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ガラス工芸作家の加倉井秀昭さん

MDSの八ヶ岳アトリエを原村につくって、八ヶ岳周辺の方と少しずつ知り合いができてきました。六本木の国立新美術館の展覧会「躍動する現代作家展」で作品を出展していると聞いて、早速行ってきました。

ガラスはガラス工芸作家の加倉井秀昭さんによるもので、ヴェトロ・ア・レッティチェッロという技法を採用しています。この技法は15~16世紀頃のヴェネチアで生まれ、レースガラス技法の中でも最も難しい技法の1つとのこと。ガラス上部の黒い部分は漆職人の伊藤猛さんによるもので、日本刀の鞘に使われていた技法とのこと。地元長野のものをなるべく使って、一品ずつ丁寧に作られた工芸品の照明器具です。

そして本題の光について。真ん中あたりに光源があるように見えますが、実は上部に光源があって真ん中にあるように光を集めているとのこと。それによって淡い光となって美しくそこに光源があるように見えるそうです。その真ん中の光らせる位置や微妙なガラスの形の違いで光影の模様も変わるとのこと。黒い線の入っている方はガラスの中で光って見えますが、白い方は拡散して全体が明るくなって外に光が沢山溢れて出ている違いも面白いですよね?色温度は黒い方は少し低めの暖色系、白い方は少し明るめの昼白色。実はLEDはカクテルされています。写真ではわからないのですが、人が喋る音や風などの周辺環境によってゆらいで、色温度も変化するようで、家で静かに本を読んでいるような時は全く動きがないようです。

ウエブサイトは https://geoonedesign.jp/

本格的な販売はこれからのようです。写真の左がデザイナーの櫻井謙次さん、その隣にいるのが嘉瀬清司さんです。12月8日まで国立新美術館で開催されていています(櫻井さんは会期中前半の午前中はいらっしやるようです)。照明の美しい光を純粋に見て欲しいとのことで、一般向けには説明はあまりしないようにしているとのこと。とは言え、理系の人は説明を聞くとさらに素晴らしいと思はず。ご興味のある方は是非!

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