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写真の危うさと空間性

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こちらがどこかわかりますか?少し前に、進むと・・・・
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はい。そうです。新しく生まれ変わったホテルオークラのロビーです。原形はコチラ
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この写真だけでは建築に詳しい人でも新旧の区別はほとんどつかないのではないでしょうか?谷口吉郎の名作を完璧に再現しています。
これが写真の危うさですね。ある意味では動画でも同じです。いくら名作を新しい建物に組み込んでも、実際は全く違った空間です。皆が絶賛する前のメインロビーは明るい外から一度低い天井の暗がりを抜けた先に、このロビーがあったからこそ多くの人々を魅了したのです。今回の設計者が前の空間性を理解しつつも、多くの人が滞留できるようにして、その時の圧迫感を軽減するために手前の天井も高くした等、いろんな事情があってこうなっていることもわかるのですが、空間性という点では少し残念な印象を受けます。
建築の本当の良さは実際にその場に立たないとやっぱりわかりませんね。写真だけでなく図面をしっかりと読み込んで想像力を働かせるとおおよその空間は理解できるのですが、、、。最近、インスタ映えするシーンのパッチワークのような建物が増えていますが、そこには魅力的な空間があるとは限らないということで、裏を返すと、そんな単なるパッチワークにならないようにきちんと空間を設計しなければと常々思っています。
話は変わりますが、上の2枚の超広角の写真はiPhone 13 Pro Maxで撮ったもので、画像処理を全くしてません。歪みもほとんどなくこんな写真が撮れるのは驚きです。ここまでくると、フルサイズの一眼レフ以外は出番がありませんね。

季節はずれの歓迎会

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今は忘年会シーズンですが、、、、コロナの感染者数が激減している今しかない!ということで、今春MDSに入った須賀さんの歓迎会。天井が高く1席あたりの気積が大きいところということで三菱一号館へ。事務所の全員で飲みに行くのは2年ぶり?やっぱりZOOM飲みとは全く違いまいますね。

渡辺篤史さんと記念撮影@鎌倉浄明寺の家

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TV番組「渡辺篤史の建もの探訪」の撮影で鎌倉浄明寺の家に行ってきました。ちょうど紅葉が綺麗な時期で、天候も良く撮影日和。渡辺さんとは年に一度は会っている気がしますね。。。首都圏では来年の2月5日土曜日朝4時30分からテレビ朝日で放送されます。BS朝日では2月20日朝8時30分からです。朝早いので、是非、録画をしてご覧になって下さい。

新建築住宅特集の撮影@立川ANNEX

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新建築住宅特集の撮影で立川の立川ANNEXに行ってきました。1階の基礎工事の際に出た土で2階に上がるための小山をつくっています。
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庭は建主様の力作。素晴らしい!隣の綺麗な蔦で覆われた建物は10年前にMDSが設計したジンカンパニー本社ビル。今回つくったアネックスの1階は倉庫兼スタジオ、2階はオーナーの別宅です。12月18日発売の1月号に掲載されますので、詳しくはそちらで!

全員の出席が許されない全体講評会

日大生産工学部建築学科2年生の全体講評会。各班から優秀者を2名づつ選出して、学生全員の前で発表、その後先生方が講評するというものですが、、、緊急事態宣言も全て解除していますが、残念ながら100人を超える学生が一同に集まるのはNGとのこと。発表者以外は班ごとのに決められた教室でZoomにて参加です。発表する学生もZoomという最悪の状態ではないだけでも、まだ良いですね。
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こちらは森班の元村君の講評風景。
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元村君のこの作品は、頑張った甲斐あって学生票、先生票共にトップでした。おめでとうございます。前期は全く評価されなかったようですが、これを機に設計が楽しいと感じてもらえると嬉しいです。今後の活躍に期待してます!

霧の椿山荘

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コロナ禍も少々落ち着いてきたので、久しぶりに椿山荘に行ってきました。人工的に霧をつくって東京とは思えない幻想的な雰囲気を醸し出しています。こちらの風景を眺めながらテラスで食事いただけます。おすすめです。

鎌倉浄明寺の家がギャラリーに

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鎌倉浄明寺の家の建主様から1階を骨董品のギャラリーにされたとのご連絡をいただき、早速伺ってきました。
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元々、美術品や骨董品をたくさん飾られていたので、以前と大きくは変わった印象はないのですが、最初からギャラリーだったかのようにさらに密度の高い素敵な展示空間が出来上がっていました。ギャラリーの名前はQuadrivium Ostium。ラテン語で「十字路の入り口」という意味だそうです。詳しくはコチラ
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お祝いでお贈りした花はエントランスに飾ってくださいました。お花屋さん直々に来ていただき、生けていただきました。素敵です!

巨大な浮世絵から見えるもの

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オリンピックで来日される海外の方もターゲットに企画されたであろう展覧会「巨大映像で迫る 巨大五大絵師」に行ってきました。
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実際の大きさぐらいまで拡大されることで、鑑賞者も絵の中に入り込んだような不思議な感覚になります。
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こちらの伊藤若冲の鶏は、拡大されることでまるで虫の視点ですね。ここまで拡大されても全く間延びしない精緻さに驚かせられます。
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こちらが、俵屋宗逹の風神雷神図屏風で、
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こちらが尾形光琳の風神雷神図屏風。この二つを拡大して並べて観せてもらうことで、光琳が何を考えてこう描いたのか?心の内がが見えてくるようです。
今回のこの試みはとても面白いと思いました。単に大きくして見るということではなく、拡大することで見えなかった世界が見えてきたり体感できたりします。本来であれば多くの外国の方に観てもらえたはずなのに大変残念ですね。
それにしても久しぶりの展覧会でした。コロナ禍で旅行や展覧会などに全く行かなくなってしまい、ブログの更新回数もめっきり減ってしまいました。一度、途絶えると習慣はなかなか元に戻りませんね。。。

「御殿山の家」祝!竣工

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「御殿山の家」が竣工しました。御殿山の閑静な住宅街に建つ、一住戸250m2ほどの賃貸住宅です。
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2階は広々としたリビングの隣にキッチンとダイニング、その先に庭に面してマスターベットルームがあります。
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キッチンの奥はルーフバルコニーに続く階段。上部からの光が奥行き感を作ります。
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1階はしっとりとした和の空間。手前は板の間、その先に和室の続き間。
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賃貸住宅の場合は不特定多数を意識したデザイン、そしてフレキシブルな空間を設計しなければいけないので、いつもとはまた違った難しさと面白さがあります。