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露天掘りの大谷石採掘場

地下空間を堪能した後、カネホンの高橋社長に車で迎えに来ていただき、
カネホンさんの採掘所へ連れて行っていただきました。
地下深くを掘り進めているイメージがある大谷石の採掘。
今、露天掘りしているのはカネホンさんの一社だけだそうです。
50年ほどかけて一山をここまで掘り進めてきたそうで、
あと50年ほどかけて残りの部分を掘るそうです。
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連日の雨で池になっていますが、、、かなりの高低差ですね。
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直前まで雨が降っていたので、残念ながら採掘はお休み。
このレールに沿って両端のチェーンソーで切り出すそうです。
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残念そうにしていると、、、社長自らエンジンをかけてくださいました。
右側のハンドルでチェーンソーの位置を下げるとのこと。
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チェーンソーで切れ目を入れた後、
このように楔を打ち込むとわずかに石が平行移動して底の方が割れるそうで、
この後、UFOキャッチャーのような感じで石を運び出すとのこと。
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そして、取り出したものがこの状態。
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こちらのチェーンソーで石を整えて、
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このようなものになります。
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そして、こちらのダイヤモンドカッターで注文に合わせて切っていくようです。
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ところで、こちらは保管していただいている「松濤の家」の擁壁の大谷石
ツルハシで切り出した跡が残っていて、
チェーンソーやダイヤモンドカッターでは出せない味がありますね。
大谷石の蔵を解体して再利用することが多いようで、
宇都宮に移動していろいろ施工例を見せていただきました。
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こちらのお店もツルハシの跡が残った古い大谷石を再利用しています。
この後、高橋社長に連れられて夜の街へ。
夜遅くまでどうも有難うございました!
宇都宮に一泊して、翌朝、レンタカーで栃木県内の隈建築などを見て廻り、
夕方、宇都宮に戻って大谷石の倉庫を改装したレストランに行きました。
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こちらが石の蔵という創作レストラン。
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天井も高くなかなか良い雰囲気。
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石を巡る旅の締めくくりは、石に囲われた贅沢な空間で最後の晩餐。
充実した二日間でした。

地下空間を探検@大谷

宇都宮から北へ2、30分、久しぶりに大谷に行ってきました。
ちょうど10年前、大谷資料館に行ったことがありますが、
今回は打ち合わせを兼ねて現在稼働中の採掘所を見せていただくことと、
採掘後に地下水が溜まった地底湖をボートに乗るというイベントつき。
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こちらは現在、稼働中の採掘所。下を覗くと、、、
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こんなに深いです!そこから横に掘り進めています。
下に行くには左側の階段で降りて行くそうです!大変ですね。。。
地上からは全くわかりませんが、
大谷地区全体はかなり複雑に何層にも掘り進めているそうです。
ごく稀に地下で隣と繋がったり(笑えない話のようですが・・・)もするとのこと。
一時は陥没事故が続いて問題になった時期もあったそうですが、
今はきちんと計画を立てて安全に務めているとのこと。
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こちらは明治後期頃から採掘が始まった採掘場跡。
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大谷石はミソと言われる茶色の斑点が特徴ではありますが、
その斑点は不純物なのでミソの少ないものが良いとされているようで、
虎目(とらめ)の茶色の文様が入ったものが高価で取引されているとのこと。
この辺りは虎目の入った良い石の層ということで、
欲を出してしまってこんなに細くまで切り出してしまったのでしょう(笑)。
こんなに細くて大丈夫なのでしょうか???
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やはり全く大丈夫じゃないですね。。。。
ここが立ち入り禁止になるのも時間の問題とのこと。
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ここは戦時中に武器庫として使われていたようで、その残像が・・・
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ここは使われなくなった石切場の搬出口。左は事務所。
トンネル奥からトロッコを使って搬出していたようです。
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そして、地底湖に到着。このボートに乗って地底湖の先に進みます。
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下に傾斜して掘り下げている所に地下水が溜まっているので、
先に進むほど天井がどんどん迫ってきます。。。
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その先に進んで上陸。そして、しばらく歩くとこの風景!
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外気温20度くらい、内側の温度が10度くらいで、
雨が降った直後で湿度が高いからこそできるこの現象。
ちょうど露点温度に達している切れ目が見えます!美しい!
とても良いものを見せてもらったと大満足で出口に向かうと・・・
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なんとランチの準備ができているではありませんか!
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地元の有名なレストランのケータリングだそうです。
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サプライズの連続のこのツアー。詳しくは、OHYA UNDERGROUND
なかなか予約とれないようですが、絶対におすすめ!

篠原一男の「から傘の家」見学

篠原一男の「住宅は芸術である」という名言がありますが、
その言葉が持つ深い意味を今更ながら痛感する今日この頃。

建築界に多大な影響を与えた篠原一男氏の代表作「から傘の家」を、

今回、特別に拝見させていただきました。
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写真はアップ出来ないのが残念ですが、、、
1962年10月号の新建築 住宅特集のモノクロコピーはこちら。
この名作を見学させていただける時が来るとは思ってもいなかったので、
とても感激です!どうも有難うございました!

RCR@ギャラリー間

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ギャラリー間で行われているRCRの展覧会に行ってきました。
昨年の秋、苦労して探しながらオロト周辺の作品を巡りましたが、
展覧会に合わせて発売された本には、作品がマップにプロットされていて・・・
もう少しだけ早く発売してくれていたら・・・と思ってしまいました。
この展覧会では彼らの作品の良さはあまり体感できないように思いましたが、
興味を持った方はぜひ、行って見ることをお勧めします。
実際に行かないとわからない作品だと思います。
まだ行っていないベルギーの火葬場と南仏の美術館もぜひ行って見たいと思います。

山口文象「林芙美子邸」見学

特別公開された山口文象が設計した「林芙美子邸」の見学に行ってきました。
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中井駅で降りて神田川を渡って北へしばらく歩くと、
南斜面の坂を登り初めてすぐところに「林芙美子邸」の門があります。
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門を抜けて竹林の坂を少し登ると・・・
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玄関が見えてきます。素晴らしいアプローチですね。
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玄関の扉を開けると、、、上がり框がある一般的な玄関ではなく、
手前に靴脱ぎ石が置かれた少し高いところに「取次の間」が正面にあります。
「取次の間」は2畳のスペースですが、3枚の細長い小さな畳が敷かれています。
障子も通常だと2枚のところを3枚とすることで、広く見せているとのこと。
この玄関もそうですが、茶室の要素が家全体に散りばめられています。
林芙美子は茶の湯の世界にとても興味を持っていたので、
大徳寺のお坊さんに色々相談しながら、作ったようです。
ここを右に曲がると客間で・・・
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左の奥にも靴脱ぎ石がありますが、そちらはプライベートな空間。
あるいは親しい方を通す動線が確保されています。
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出版社の方などが通された客間。小さながらも落ちく部屋ですね。
ここならしばらく待たされてもいいですね(笑)。
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親しい人は、日当たりの良いこちらの茶の間に通されたそうです。
この部屋は家の中心にあって、廊下がぐるりと回っています。
そして、あちら側に見えるのはアトリ棟。
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実は左のアトリエ棟と右が生活棟に別れています。
竣工が1941年、建坪の制限あったため、60坪を30坪づつの分棟にしたそうです。
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こちらは竣工当時は書斎として使われていたのですが、
日当たりが良すぎるということで、隣の小さな納戸スペースが書斎に。
茶室や小間ではよくある下がり天井を大きな部屋で使っていたり、
2階ではよくある闌干があったり、、、
よく見ると普通ではないですが、それが良い雰囲気を醸し出しているのだと思います。
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その書斎の後ろを振り向くとこんな風景が。
どことなく忘筌に似ていますが、、、やはり忘筌を参考にしているとのこと。
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一見、古くさい(?)普通の住宅にも見えなくもないですが、

よく観察すると機能的な設備や平面計画など、随所に近代のセンスも感じられます。
時代を遡って見学する現代人にとっては、
逆に古いものが新鮮に見えるので、気づきも多いですね。

NYスタインウェイとストラディバリウス

久しぶりに上野の東京文化会館に行ってきました。
前川國男が設計した有名な建物なので、建物は何度も見学したことはあるのですが、
音楽を聴くのは今回がはじめてだったので、とても楽しみでした。
今回はマギーズセンターのチャリティコンサートということもあり、
建築関係者や大学関係者などの知り合いも知り合いもチラホラ。
マギーズセンターは知らない方も多いかもしれませんが、
イギリスの建築家チャールズ・ジェンクスの妻、マギーさんの遺言で、
20年前にできた、がん患者とその家族、友人のための無料相談支援施設。
今回のチケット代が全額、その運営費にまわされるとのこと。
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壇上に置かれているピアノはホロヴィッツのNYスタインウェイ。
そして、バイオリンはストラディバリウス、一流の音色の共演でした。
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プログラムにも最初からのっていた有名なバイオリンはさてき、
聴きなれないピアノの音色は演奏者の技なのかと思っていたら、
(それもあると思いますが・・・)
ホロヴィッツが来日した際に、ふだんから愛用しているピアノを、
アメリカからはるばる輸送して会場に持ち込んで演奏したことで知られる、
あのヴィンテージピアノだったようです(後から知って合点がいきました)。
曲目も良く、とても素晴らしいコンサートでした。
やはりホールは観るものでなく、聴くところですね。。。
建築関係者でなければ、当たり前のことですが・・・・(笑)。

磯崎新の茶室「有時庵」

磯崎さんが建築界のノーベル賞と言われるプリッツカー賞を受賞しましたね。
とって当然、むしろ遅すぎる受賞です。
明晰な鋭い言動が多くの人を魅了する一方で敵(?)も多いのでしょうね。
そんな今、旬(?)の磯崎さんの茶室「有時庵」が特別公開ということで、
見学に行ってきました。
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鉛とステンレスの複合板の円形の屋根と、正方形のスペイン産ライムストーンの外壁。
その壁の角の一部がかけたところに丹波の栗の柱が立っていて、
チタニウムの曲面の壁が水屋を切り分けています。
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よく見ると柱は庇には届いていない領域を分ける象徴としての柱です。
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四角く切り取られたステンレスの躙口。
硬質な人工素材を組み合わせることで、個々の素材を引き立たせ、暖かみと緊張感を融和しています。
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躙口から見た景色。左奥に見えるのが茶道口。囲い板は千年屋久杉、中柱は丹波椿。
二丈台目の小間ですが、非常に密度の高い空間です。
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こちらが貴人口。左に躙口。床は鉛板張り、床柱は薬師寺古材の桧。
手前は立礼式の土間となっています。
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水屋は明るくシンプル。
現代的なとても小さな茶室ですが、無限の広がりを感じさせる落ち着く空間です。
流石、磯崎さんです。感服いたしました。

「コープオリンピア」訪問

マーフィーのフローリングで知られるアトムカンパニーが、
東京オフィスをコープオリンピアに移転したと聞き、、、
早速、移転祝いも兼ねて建物見学に行ってきました(笑)。
コープオリンピアは東京オリピックの翌年、1965年に竣工で、
一億円を超えた「億ション」第一号ということでも有名ですが、
表参道の緑と風格のある佇まいでご存知の方も多いのでは?
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いろんな間取りの部屋があって、改装もされているので、
今となっては一つとして同じ部屋はないと思いますが、
こちらの部屋は、キッチン、水回りなど、ほとんど竣工当時のままとのことで、
リフォームの相談されましたが、、、、今のままが良いですね(笑)。
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屋上には今は使われていないようですがプールもあります。
360度の大パノラマの絶景です。
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丹下健三の名作、代々木体育館は来年のオリンピックに向けて耐震改修中。
この建物はどこから見ても本当に美しいですね。
西洋美術館に続いて、こちらも世界遺産登録を目指しているようですが、
オリピックに間に合えば良いですね。

「自由学園明日館」の大谷石

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自由学園明日館で東洋大の卒業設計展が行われているということで、
久しぶりに明日館に行って来ました。
アルバイトに来ていた金子さんと岡安くんの学年で、
講評会には行けませんでしたが、3位と5位とだったのこと。
彼らは会場にいたので、少しだけ講評を。
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ところで、ここ明日館の設計はフランクロイドライト。
ライトと言えば大谷石(?)。
某プロジェクトの大谷石、どうしようかなあ?と最近は常に頭の片隅に大谷石が・・・
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こちらの1階センターのホールの柱、他には1、2階の暖炉周りや、
外部ではエントランスの床などに大谷石が使われています。
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改めて間近で見てみると、、、
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かなりラフな表面のものを、少し複雑に積んでいますね。
規模とのバランスで表情も変える必要がありますが、、、悩ましい。。。