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年末年始のお休み

MDSの年末年始のお休みは12月28日(土)~1月6日(月)。
7日(火)から平常業務とさせていただきます。
本年は大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いします!

照明の調整@松濤の庭

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松濤プロジェクトの庭がようやく完成。造園は大まかには設計図をもとに進められますが、現場で樹木を見ながら色々なものが変更となり、、、それに伴って照明など諸々も当然、変更となります。
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基本的には家の中から見えることを前提としたライティングを考えているのですが、回遊式庭園でもあるので歩いている時に眩しくないようにもしなければいけません。
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今回も照明はシリウス。戸恒さんの指示のもと、スタッフの井上さんが白梅の巨木を照らすスポットライトをセッティング。戸恒さんと造園設計の戸田さんと同時にお会いするのは、ロシアのプロジェクト以来なので6、7年ぶり。ということで、お仕事の後は忘年会へ。

「大岡山の家」施主検査

大岡山の家の竣工検査に行ってきました。周囲が建て込んだ、隣地二辺との高低差の大きい旗竿敷地に建つジグザクの平面プランの住宅です。南の庭の他に、隣地の古い擁壁の補強のために盛土した奥の庭、竿の部分のアプローチを彩る前庭、この3つの庭に開く平面構成としています。
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突き当たりはダイニング、右は奥の庭、左奥はキッチン。

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南の庭に面した1階は水回り。2階リビングから1階奥のエントランスホールへ、この時期は太陽光が差し込みます。

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左奥が奥の庭。右側は旗竿敷地の竿の部分、前庭です。道路からは前庭越しに建物が顔を覗かせ、奥の庭まで見通せるようになっています。庭と街との距離感を多様に計画しています。

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あとは照明の調整をして引き渡しです。

全体講評会@東京理科大学

東京理科大学2年生の本年度最後の全体講評会。課題は低層にフィットネスジムの入った「スポーツ施設を内包した集合住宅」。低層の施設の天井高さはまちまちな上、求められるている容積も高いので、2年生の課題としてはかなり難しい課題だと思います。9班から優秀者3名選出して、発表、講評。そして、最後に投票して上位4名を選びました。 
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こちらは森班瀧内さんの発表風景。最後の投票で3位になりました。おめでとうございます!
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天井高の違う諸室の天井を揃えて、地盤面から埋まった高さを変えています。道路面から見える高さに2階レベルを抑えて、光のきちんと落ちる中庭プランとすることで街に対してとても気持ちの良い雰囲気を醸し出しています。中庭プランはプライバシーと採光の観点からすると、なかなか上手くいかないものですが、それもキチンと解決した力作です。
今年は(も?)飛び抜けて優秀な人はいないですが、設計を楽しみにながら頑張っている人が多いですね。仲良く競い合っている雰囲気も良いと思います。設計はセンスやスキルも必要ですが、大切なのは努力の持続(?)。まずは設計が楽しくないと何も始まりませんから。。。今後に期待してます!

「鎌倉浄明寺の家」久しぶりの訪問

久しぶりに鎌倉浄明寺に行ってきました。
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大屋根の軒先は低く抑えられ、2階の床は軒先側にいくほど天井が迫り、あえて立つことができるのは中央付近のみとなるようにして、
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その中央に背丈を超える大きい家具を置き、方形屋根の架かる四辺それぞれは、山と谷、集落、そして空が眺められる恵まれた環境で、それに呼応するように軒先をめくり上げ、景色の違う4つの間をつくりだしています。

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めくり残した軒先四隅は、床を切り欠いて1階からの吹抜けとし、上下階を繋いでいます。そこは猫の楽園です。猫たちもお気に召して頂けているようなので、ホッとしました(笑)

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夫婦2人と猫2匹が、それぞれ思い思いに過ごし共存できる居場所があちらこちらに、、、

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2階と全く雰囲気の違う1階。猫のための出入口もきちんと用意されています(笑)。こだわり抜いた家具と小物、素晴らしい住まい方に脱帽です。

大嘗宮見学

一生に一度見れるかどうかの大嘗宮。大混雑を覚悟して行ってきました。予想通りの大混雑ではありましたが、天候も良く、紅葉も綺麗だったので、苦痛になるほどではなかったです。石垣もじっくり見れました(笑)。
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坂下門からここまで来るのに約1時間半。
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話に聞いていましたが、皮付きの丸太を使った素朴な鳥居です。伊勢の白木の清々しい雰囲気とは違って、丸太材を使うところが特徴のようですね。
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遠目で見ると伊勢神宮の佇まいですが、千木も丸太。
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側面に廻りこむとこのような感じです。
右側が正面で、右側の回廊をアップすると、、、
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右側の建物の外壁を拡大すると、、、
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不思議な壁ですね。
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そして、側面後方。丸ノ内のビルとの対比が面白いですね。
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鳥居のある正面側は大混雑ですが、側面、後方は人もまばら。比較的落ち着いて見ることができました。
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階段も分厚い皮付きの丸太を使っていますね。
ところで昭和から平成になった時、初めて大嘗宮を東京につくったようです。その前までは京都だったので、平成は歴史的には大きな転換期だったということになります。伊勢の向きが東京と京都とは違うので、昭和以前と配置など微妙に違っていたり、今回の建物は一部茅葺きを板張りに変更するなど、いつも同じというわけではないとのこと。今回は平成の時よりも建物は質素で、金額も抑えられているようで、見学者数は増えたようです。天皇家の存在も時代と共に随分変化しているとは思いますが、あらゆる意味で国民との距離が近くなりましたね。

念願の土浦亀城邸見学

念願の土浦亀城自邸、見学させていただきました!1935年竣工のこの住宅は日本のモダニズム建築の傑作。歴史的にもとても重要なので、勿論dcomomoにも登録されています。ところで、土浦亀城は一般の方にはあまり知られていないと思いますが、旧帝国ホテルをフランクロイドライトのもとで図面を描き、その仕事が終わって渡米しています。そこにはシンドラーやノイトラなどがいたようです。帰国後、大倉土木(現、大成建設)に所属し、その傍らでこの住宅を設計したようです。すでにこの時点でライト色が消えています。大成建設OBということで個人的にはほんの少し親近感(?)があります。
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天候にも恵まれ、日の差し込んだ最高の状態で見学できたのですが、残念ながら撮影不可。ということで、こちらは新建築別冊の写真を拝借させていただきます。この住宅より少し前に竣工している名作、藤井厚二の聴竹居は近代のエッセンスを感じさせるものの、一般の人からすると普通の和風建築に見えてしまうであろう佇まいですが、こちらの住宅は誰が見てもザ・モダニズム。これが戦前の日本にあったのですから驚きです。パリに建っていてもおかしくないザ・インターナショナルスタイルですが、南に設けられた大開口と大きな庇。フラットルーフと大空間、一見RC造に見える住宅ですが、日本でのモダニズム建築の普及を考えて尺貫法のモデュールにのった在来木造住宅。
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そして、複雑なパズルを解いた立体的な空間構成、まさに現代日本の都市住宅のお手本となる住宅です。
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2019年のまさに今竣工しても、新建築やI’m home.などの雑誌に掲載されていても違和感は全くない新鮮さと、表紙を飾る程の高いクオリティです。土浦さんがご存命なら、今の建築家は何をやっているのか!と怒られそうです。もっと精進せねばと思い知らされました。。。

戸田芳樹氏講演@日本女子大学

松濤のプロジェクトでお世話になっている戸田さんの講演があるということで日本女子大学に行ってきました。講演のタイトルは「日本庭園のもうひとつの見方-デザインする立場から、作庭者のおもいやかたちを紐解く」。ランドスケープ界について色々なお話を聞くことができました。
日本庭園協会が主催ということで建築関係者は少なく、いつもとちょっと違う雰囲気。講演の最初に「今日皆様に伝えたいこと」として
1昭和30年〜50年代の造園作家へのオマージュ
2日本庭園史を空間、造園より見直す
3日本庭園を「ことば」でもっと語って見たい
の三つを挙げられました。1については戸田さんの著書「昭和の名庭園を歩く」で紹介されている事例(朝倉彫塑館、吉田五十八設計の猪俣邸といった小規模な庭から京王プラザホテル、砧公園といった大規模なものまで)を解説していただきました。以前は建物の背景、場合によっては脇役と思っていた庭ですが、今は建物を生かすも殺すも庭次第とも思っています。眺めいるだけではわかないものも、あれこれ経験が増えてくると他者の意図もわかるようになってきますね。「昭和の名庭園を歩く」はまさにそんな人向けに書かれた本です。そして、上記の2と3に関連するランドスケープ界に不足している事として次の3つをあげられました。
1近代造園史、特に日本人作家に冷淡である。
2作品を理解するアプローチが脆弱である。
3ランドスケープ作品を評論する人や場がない。
ランドスケープは建築と重なる部分も多いですが、建築界、特に日本の建築設計界とは全く違うようです。建築の設計は言葉で説明することは必須のようなところもありますし、近代からの歴史的な文脈は無視できないですし、あらゆる評価軸の賞やメディアがあって明確な一つのジャンルがありますね。勿論、この状況は恵まれた環境だとは思いますが、一方で自由度を狭めている側面もある気もしますが・・・
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日本女子大と言えば、SANNAが設計した図書館も見学できれば、、、と思っていましたが、近くにも行けませんでした。やむなく、歩道橋からの撮影(涙)。

外構工事@松濤

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すでに建物はお引き渡しを終えた松濤のプロジェクトの外構工事は今が大詰め。駐車場のコンクリートに一二三(ひふみ)石を埋め込みます。一二三石といえば修学院離宮の隣雲亭などが有名ですが、造園設計の戸田先生をお手本に職人さんが石を敷き詰めていきます。その後、別の場所で打ち合わせをして、戻ってみると、、、
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この通り!素晴らしい!一二三ではなく一二三四五ですね(笑)。
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門を潜って雁行させて玄関に辿り着くようにしているのですが、こちらは石を敷き詰めているところ。
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木の正確な位置や向きも、一本一本あちらこちらから見ながら決めていきます。
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2年ほど預かっていただいて松も茶室の前に植わりました。
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そして、苔を貼って、、、、
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ほぼ完成。あとは門と塀、そして照明のセッティングを残すのみ。

雑誌「I’m home.」に「鎌倉長谷の家」掲載

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ハイエンドユーザー向けの雑誌「I’m home.」に鎌倉長谷の家が掲載されました。
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今回は照明特集。照明設計はシリウスの戸恒さん。
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いつものように素晴らしい写真ですね。
数日前に発売なので、書店で平積みになっていると思いますので、
ぜひお手にとってご覧になってください。

「松濤の家Ⅱ」お引渡し

松濤のプロジェジェクトの本宅と茶室、ようやくお引渡しをすることができました。昨年の夏には賃貸棟が竣工しましたが、そもそもお話をいただいたのは3年半前。住宅としてはかなり長期スパンのプロジェクトでしたが、一旦、ストップといったようなこともなく、擁壁工事、解体、外構工事なども含めて、流れるようなスケジュールで進めて参りましたので感無量です。
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こちらは本宅の玄関を入ってすぐの和室。格子の障子を開けると、白梅の巨木があります。残念ながら庭はまだ工事中で、あともう一息。
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和室からリビング方向を見るとこんな感じです。
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ファミリーゾーンとフォーマルゾーンは扉で仕切ることもできます。
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扉にはめ込まれているのはアンティークガラス。
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ダイニングキッチン
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その扉を開けると正面に階段、左側はフォーマルダイニング。
そして、壁は既存再利用の大谷石。2階に上がると・・・・
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壁面がガラス貼りのバレエスタジオ。
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ルーフテラスにはジャグジーがあります。1階のプライベートのバスルームとは別に、2階にはゲストを招くことを想定したサウナ付きのバスルーム。

全体講評会@日本大学

日本大学生産工学部の全体講評会がありました。日大は前期は3年生、後期は2年生を担当しているのですが、クウォーター制なので後期も二ヶ月間のみ。他の大学ですと半期で行う美術館とオフィスの2つの課題を二ヶ月で行い、講評会も午前と午後で二つの課題を1日で行うといったハードスケジュール。学生にとってはかなり大変なカリキュラムですね。
作品の総評としましては、オフィス課題はあまり面白いものがなかったのですが、美術館はいくつか良いものがありました。限られた時間の中での力作だとは思うものの、着想したものがそのまま案になったようなものが多く、スタディを繰り返したもう少し踏み込んだ提案を見たかったという印象です。
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こちらは木田くんの美術館の作品。傾斜地に合わせてチューブ状の空間が配置されていて、そのチューブとチューブに挟まれたスペースとチューブが色々な繋がり方を持つことで、建物全体が魅力的な建築となっています。とても素晴らしい案だと思います。今後が楽しみですね。

植栽と巨石の大移動

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松濤のプロジェクトの本宅と茶室の足場が外れていよいよ外構工事。
戸田先生の見守る中、茶室と賃貸棟の間に黒松を移動中。
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大きな樹木の配置が終わると、次に巨石の大移動。
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チェーンで吊り上げて、くるっと回します。
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重機も使いますが、、、、なかなか大変そうですね。
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そして、一週間後はこんな感じです。
飛び石が良い感じに配置され、ワクワクしてきますね。

全体講評会@東京理科大学

東京理科大学の設計課題の全体講評会がありました。今回の課題は昨年同様、銀座数寄屋橋交差点、ソニービル跡地に、高層の美術館を計画するといった2年生にしてかなり難易度の高いもの。
講師9人が先週の班ごとの講評会で優秀者2、3名を選び、本日の全体講評会では22名が発表。各案ごとにコメントして、最後に各講師4票を優秀と思われる案に投票。票の多い順で順位を決めるという流れです。
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一等は森班、四方さんでした。ガラスと壁で仕切られた内部空間と半外部空間が複雑に積層された完成度の高い作品です。他の先生方からも、代官山のヒルサイドテラスを高層化したような雰囲気だとか、緻密に動線がスタディされているなど、高い評価をされました。ELV、階段といったコアをコンパクトにまとめて、半外部のテラスを水平方向と垂直方向、両方にとりつつも、きちんと一筆書きで見て回れる美術館としての動線、機能を満足させているところが素晴らしいですね。
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2等は上島くん。前期は森班でもっとも頑張っていた学生で、案も良かったと思うのですが、他の先生方にはあまり評価されず(笑)、、、
今回、初めて上位入賞できて良かったですね。
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そして3等は小林くん。彼も前期は森班。今回、班が違っても自分が教えた学生が上位に残ると、自分のことのように嬉しいものですね。
設計課題で順位をつけるゲーム感覚の行為は否定的な意見もありますが、学生のモチベーションも上げることに大きく影響しているようです。次の集合住宅の課題も引き続き頑張りましょう!

「松濤の家2」大谷石

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いよいよ石工事が始まりました。こちらは、駐車場と勝手口を仕切る壁。もともとこちらのお宅の擁壁で使われていたものを再利用しています。安全性を考慮して、スチールのレールに引っ掛けるように取り付ける乾式工法でセットしていますが、、、、
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完成すると、このように組積造のように見えるようにしています。再利用ならではの風格が出ていますね。大谷石はここ以外に、ダイニングの大壁面やエントランスなどでも使っています。

「成城の家」祝!竣工

「成城の家」が竣工しました!
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ダークなトーンで抑えたリビングから南側の窓を見るとこんな感じ。
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そして、南側の窓辺からリビングを見るとこんな感じです。
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北側の窓の先には公園が広がっています。
詳しくは、またの機会に!

「松濤の茶室」差石と犬走り

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「松濤の茶室」はいよいよ竣工に近づいてまいりました。
束石の横に差石(伊勢吾郎太石)をこのように並べていきます。
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解体時に番号をふってあったので、それを参考に並べていきます。
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そして、このような感じなりました。続いて、手前の犬走り。
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犬走りも伊勢吾郎太石です。流石にこちらは、現状に合わせて再配置しているとのこと。歪な石を並べているのですが、外側はガイドに沿って比較的に直線的な石を並べているので、綺麗なラインが出ていますね。角もきちんと角ばっています。
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水平ラインもこのように測りながら石をセットしているから、ピシッとするのですね。ところで、再配置する際に元の石だけで同じ範囲を埋めつくすのは流石に難しいのでは?と思い、職人さんに訪ねると、やはり似た石をいくつか持ち込んでいるとのこと。ですよね・・・・(笑)。
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歪な大きな靴脱ぎ石の周りも綺麗に敷き詰められています。石と石の隙間にモルタルを丁寧に詰めているところ。本来ここは土足で歩き回るところですが、こんな手仕事を見ていると雑巾掛けしたくなりますね。。。

雑誌「I'm home.」 撮影@鎌倉長谷の家

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雑誌「I’m home.」の撮影のため、久しぶりに「鎌倉長谷の家」に行ってきました。
撮影は朝からでしたが、別件の撮影で私たちが到着したのは夕方。
今回は照明特集とのことなので、夕暮れ時の撮影はいつも以上に勝負時。
発売11月とのことです。角田編集長の世界観で撮られた写真が楽しみ!

月と花火

八ヶ岳に行った帰りに甲府に立ち寄り、丹下健三の名作、山梨文化会館のカフェで甲州ワインを飲みながらあずさを待っていると、突然、花火の音が聞こえてきました。会計を済ませて外に出ると、大きな花火が目の前で上がっていました。
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素早くバックからコンパクトカメラを取り出し、手持ちで何気なく撮ったものですが、パソコンで大きくして見ると、、、
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お月様が綺麗に写っています!月を撮ろうと思ったことがなかったのですが、こんなに簡単に綺麗な月が撮れるのですね。カメラは1.0型のCANON G7X markIIなのですが、データを改めて見ると、f2.8で1/250、ISO125ですから、まあ綺麗に撮れますよね。
ところで、G7X markIIの後継機種が先日3年ぶりに発売されましたね(笑)。

夏季休業のお知らせ

MDSは8月10日(土)〜18日(日)を夏季休業とさせていただきます。
19日(月)から平常業務となりますので、どうぞよろしくお願い致します。

「松濤の茶室」左官

「松濤の茶室」は大工事が一段落して、左官工事に入りました。
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歪な部材ばかりのマスキングは一つの技ですね。
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大きな壁面は大きな金鏝で。
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小さな部位は小さな金鏝で塗っていきます。
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天井材と壁面にはわずかな隙間が開けているのは、空調の吸気口。
この小さな壁面にもきちんと左官が塗られています。
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下地窓の周りもきちんと塗られています。
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外壁の木賊張周りもこの通り。
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外壁出隅のところは、柱ではなく角を左官で角を作っています。
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まずは1回目の下塗りは終わりました。
引き続き、お盆明けから左官工事が再開です。
暑い中、有難うございます!

隅田川の花火2019

夏の訪れを告げる隅田川の花火大会。台風が来るかもしれないということで一時は中止の話もありましたが、雨も降らず予定通りに行われました。

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今年も友人宅の屋上でゆったりと鑑賞。ただ台風の影響で風が強く、花火がかなり流されていました。
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花火が終わるとスカイツリーは五輪カラーに。テロや大災害などが多い昨今、毎年、花火大会が行われていることがとても有難いことに思えます。なぜか平和を願うライトアップに見えました。

「等々力の家」久しぶりの訪問

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某建築賞の現地審査のため、久しぶりに等々力の家に行ってきました。エントランス前は緑が生い茂って、とても良い雰囲気になっていました。こちらの住宅のように、MDSのクライアントはセンスの良い方が多く、引き渡し後、時の経過と共にどんどん雰囲気が良くなっていくので、伺うのがいつも楽しみです。

「松濤の茶室」天井の仕上げ

「松濤の茶室」は、いよいよ天井の工事です。

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茶室4畳半、水屋2畳の小さな空間ですが、天井仕上げをいろいろ変えています。
茶室メインの天井は竿縁天井。竿縁は真竹で化粧板は杉の挽板です。
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短手方向の板のつなぎはこのようになっています。
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長手方向にはこのように胡麻割竹を入れています。手の込んだ天井です。
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茶室天井の一部は貴人口の庇を室内に貫入させ、屋根裏の構成を見せた掛込天井となっています。
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化粧板は杉柾、垂木はコブシ、間垂木と小舞は女竹です。
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床の間の天井は杉の鏡板。
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水屋竿縁天井の化粧板は屋久杉の挽板です。
そして、竿縁は磨き丸太で、廻り縁は錆び丸太です。
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流しの上は杉挽板の網代天井。
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玄関は虎竹の垂木の蒲芯漆喰押えの掛込天井です。
ガマの上から漆喰を塗ったあまり見かけない仕上げです。
来週からはいよいよ左官工事。竣工が楽しみです。

「大岡山の家」祝!上棟

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「大岡山の家」が上棟しました。
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上棟おめでとうございます!
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旗竿敷地に建つ「大岡山の家」。旗竿の竿のところは未来永劫、建物が立たないところ。そこを庭と捉えて計画されているのですが、さらに道路の向こう側の大きな木までを生かしたプランニング。手前味噌ですが、なかなか良い住宅になりそうです。

日本建築師才懂の思考&設計@上海の書店

MDSの本はお陰様で住宅設計の分野としては記録的な売り上げだったようですが、その後、同じ判型サイズの似たような本が沢山出て、残念ながら平置きの場所はそれらの本に置き換わってしまいました。。。出版されてからもう4年も経つのですから仕方がないですね。
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こちらは上海に住む知人から送られてきた書店の写真です。海の向こうでは今もこんなに良い位置をキープしているようです。同じ列に紫禁城のハードカバーの立派な本もあるのですから光栄です!

全体講評会@東京理科大学

東京理科大学の2年生の設計演習の全体講評会がありました。今回の課題は谷中に建つ設計事務所併用の都市住宅で、8班から選ばれた優秀者5名ずつ、合計40名が発表しました。
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こちらは松浦君の模型。谷中の路地の行き止まりからヒントを得たとのことですが、直交する軸に対して45度ふった軸を入れることで曖昧に空間を仕切ることに成功しています。開口の取り方や積層の仕方はもう少し工夫の余地はありますが、なかなか興味深い提案です。
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こちらは小林君のプレゼンテーション。彼は前回、森班だったということもあって途中経過を少しだけ見せてもらいましたが、素晴らしい案になりました。屋根を折り曲げて空間を分節するという手法は横浜の大桟橋など、いろいろあるとは思いますが、都市住宅のスケールで魅力的な形態を作り上げ、街との緩く連続させています。ただ短手方向に壁を無造作に入れているので、折角の屋根の操作を効果的に活かしきれていないのが残念ですね。
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こちらの森班、荒野さんも大屋根を大きく下げてアトリエと住宅を緩く分節した魅力的な内部空間をつくっていて、小林くんとはまた違った方法で屋根で空間を分節しています。もう少しスタディを重ねるとさらに魅力的になりそうな案ですね。
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こちらは森班、坂本さんのプレゼンテーション。谷中の特徴の一つでもある路地を敷地内にまで連続させて、路地以上に魅力的な空間を作り出しています。プライバシーや明るさの違った様々な居場所を作り、それらを立体的に組み合わせることで多様な場を作ることに成功しています。スケール感や図面の綺麗さなど総合的に完成度が高い作品です。
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全員の発表を終えた後、先生方それぞれ8名を選び、得票が多かったのはこの5名。そして2回目の投票で小林君、松浦君が同点一位、3位は坂本さんとなりました。惜しくも選外になってしまった金子君、大森さんは、次回は1等目指して頑張ってください。
ところで写真左側で司会をしている垣野先生は、この後、半年間オランダへ。そして来年からは専門分野の学校建築を教える3年生の設計の担当となり、2年生前期の住宅の課題は岩岡先生が担当の予定。