・・
庭と室内の不思議な関係の家でした。
隅田川の花火とスカイツリー2012
毎年恒例の花火大会。
今年はついにライトアップしたスカイツリーと一緒です。
比較するとその進捗状況がよくわかります。
去年は コチラ。 一昨年はコチラ。
「月と東京スカイツリー」
照明計画はご存知、シリウスライティングオフィスの戸恒さん。
いつもお世話になっています。(笑)
当日は186倍の抽選をくぐりぬけた約700人の人々が
高さ350メートルと450メートルの二つの展望台から
地上約200メートルに上がる大輪を見下ろしたそうです。
夜景を背景にした花火観賞とは正に「雅」。
(この日は「粋」の水色でしたが・・・)
でも、この日最も「雅」な花火観賞をしたのは、
花火と夜景とスカイツリーを見下ろした
上空を飛ぶヘリコプター・・・ではないでしょうか?
「東京スカイツリー+10」展
いよいよ今年オープンする東京スカイツリーの照明デザインをされた、
戸恒さん率いるシリウスの展覧会に行って来ました。
MDSでもよく一緒に仕事をしていただいています。
東京スカイツリーの照明計画の考え方はもちろん、
どのように照らしているのかを実際の器具を使って
「深沢の家」現地審査
ある賞の現地審査のため、久しぶりに「深沢の家」に行ってきました。
審査員長の塚本さん他8名をご案内しました。
審査結果が出ましたら、またこちらのブログでお知らせします。
東京理科大学卒業設計審査会
東京理科大学の卒業設計審査会に行ってきました。
今年から司会は小嶋さんから後任の安原さんにバトンタッチ。
作品レベルが例年以上に均質だったので、
かなり司会進行の難易度は高かったと思います。
今年も昼過ぎから夜遅くまで、8時間におよぶ長時間の審査会でした。
これほど議論をしつくすまで審査会を行う大学はないでしょう。
早く終わらせて先生たちで飲みに行くということを避けるために、
途中からワインを飲みながらというスタイルもあるでしょうけど・・・(笑)