「ストックホルム市立図書館」の設計者は、
「森の墓地」と同じくエーリック・グンナール・アスプルンド。
ここも以前から訪れたかったところ。
古典的な形態をとりながらも、世界にふたつとない空間だ。
ゆるやかな階段をあがっていくと中央にエントランスがある。
中に入り、階段をのぼり円柱の中へ。
四周が本棚で囲まれた象徴的な空間。
本棚に沿った歩廊。ライトアップも素晴らしい。
北欧02/ストックホルム 森の礼拝堂
森の墓地の中にある「森の礼拝堂」。
十字架のある丘を越え、少し下った左手にゲートがあり、
そこをくぐって木々をぬけたところにひっそりと建っています。
ゲートの先に森の礼拝堂が小さく見えます。
しばらく木漏れ日の中を歩いていくと・・・
ひっそりと礼拝堂が建っています。
美しいプロポーションです。
北欧01/ストックホルム 森の墓地
7月はここ数年、海外視察に行くようにしている。
今年はパリ経由で北欧に出かけた。
北欧の巨匠と言えば、アスプルンドとアアルト。
二人の巨匠の作品と教会建築を見ることが今回の目的だ。
北欧のブログの最初は、アスプルンドの代表作「森の墓地」から。
「森の墓地」は世界遺産に選ばれているが、
完成が1940年と世界遺産としては極めて最近のもの。
建築、ランドスケープのデザインだけでは片付けられない、
非常に新しい思想がその選定理由なのだろう。
フィンランドにおいて森は聖なる場所で、
森に帰るという思想を元に火葬してその骨を森に撒く。
それまでの西洋の常識を覆す斬新な発想である。
道路から入ってすぐの入口付近。右が遺灰が撒かれる森。
あの有名な十字架が見えて、思わず「これ!これ!」
あまりにも有名なカットだが、写真では伝わらない素晴らしさがある。
歩いていくと周りの風景が緩やかに変わっていく。
緩やかな坂を登っていくと、大礼拝堂が見えてくる。
木々の中に墓石が並ぶ。木漏れ日が美しい。
日本のような切り花ではなく、土に花が植えられている。
火葬した遺灰が撒かれている聖なる森。
事務所からの風景5 神宮外苑の花火大会
7月中旬は北欧視察、その前後はその準備等で忙しく、
すっかりブログをさぼってしまいました。
夏と言えば花火。
ということで、花火ネタからブログを再開することにします。
MDSの事務所からは代々木公園越しに神宮外苑の花火が見えます。
小さいながら障害物がなく、丸く見えるのがウリでしたが、
最近、青山周辺に高層ビルが建ちはじめ、ちょうどその影に・・・。
写真を撮ると、ビルが燃えているではありませんか(笑)。
ビル、燃えてます。
ビル、邪魔です!
神宮外苑の花火は都心のせいかとても小さく、
事務所からは遠くの東京湾の花火と同じくらいの大きさに見えます。
アメリカ西海岸32 セントメリー教会
サンフランシスコのセント・メリー教会(1971年竣工)。
設計はピエトロ・ベルーシとピエール・ルイジ・ネルヴィ。
四隅を力強いボリューム感のある柱で支え、見事な曲線を描いている。
屋根を十字に切り取ったスリットにはステンドグラスが入っている。
あまりの感動に、しばらく天を仰いでしまう。
丹下健三の代表作「東京カテドラル(1964年起工)」にどことなく似ている。
こちらも素晴らしい建築だ。
十字に切り取られた屋根スリット。
外観は「東京カテドラル」にやや似ている。外装材はトラバーチン。
建物を支える柱脚。コンクリートでつくり出された素晴らしい構造美。
窓の向こうには、サンフランシスコの街が広がっている。
祭壇
アメリカ西海岸31 マイクロソフト
シアトル郊外にマイクロソフトの本社がある。
広大な公園のような敷地に建物があり、
この素晴らしい職場環境から生み出されたものによって、
世界を制しているのかと思いながら敷地内を散歩した。
敷地内には川や池があり、大きな公園のよう。
アメリカ西海岸30 ハイアットリージェンシー
ハイアット・リージェンシー・サンフランシスコは、
ジョン・C・ポートマンの代表作(1974年竣工)で、
シティ・ホテルの大きな吹き抜けの走りだそうだ。
やや古き良きアメリカという雰囲気はあるが、
大きな吹き抜けに圧倒され、思わず見上げてしまう。
ロビーのソファでアトリウムを見上げていると、時間が経つことを忘れてしまう。
アメリカ西海岸29 レイニヤー・バンク・タワー
シアトルのダウンタウンにあるレイニヤー・バンク・タワー。
設計者はNYのワールド・トレード・センターの設計で知られるミノル・ヤマサキ。
ワールド・トレード・センターは先進的な構造が有名であったが、
設計者の全く予測しない悲劇により倒壊してしまったことは非常に悲しい。
こちらのビルの竣工はワールド・トレード・センターとほぼ同じ1977年。
ビル基壇部分が細くなっているのが特徴で、シアトルの人で知らない人はいないだろう。
奇抜な形態というだけでなく、見えないはずの向こう側が見通せるという意味で、
ビルに囲まれた道路に対して風通しの良さを感じさせていると思う。
ビルの足元からの見上げ。基壇部分が細くなっているのが特徴。
半分は見えなくなってしまうはずの向こう側のビルが見える。
アメリカ西海岸28 ソーク生物学研究所
今回の旅行のメインのひとつ、「ソーク生物学研究所」。
ロサンゼルスを早朝に出発し、これを見るためだけに1日がかりで南下。
ラホーヤというアメリカ人の老後の住まいとしてベスト3に入るリゾート地にある。
「ソーク」はルイス・カーンの代表作で、僕より一回り上の世代の建築家は、
一番好きな建築にあげることも多いのではないだろうか。
少し前までは、なぜそれほどまでにカーンが良いと言われているのか理解できなかったが、
最近になってようやくその良さがわかってきたような気がする。
あまりに有名なお決まりのショット。水の流れる先は水平線。
床を見ると、素晴らしい文章が。
水の流れいった先で、研究者たちがくつろいでいる。
中庭の反対側の外観は分節されたコンクリートの塊。
アメリカ西海岸27 双眼鏡
建築家のフランク・O・ゲーリーが設計した大きな望遠鏡。
この望遠鏡は正確には「シャット/デイ/モージョー広告代理店」のエントランス。
90年代のポスト・モダンという建築のムーブメントの中の作品で、歴史的には重要なもの。
賛否両論が勿論ある建物だと思うが、今でも大切に使われていることは間違いない。