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「吉祥寺の家」祝!竣工

MDSが設計・監理をしてきました「吉祥寺の家」が竣工しました。
街に対しては家型の立面として、隣りの住宅に呼応するように、
長方形の平面をクネクネと2カ所で曲げています。
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「家」の記号のような切り妻屋根のカタチをしていますが、
敷地に対する建ち方が少し変わっているからか、
前を通る人はとても気になるご様子。
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その結節点に、玄関やバルコニーを設け、
開口部を絶妙な位置に開けることで、周辺との関係を多様なものにしています。
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軸が振れることにより、視覚的な変化が生まれるだけでなく、
物理的に歩く長さも長くなるので、敷地全体を使い切り、
リビング、ダイニング、キッチンと歩きまわることで、風景が変わります。
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断面方向は都市住宅ならでは立体パズルを解くことで、
ロフトや収納スペースを確保しつつ、立体的な変化も与え、
周辺、特に地面との関係に変化を与え、周りの景色をより一層意識させる。
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シンプルな形態操作が、多様な空間が生まれています。

スイス「steeldoc」に「鉄の家」掲載

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スイスの「steeldoc」に鉄の家が掲載され、見本誌が送られてきました。
残念なら、表紙は原田さんの作品ですが・・・
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MDSの鉄の家が巻頭を飾っています!
右下の解析モデルはは構造設計者のアラン・バーデンさんのもの。
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施工中の写真やディテールなど、掲載されています。
ドイツ語なので、何が書かれているかわかりません(笑)。

「掬光庵」新建築住宅特集の撮影

新建築住宅特集の撮影のために、掬光庵に行ってきました。
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土手沿い一面に見事な菜の花が咲いていました。
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家の中から見える菜の花も見事でした。
その花の色の黄色が床に反射して家の中まで春の装いに。
カメラマンの八木さんの後ろから画面を覗くと、、、
アーティスティックな写真がチラホラ。
6月号(5月17日発売)の掲載予定です。お楽しみに!

運河の桜

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東京理科大学の授業が始まりました。
運河沿いの桜が満開で、清々しい気分になりました。
この時期の大学の雰囲気はいいですね。

山田守自邸見学

逓信建築の先駆者的存在であり、モダニズム建築を実践した建築家・山田守。
南青山のMDSの事務所から歩いて数分のところにある山田守の自邸は、
今は一階の蔦珈琲店になっていて、ランチ時に時々行くのですが、
4月23日まで「建築家・山田守の住宅」展が行われていて、
2階の内部空間が体感出来ます。
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室内撮影は不可で写真は外のみと、とても残念・・・・。
ただ、東工大の藤岡先生にこの建物の解説していただき、
みどころが深く理解できて、行った甲斐がありました。
1階と3階は増築で、その増築には山田守が全く関係がないとのこと。
つまり、カフェはピロティのところ。なるほど。。。
以前からカフェから庭を眺めた時に、
庭の起伏がやや狭苦しく感じていましたが、
今回、2階に上がると庭との関係がとても心地良く、
その起伏に合点がいきました。

佐賀の近現代建築

飛行機に乗るまでのわずかな時間で、佐賀市内の建築を見学しました。
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こちらは、第一工房+内田祥哉の佐賀県立博物館。
十字形のプランの展示室が浮いた、斬新かつ明快な名作。
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角度を変えて見ると、かなりダイナミック!
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こちらは佐賀県立図書館。こちらも内田祥哉+第一工房の設計です。
ザ・近代建築ですね。
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こちらは今井兼次の大隈重信記念館
ルドルフ・シュタイナーのゲーテアヌムを彷彿させる建築です。
これらの建築を足早にまわりましたが、
モダニズムとその限界を感じてその先に行こうと試行錯誤するその時代の空気感を、
足早に廻ったからこそ、むしろ感じとることができたように思いました。

ドリアンと漏斗

佐賀は正直、やや地味な印象がありますが(すみません!)
奇抜なデザインの建築がいくつかあります。
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こちらは坂倉準三が設計した体育館。
平面は楕円にイガイガがついたドリアンのようなカタチ。
坂倉準三と言えば、ここで説明するまでもなく、ル・コルビジェの弟子であり、
上野の西洋美術館や鎌倉の神奈川県立美術館のような近代建築を設計した巨匠。
コルビジェがロンシャン教会を設計したように、
坂倉も造形的な奇抜なデザインをしたかったのか???
大いなる期待を抱き、中に入ったのですが・・・・
残念ながら、内部空間からは、訴えかけるものは・・・
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そして、外に出て、正体して全景の写真を撮ろうとした時に、、、
何かやら、センターに気になるものが(?)。
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近寄ってみると、こんなことになっていました!
屋根の雨水は、ここを流れくるのですね。素晴らしい!
是非、雨の日にもう一度来たい建物です。
実は、ここに立ち寄る前に、佐賀空港のそばの民家に立寄ったのですが、
その民家と同じ考え方なのです。
どちらも、有名な建物なのかしれませんが、勉強不足で僕は知りませんでした。
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こちらが、山口家住宅。
この地域でしかほとんど見られない「漏斗造り」の民家です。
重要文化財の住宅ですが、今も山口さんがお住まいですが、
中も拝見させていただきました。
外観だけみるととりわけ特別なものにも見えませんが、、、
中に入ると、とても斬新なことになっていました。
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なんと、屋根のセンターがくぼんでいて、まさに漏斗のように雨水を集め、
この大きな瓦の上を雨水が流れるとこと。
大雨の時が心配ですが、茅葺き屋根なので、雨音は聞こえず、
しみてきた水が常にチョロチョロと流れるとのことです。
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そして、その雨水はこちらに!
おお素晴らしい!ここも、是非、雨の日に再訪したいです!
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この「漏斗造り」の奇抜なデザイン(?)の住宅は、
坂倉準三のドリアンより遥かに昔に建ったもので、
民家は古いものとひとくくりには出来ないですね。。。
ちなみに、佐賀にはもひとつこの地特有の形式「くど造り」というのがあります。
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こちらが、「くど造り」の民家。
左が国の重要文化財の川打家、右が市の重要文化財の森家。
なぜ、森家が格下なのか(?)が気になるところですが、
それはさておき、ななめから見ると二軒ではなく、四軒に見えます(笑)。
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コの字型の平面を持つ不思議なカタチをした民家ですが、
なぜこのようなカタチになったのかは諸説なるようですが、
その理由はハッキリわからないとのこと。
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谷になったところはこのようになっていて、
「山口家住宅」のように雨水が流れる工夫がされています。
雨水をデザインに取り入れた建築と言えば、
林昌二が設計したパレスサイド・ビル(毎日新聞社)が有名ですが、
佐賀のこれらの建物もその名作に負けていませんね。
日本は雨が多いので、雨が降った時に楽しみたいものです。
そんな気分にさせれた建物たちに、立て続けに出会いました。

川下りと鰻@柳川

「大正屋」には、佐賀空港からレンタカーで行ったのですが、
チェックインまで少し時間があるので、
空港から30分ほどの柳川にちょっと立ち寄りました。
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柳川と言えば、川下り。
ただ、川下りとは言うものの、正確にはここは川ではなくお堀。
つまり、水は一方向に流れていないそうです。知らなかった。。。
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船を降りたタイミングで、雅楽の伴奏つき結婚式に向かう船団が・・・
ここの料亭にも行ってみたかったところですが、今回は時間がないのと、
大広間は今は改装中で見れないとのことのなので、また次回のお楽しみに。
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しばらく、待っていましたが、なかなかやって来ないので、望遠で(笑)
雅楽の演奏をする人たちの乗った船の後ろに、新郎新婦の船。
そして、急いで若松屋へ。花より団子ならぬ鰻です(笑)。
なんとなく、鰻と言えば、蒲焼きが食べたい気分でしたが、
やはり折角なので柳川名物「鰻のせいろ蒸し」を注文。
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こちらが「鰻のせいろ蒸し」。
そして、一口食べてみると、、、、、、
予想を遥かに超えた、驚きの美味しさです。久々に感動しました!
鰻は柔らかく、そして芳ばしく美味しいのですが、下のご飯も絶品です。
ほんの2時間程の柳川でしたが、最高のひと時でした。

吉村順三の「大正屋」

久しぶりの休日、佐賀の嬉野温泉、大正屋に行ってきました。
知る人ぞ知る(?)「大正屋」は建築家・吉村順三氏の設計の旅館です。
「匠たちの名旅館」の著者である稲葉さんによると、
京都の俵屋旅館などの吉村さん設計の旅館の中で、
ここが最も設計当初の状態で残っているとのことで、
以前から、一度泊まってみたかった旅館の一つです。
早めにチェックインをして、「水晶の間」「菊の間」など、
泊まる部屋以外も拝見させていただき、離れの衆芳亭へ。
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こちらが、今回泊まった離れの「衆芳亭」。
本間の他に茶室と専用庭のついた「大正屋」の中で最高峰の特別室。
二人で泊まるには、ちょっと広すぎでした(笑)。
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前室から本間越しに庭を見たところ。
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畳から一段下がったところにある座面の低い椅子に座ると、
庭と連続しつつも、畳に座った人とも同じアイレベル。。。
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プライベートの庭に出て、ちょっと散策することもできます。
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こちらの茶室からも、本間とは趣の違った庭の風景が眺められます。
外枠と中桟が同じ太さのいわゆる吉村障子。随所に吉村順三のディールが・・・
確かに、あちらこちらに神が宿っていました(笑)。
あちらこちらの写真を撮っていると、休む暇もなくチェックアウトの時間に。
とても、勉強になりました。

卒業おめでとうございます!

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日大の大学院生の白旗くんが、乃村工藝社に入社するとの報告のため(?)、
後輩の日野くんと小室くんと一緒に事務所に遊びにきました。
3人とも学年が違うので、時期は違いますがアルバイトに来てくれていた面々。
卒業旅行でモロッコ、マリ、スペインなどに行ってきたとのことで、
その写真を見せてもらいました。
モロッコに行った学生の頃を思い出し、とても懐かしく思いました。
何はともあれ、卒業おめでとうございます!