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「興福寺」と「東大寺」そして「奈良ホテル」

JIAのセミナーの前日に奈良に行ってきました。
今年2度目の奈良。最近、奈良にちょっとはまっています。
興福寺北円堂が特別公開中ということでそちらに立寄り、東金堂を見学。
隣りの東大寺の再建は重源の当時としては革新的な大仏様であるのに対して、
ほぼ同時期の再建の興福寺は平安の古典的な和洋の建物なのですが、
北円堂は少し大仏様の影響を受けている・・・・・・・
話が長〜くなるので、この辺りで(笑)
興福寺の池を挟んだ対岸にある奈良ホテルへ。
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クラシカルな雰囲気の一度は泊まってみたいホテルですが、今回はランチだけ。
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通された席は窓際の興福寺の五重塔が見える席。
さくっとカレーを食べて、東大寺へ。
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鹿がお出迎えの東大寺の南大門。
力強く飛んだ貫が素晴らしいです。。。。
数少い現存する大仏様の南大門は、建築学的にもとても重要な建物で、
日本の伝統工法の特徴である貫の原点となる建物のひとつです。
重源が中国から当時の最新技術を取り入れてつくったもので、
その不思議な架構は当時の人々を驚させたことでしょう。
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大仏殿は江戸時代に再建されたものですが、
大きな木が枯渇してないということで、木を束ねて鉄でバンド巻きした柱に、
力強く貫がそれらを繋いでいます。
建築を勉強する前は、大仏の大きさに感動しましたが、
今はその空間は勿論、その斬新な架構に感激です!
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大仏の後ろにひっそりと模型が置いてありました。
手前が現在の大仏殿。その隣りが鎌倉時代に再建されたもの。
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現在のものより横にもう少し長く、外観は今のものより美しいですね。
現在の南大門をつくった重源による大仏様による建物ですが、
大仏殿も残っていたら、壮観だったことでしょう。
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こちらは創建当時の大仏殿。
平家がこの立派な寺院を焼き払ったと思うと、それはそれで驚きですね。
これらの3つの模型を比較していると、すっかり夕方になってしまいました。。
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大仏殿と二月堂を結ぶ有名な裏露地。先に見えるのが二月堂。
くねくねと道が曲がり、次々に見える風景が変化します。
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二月堂から見える夕暮れ時の奈良。
観光客はすっかりいなくなり、古都らしい風情が味わえます。
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そして観光客がいなくなった南大門をゆっくりと見学。
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大仏殿もうっすらとライトアップされていて、昼とは違った神秘的な雰囲気です。
小学生が修学旅行に行くようなところは、やはり素晴らしいですね(笑)。
今は当時と全く違った視点で見るので、その頃とは違ったものに見えるのですが、
やはり良いものは良いのだと改めて感じる今日この頃です。

島田陽氏の住宅と竹中大工道具館

関西ツアーの二日目は少し現実に戻って若手のものをということで、
島田陽氏の「川西の住居」と「六甲の住居」を拝見させていただくことに。
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二日目も天気が良く、「六甲の住居」からの眺望が最高でした。
そして、最後は新神戸駅の近くの竹中大工道具館へ。
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精密な木架構を可能としたカンナやノコギリの歴史をはじめ、
貫構造を可能としたノミなど、貴重な大工道具がずらりと展示してあります。
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唐招提寺金堂の原寸大の組物が、普段は見れない位置から見れたり、
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屋根架構を間近で見ることができます。
ソリが三次元に入いるため、ひとつひとつの部材すべて異なっているなど、
宮大工の技の数々に、正直、圧倒されます。。。。
じっくり見学がすると数時間かかるとても充実した展示です。
学生も含め、建築関係は必見です!
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建物の説明は設計者の中西正佳氏にしていただきました。
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京都の大徳寺玉林院にある茶室「蓑庵」の写し「一滴庵」を、
特別に拝観させていただきました。
とても充実した二日間でした。
ツアーにご参加いただいた方々もご満足いただけたのではないでしょうか?
皆様、どうも有難うございました。

竹原義二氏×横内敏人氏×中村義明氏@京都

日本建築家協会、JIA建築セミナーで関西に行ってきました。
関西ツアーは僕の企画で、初日は関西の重鎮を訪ねることに。
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朝早くに大徳寺高桐院に集合。
ここで建築家の横内敏人氏にご案内して頂くことになっていましたが、、、、
お寺の都合により拝観できないということに。
スタート早々、予定外の展開。急遽、大仙院へ。
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次に向かったのは中村外二工務店。
俵屋といった高級旅館、菊乃井といった高級料亭、そして京都迎賓館など、
日本を代表する極上な木造建築を手がける数寄屋大工の最高峰です。
代表の中村義明氏に、ショールームと工房を詳しくご説明頂きました。
昼食は横内氏と中村氏とご一緒させていただき、
とても濃密な時間を過ごしました。
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午後一は竹原義二氏設計の一保堂へ。
一保堂の美味しいお茶をいただきながら、
竹原氏にレクチャーしていただきました。
その後、横内敏人氏のアトリエへ。
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こちらはゲストハウス。まず、その周辺環境に素晴らしさ驚きました!
竹原氏(手前帽子をかぶった方)も、すっかりくつろいだご様子。
中村外二工務店の数寄屋大工の技の数々がちりばめられた上質な空間。
一見、古風な建物にも見えますが、ガラスが大きく現代的ですね。
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そして、アトリエで竹原氏と横内氏に対談していただきました。
関西には伝統技術を継承する職人が多く、
建て主も関東とは少し異なるようです。
関東とは自ずとつくるものも変わってくるとのこと。
とても興味深いお話がたくさん聞けて良かったです。
夕食は、竹原氏と横内氏と南禅寺の近くのレストランへ。
本当に濃密な一日でした。どうも有難うございました。

「小金井の家」祝!上棟

「小金井の家」がようやく上棟しました。
建て主様のご厚意で上棟式を行っていただきました。
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とても複雑なカタチの建物なので、机の配置も不思議なカタチ。
工務店の皆様方、建て方お疲れさまでした。
建主様、どうも有難うございました。

雑誌「モダンリビング」の取材@キャベツ畑と家

雑誌「モダンリビング」の取材のため、キャベツ畑と家に行ってきました。
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植栽や家具を追加して、いつもとはまた違った表情になりました。。。
建て主様もそんな撮影を楽しんでいただけたようでなによりです。
なかなか良い写真が撮れたように思います。発売が楽しみです。

20年に一度の台風直撃の台湾

今回の台湾視察は建築家協会のセミナーの企画でしたが、
同じく実行委員の宮さんと前日入りして九份へ。
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台風の上陸直前だというのに定刻通り台北に到着、急ぎ九份へ。
台風が来ているというのに意外と人が多くて、、、、少し安心しました。
宮崎駿の「千と千尋の神隠し」のモデル地とされる定番の茶館でお茶をしたり、
(モデル地でないという話もありますが・・・なかなか良いところでした。)
食事をしたり、ぶらぶら散策していましたが、
さすがにどんどん人が少なくなってきたので、
そろそろ帰ろうと坂道を下りていくと、、、、、
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左手のレトロなお店が気になり、、、、
ちょうどその時、雨がやや小降りになってきたので、
少しだけビールでもと立ち寄ることに。
すっかり夜もふけて人もいなくなり、、、慌てて台北へ。
暴風雨でバスはガラガラで、ちょっと不安になりましたが、
ほろ酔いで気分で一眠りしている間に、
気がついたら台北に無事到着していました。。。。
そして、朝起きて驚きの光景が、、、、
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昨日、帰りに通ったあたりの街路樹はバタバタ倒れていました。
この日は日本からの飛行機が来なくて、見学は中止となりホテルで待機。
夜にようやく飛行機が何便か到着して、奇跡的にほぼ全員集合。
次の日は朝からバスで台中へ。
伊東さんのオペラハウスと安藤忠雄さんの美術館といった現代建築の他に、
三合院と旧市街を明治大学の青井先生引率で見学させていただきました。
そして、最終日は、宜蘭と台北市内を見学。
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台湾の建築家フィールドオフィス・アーキテクツ設計の役場や、
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伊東さん設計の国立台湾大学図書館などを見学。
20年に一度の台風直撃の台湾。
一部行けないところもありましたが、メインのものはすべて見れました。
ご飯もおいしく、とても充実した視察旅行でした。。。
ところで、日本では台風一過という言葉がありますが、
台湾では台風が去った後、一週間程天気が悪く、
その長雨で被害が拡大するそうです。

台中オペラハウスに行ってきました!

伊東豊雄氏設計の台中オペラハウス。
JIAセミナー実行委員長の福島さんが伊東事務所出身ということもあり、
まだ工事中の現場を特別に見学させていただきました。
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伊東事務所の所員さんと福島さん、冨永さん、明治大学青井先生。
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1階はもう少しで完成といったところ。
外の光が差し込み、光と影がつくる美しい曲面の壁が印象的。
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ホールエントランス階の床は、赤いカーペットが敷かれているということもあって、
模型のイメージと違って「床」の存在を強く感じます。
オペラハウスという用途上、建築の概念だけではつくれないというところが、
この建物の難易度をさらに引き上げていますね。
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劇場内はオペラハウスらしい色っぽいインテリア。
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曲線と適度な装飾が美しいですね。
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こちらは最上階の5階。この建物にこんなところがあったのですね。
最上階は構造上、壁と柱がどうしても必要であったとのこと。
そこを敢えて「男らしく」見せているとの説明を受けました。
設計をしていると、いろいろなところで破綻をきたしますが、
それをどのように解決するかが、いつも悩むところです。。。
この建物は構造や空間構成などが話題になっていますが、
スプリンクラー、防火区画など、様々な地味なところを解決するところの方が、
よっぽど大変で、膨大な時間がかかっているとのこと。
あらゆる意味で考えさせられる建物でした。
来年末くらいには(希望?)オープンするようです。
私が申し上げるまでもなく、建築関係者は必見の建物です!
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ところで、屋上から見下ろすと、外構の植栽がほとんど倒れていました。
台風直撃が多い台湾ですが、今回は20年に一度の大きな台風だったようです。

諏訪湖の花火

諏訪湖の花火大会に行ってきました。
一昨年は豪雨の中、雷と花火の競演となって(笑)、
途中で中止となりましたが、今年は程よい風が流れる快晴と花火日和。
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諏訪湖の最前列で、大迫力の花火を堪能しました。
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無数の火の玉が水面に落ちていく瞬間も美しいですね。
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諏訪湖の花火を代表するのがこちら。
目の前で激しくあがる様は、ほぼ目の前で爆発している感じです。
あまりの迫力で言葉を失うほど。。。。
近くでこれほど大きな花火を見たことがなかったので、、、、
ビールを片手に持ったまま、全く飲まずに終わってしまいました(笑)。

神宮の花火

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事務所の階段室から見た神宮の花火。
小さな花火ですが、ビルの合間から見えるのが特徴の青山の夏の風物詩。
右手に見えるのがヘルツォーク&ド・ムーロン設計のプラダ。
表参道に事務所移転してから、なぜか遠のいてしまった神宮の花火大会。。。
代々木公園に事務所がある頃は、遠いこともあってちょと小さな花火でしたが、
人を大勢呼んで、花火を見ながらお酒を飲むというのが毎年恒例でした。
懐かしい。。。。