コペンハーゲンの中心部から地下鉄で南東に10分。
Islands Brydge駅から南は新しい集合住宅が建ち並んでいます。
こちらはLundgaard & Tranbergが設計した集合住宅。
中庭を囲むように円形に住戸が配置されれています。
ひとつひとつの住戸は少しずれているので、
庇になったり、バルコニーになったり・・・・
いろいろな場が生まれています。
外観上も凹凸がつくる陰影が、豊かな表情をつくっています。
中庭にもきちんと光が落ちていて気持ちが良さそう。
フランスの建築家ジャン・ヌーベルが設計したオペラハウス。
昼間見ると普通の建物ですが、夜に映像が写されているシーンが有名。
このあたりは地下鉄が高架になっています。
西(写真右)からオフィス、車道、電車、人工的な小川、人工的な歩道、
集合住宅、自然が感じられる(?)小川、自然が感じられる(?)歩道と、
明快にリニアな配置になっています。
これからまだまだ開発が進みそうな印象をうけました。
こちらの建物は PLOTの設計。
歩道沿いの下部は店舗、雪山が描かれた外壁のある中程は駐車場、
そして上部は集合住宅となっています。
高架側から見ると少しチープな印象ですが・・・・
裏側にまわりこむと、バルコニーにしっかりと緑が・・・
緑豊かな立派な山です。。。。
東側(写真左側)の敷地に対しての配慮が感じられ、
しかも、住居部分は最高に気持ち良さそうですね。
こちら集合住宅も PLOTの設計。
他にも新しい建物がたくさん建っていましたが、
ただ奇抜なだけの建物も混ざっているように思いました。
そのような建物が建ち並ぶと少し疲れますね。
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コペンハーゲン15/デンマーク国立銀行
ヤコブセンの設計した建物は、
コペンハーゲン市内にもいくつかあります。
そのひとつが、デンマーク国立銀行。
短手方向は石のボックス、
長手方向はガラスのボックスを連続させたような外観。
運河の対岸から見たところ。
建物もいいですが、ボートに乗っている人たちがいいですね。
江戸にも運河があったのに・・・。
前の東京オリンピックで東京は近代化しましたが、
今度の東京オリンピックでは文化的な街に変えていきたいものです。
ガラスのスリットのディテール。
少しだけ真ん中のフィンが傾いています。
この写真は銀行のHPのもの。
内観は素晴らしいのですが、残念ながら入れませんでした。
天井から吊られた有名な階段。
スリットから差し込む光が美しいですね。
コペンハーゲン14/ヤコブセンとルードブレ
ヤコブセンは日本では家具デザイナーという印象が強いですが、
実は建築をたくさん設計している建築家です。
コペンハーゲンの近郊、ルードブレの市庁舎と図書館を見てきました。
やや時代を感じさせるルードブレ市庁舎。
外観はザ・モダニズムですね。
残念ながら閉まっていましたが、残業している職員がいたので、
外からガラスをたたいて無理矢理(?)開けて頂きました。
この市庁舎で有名なのが、この議会室なのではないでしょうか。
無理を言って入れてもらったので、
残念ながら照明で照らされた天井は見ることはできませんでした。
こちらの階段ホールもよく見かけるところですね。
市庁舎の真向かいにあるのが図書館。
円形のトップライトと中庭が、美しい風景を作り出しています。
コペンハーゲン13/ヤコブセンとベルビュービーチ
ザハ設計の美術館があるKlampenborg駅の反対側には、
ベルビュービーチと言われる海水浴場がひろがっています。
セブンチェア、エッグチェアなどの家具デザナーとして知られる
アルネ・ヤコブセンの設計した建物が、その海岸沿いにたくさんあります。
対岸にスウェーデンが見えるベルビュービーチ。
白とブルーの監視塔はヤコブセンの設計。
こちらはヤコブセンが設計したベラヴィスタ。
この集合住宅は、ヤコブセンが若い頃、コンペでとり、
世界中から注目を集めるきっかけになった初期代表作。
ベラヴィスタのすぐ隣のスーホルム。
こちらの集合住宅もヤコブセンの設計。
ベルビュービーチの見えるこちらに、
ヤコブセンは晩年過ごされていたようです。
こちらもヤコブセンが設計したシアター。
こちらはレストラン・ヤコブセン。
ビーチの沿いの店ですが、夏の休日なのに閉まっていました。
椅子は置いてありましたが、閉店している感じでしたので、
行かれる方は要注意!
北欧と言えども夏はさずがに暑いです。
ビーチ沿いをひたらすら歩いてくたくたです。
ガソリンスタンドもあるようでしたがギブアップ。
残念ながらどれも中には入れなかったので、
いまひとつ盛り上がり欠けました。。。。
どうせなら、海水浴を楽しむというのも良かったかも。
コペンハーゲン12/ザハとフィンユール
今日、オリンピックが東京に決定しましたね。
正直、以前はあまり興味がなかったのですが、
朝、ニュースで聞いた時、やっぱり嬉しくなりました。
ところで、
その新しい東京オリンピックのメインスタジアムを設計するのは、
イラク出身の建築家、ザハ・ハディッドに既に決まっています。
ユダヤ博物館の設計者のダニエル・リベスキンドと同様、
デコン(脱構築主義)の第一人者で、
数年前、東京にザハが設計した移動美術館、
シャネルミュージアムが来た時にとても話題になったので、
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
ザハの設計した建物は他にもいくつか見たことがありますが、
コペンハーゲンにも、彼女が設計した美術館がひとつあり、
今回、それを見てきました。
コペハーゲンの中心部から電車で北へ20分。
Klampenborg駅からバスで10分のところに、
ザハ・ハディッド設計のオードルップゴー美術館があります。
こちらはレストランの内観。
ザハの建築が緑の中に現代アートにように置かれています。
ランチはこんな感じ。美味しかったです。
外部には緑の中に現代アートが点在しています。
この美術館のもうひとつの見所はフィンユールの自邸です。
時間帯によっては中も見ることができます。
エントランス周りの家具と階段が融合したあたりが、
素晴らしかったのですが、写真が撮れなくてちょっと残念。
コペンハーゲン11/リベスキンドのユダヤ博物館
再び、コペンハーゲンの続きです。
まずは、ユダヤ博物館から。こちらの建物の設計者は、
ベルリンのユダヤ博物館と同じ、ダニエル・リベスキンド。
学生の頃、デ・コンストラクションという流れがあり、その第一人者。
ドローングをよく真似していたのがとても懐かしいです。
とは言うものの、彼の実作を見たのはこれがはじめて。
王立図書館の裏側の17世紀の建物のコンバージョン。
床、壁、天井にには水平垂直がなく、ランダムのスリッット。
ベルリンのユダヤ博物館と似ているところもありますが、
空間的には全くの別物。とても小さな空間ですが、
古い建物と新しいものとの対比が良いですね。
仕上げは合板ビス止めとかなりローコストな内装ですが、
元々の箱が良いのでチープさを感じません。
このような感じに永く愛される建築をつくりたいものです。
コペンハーゲン07/運河沿いの大規模開発
オペラハウス(北向き)に行こうと思ったら、船は南向きに。。。
少し遠回りになってしまいましたが、とても気持ちの良いひとときでした。
こちらの建物はフューチャー・システムズの設計。
ブラックダイアモンドから南の方は建設ラッシュで、
運河沿いにも集合住宅が次々と建っていました。
オランダの建築家集団MVRDVの集合住宅も船から見学。
外観だけ見ても、ほとんど心に響きませんね。
30分程でブラック・ダイアモンドに戻り、ようやく北上。
プレイハウス越しに、対岸のオペラハウスが見えます。
プレイハウスの設計者はLundgard&Tranberg。
プレイハウス を通り過ぎて、オペラハウスへ。
対岸のプレイハウスからオペラハウスを見たところ。
オペラハウスの設計者はヘニング・ラーセン。
ところで、コペンハーゲンはサハリンの最北端と同じ緯度なので、
なかなか夜になってくれません。
北欧の照明も見たいのですが、夏は無理ですね。
コペンハーゲン06/ブラック・ダイアモンド
運河沿いに建つ現代建築、デンマーク王立図書館。
新館は黒い花崗岩の外壁で、通称、ブラック・ダイアモンド。
設計者はシュミット・ハマー&ラッセン。
旧館と道路をまたいで建つ新館。
運河沿いの壁面が微妙に傾いています。
見学に来るのはマニアックな人だけなので、落ち着いた雰囲気。
1階はモダン・デニッシュ料理のレストラン「ソーレン・K」。
運河沿いの絶好のロケーションのテラス席もあり、
価格もそれほど高くないのでおすすめです。
道路の上のブリッジの部分の内観。
このブリッジが旧館と運河を繋いでいます。
対岸は趣があるレンガ造の建物。新旧の対比が良いですね。
こちらが、建物内の新旧の接続部分。
旧館は歴史が作り出す深みのある空間。
ブラック・ダイアモンドのすぐそばの船着き場から、
船に乗って運河沿いの現代建築見学へ。
コペンハーゲン05/グルンドヴィ教会
ヨーン・ウッツォンのバウスヴェア教会から、
コペンハーゲン中心部に戻る途中にグルンドビィ教会があります。
設計はイェンセン・クリント。
1921に工事がはじまり、1940年竣工と長期間の工事だったため、
途中から息子が後を引き継ぎだとのこと。
パイプオルガンを模したユニークな外観ですが、
どことなく古典的な雰囲気も醸し出されいますね。
シンメトリーの外観の入り口にもちょっとした工夫が・・・
両サイドの小さな入り口は片側のみに段が設けられています。
わずかな操作ですが、スパイスが利いています。
そして、内部の開口部のディテール。
この教会はレンガののみでつくられた禁欲的な意匠ですが、
このような細かいところにも工夫が見られます。
中に入ると、縦強調の天井の高い空間が広がっています。
レンガのみの禁欲的なデザインが、心に響きます。
こちらのパイプオルガンは北欧では一番大きなもの。
コペンハーゲン04/バウスヴェア教会
建築家ヨーン・ウッツォンが設計したデンマーク国内の建築の中では、
バウスヴェア教会が最も有名なのではないでしょうか?
コペンハーゲン郊外、バウスヴェア駅からバスで5分のところにあります。
一見するとラック倉庫のような質素な外観ですが、
やはり、何かしら他とは違うオーラを感じます。
中に入ると雲から連想したという美しい天井が心を清めます。
シンプルな柱も特徴的ですが、
その反対側には、ウッツォン設計のパイプオルガンがあります。
廊下もトップライトでとても明るく、学校のような雰囲気です。
北欧の教会は荘厳というよりは、気持ちの良い空間が多いですね。