• Archive

謹賀新年2019

新年、明けましておめでとうございます!
今年は京都で新年を迎えました。

IMG_5113-s.jpg

折角、京都で年を越すということなので、、、
火のついた縄をくるくると回すをけら詣りで有名な八坂へ、
大混雑の中、行ってきました。
をけら詣りは大みそかの夜から元旦にかけて夜を徹して御神火を焚く神事で、
参拝者はこの火を火縄に移して持ち帰って、
神棚の灯明にともしたり雑煮を炊く火種にしたりして無病息災を祈るとか。
IMG_7351-s.jpg
をけら灯籠の火を吉兆縄に移して、、、
IMG_7369-s.jpg
くるくる回します。以前から、やってみたいと思っていたので、うれしい(笑)。
本来は自宅まで火を消さないようにくるくると回しながら持ち帰るようですが、
多くの人は出口の水の入った桶で消していました。
観光客やまっすぐ家に帰らない若者が多いですし、
そもそも人混みでくるくる回すのは迷惑ですね(笑)。
本年もどうぞよろしくお願い致します!

大谷石の擁壁を解体@松濤の家II

擁壁を孕ませていたクロガネモチを無事移動させたので、
その擁壁の解体がいよいよ始まりました。
この擁壁は鍋島家が宅地開発(道路は今でも鍋島家のもの)した時、
つくられたものとのことなので、歴史のある大谷石。。。
つまり、フランクロイドライトが旧帝国ホテルに使う前のもの?
ということで再利用をすることにしました。

s-松濤賃貸01.jpg

これは数ヶ月前。
IMG_9062-s.jpg
まず、矢板で土を止めて、擁壁の裏側を重機で掘削。
IMG_9052-s.jpg
途中からは人力です。
IMG_9094-s.jpg
一度、撤去した石は石屋さんのところで保管していただきます。
IMG_9002-s.jpg
大谷石を切り出すと、中はこんな感じ。山から切り出しものと同じですね。
100年以上の風雨にさらされた表面も捨てがたく、詳細はこれから。

「吉祥寺の家」一年検査

021.jpg
「吉祥寺の家」の一年検査に行ってきました。
住んでしばらくして設計意図がわかり、感動することも時々あるとのこと。
特に大きな問題はなく、とても喜んでいただけているようで何よりです。

「鎌倉浄明寺の家」祝!上棟

IMG_9017-s.jpg
「鎌倉浄明寺の家」が上棟しました。
IMG_9047-s.jpg
スケールと全体のカタチが認識できます。
自画自賛ですが、なかなかいい空間になりそうです(笑)。
夕方から建て主様のご厚意で上棟式をしていただきました。
どうも有難うございました。

坂本一成氏の「水無瀬の町屋」の見学

IMG_8970-s.jpg
「プーライエ」とはまた違った70年代の住宅「水無瀬の町家」。「散田の家」の次の作品で、坂本先生が大きく方向を変えた住宅として有名ですね。こちらの住宅も拝見させていただきました。
IMG_8984-s.jpg
キッチンの写真を撮っていると、、、
ちょうど正面に坂本先生。笑顔のベストショットです!
左に布野先生、右に明治大学の青井先生の雑談風景。
IMG_8973-s.jpg
坂本先生の住宅は本当に考えさせられます。。。
大変勉強になりました。どうも有り難うございます。

鯨井勇氏の「プーライエ」の見学

IMG_8960-s.jpg
70年代の住宅、鯨井勇さんの自邸プーライエを見学させていただきました。擁壁に食い込むように作られた住宅で、増改築を繰り返して今の形になっているとのこと。現在は中庭は畑になっていて、自宅とアトリエは別棟になっています。
IMG_8917-s.jpg
鯨井勇さん学生紛争に翻弄された世代(日大なので本丸ですね)で、その頃の時代背景やこの住宅は卒業設計であることなど説明していただきました。その頃の学生のパワーは、今と全く違いますね。。。
鯨井勇さん、貴重な機会をどうも有り難うございました!

クロガネモチの移動

s-IMG_8893.jpg
昨年、根回しをしておいた「松濤の家」のクロガネモチの移動をしました。
s-掘取.jpg
とても大切な木なので、かなり慎重に進めています。
s-根っこ.jpg
大型クレーンで持ち上げると、こんな巨大な根が・・・・
あとは、関係者全員で枯れることないように祈るのみ。

「松濤の家II」「松濤の茶室」祝!地鎮祭

IMG_8508.jpg
「松濤の家II」「松濤の茶室」の地鎮祭に行ってきました。
IMG_8551.jpg
松濤のプロジェクトは関わり初めて2年半。
数ヶ月前にようやく賃貸棟は竣工しましたが、
これから、擁壁沿いの巨木、クロガネモチを移動して擁壁解体、
そして、新しい擁壁を作って地盤を確かなものとして、いよいよ基礎工事。
竣工はちょうど1年後くらいと、まだまだ道のりは長いですが、、、
白梅を取り囲むように茶室と本宅をつくります。

ガウディとミース再訪

バルセロナと言えば、やっぱりガウディ。
サグラダファミリア、グエル公園、カサミラなど、目ぼしいものは学生の時に見ているのですが、色々知識がついた今、見るとどう感じるか?ということで、再訪です。
オロトを真っ暗な早朝に出て、濃霧の中車で2時間半。バルセロナに到着。
IMG_8559-s.jpg
塔が林立した外観は今にも完成間近にも見えます。
今はアルハンブラ宮殿を抜いてスペインでもっとも来訪者が多く、入場規制されるほど。朝一の事前予約をしておいたので、開門と同時に教会中へ。
IMG_8577-s.jpg
誰もいないセンターへ直行。
30年前には全くなかった空間を体感。
IMG_8585-s.jpg
すっかり教会として完成していますね。
IMG_8588-s.jpg
ステンドグラスの綺麗な光が差し込んでいます。
IMG_5051-s.jpg
ちなみに、30年前に撮った写真はこんな感じです。
あんまり写真を撮っていないので全貌がわからないですが、
壁の奥に空が写っているように、この皮一枚と4×2本の8棟くらいしかなかったと思います。
教会らしき空間は全くなかったので、写真が残っていないのかも。
昔の「地球の歩き方」を引っ張りだして見ると、
完成まであと200年はかかる云々と書いてありました。
かつては手づくりの模型や、逆さ吊り実験によって構造計算をしていたのですが、
最近ではコンピューターによる構造解析で、
設計や模型の製作をスピードアップさせているとのこと。
そこまでは良いとして、構造が石を積む組積造から鉄筋コンクリート造に変更されたとのこと。
急速にスピードアップしたとは言え、ガウディが生きてたら、こんなことにはならないでしょうね。これって木造ではなく鉄筋コンクリート造のお城と同じですよね?
言われてみると確かに重みがないように思えてきました。。。。
完成は200年後、つまり2200年頃?と言われていましたが、ガウディの没後100年の2026年となり、生きている内に完成したものが見れるんですね。。。
嬉しいような残念のような、複雑な気分。
IMG_8604-s.jpg
今回は時間もないので、タワーにも登らず、、、
裏側の誰もいない地味な附属学校へ。
この建物は教会建設に携わる労働者や近隣の子どもたちのためにガウディが自費で建てたとか。
スペインの内戦で破壊され再建ですが、30年前はなかったような気がします。
今、僕らが考えているようなことを、
100年前にガウディはやっているのだから脱帽です。
IMG_8652-s.jpg
そして、1時間かけて郊外のコロニア・グエル地下聖堂へ。
IMG_8644-s.jpg
サグラダファミリアよりこちらの方が、
装飾が比較的抑え気味ななので、
現代の建築家には理解しやすく、人気が高いのかも?
構造が明快で、とても美しい空間です。
そして、市内に戻って、ミースの金字塔、バルセロナパビリオンを再訪。
IMG_8697-s.jpg
学生の頃、近代建築についての理解も浅く、この壁と柱の意味を知らずに、
水平方向に伸びやかな壁と屋根がこっこいい!とは思いましたが、、、
柱こそ大切であることを理解した上で、今、どう感じるか楽しみでしたが、、、
意外にも以前と同じくらいの感動です。
勿論、素晴らしいですが、写真のままですね。
やはり頭で理解することによる感動は、感覚的な感動ほどは大きなものにならないのか?
IMG_8682-s.jpg
Less is more.
柱が屋根を支え、壁が人を誘導し、空間を作っています。
IMG_8681-s.jpg
人が全く写っていませんが、実は人で一杯。昔は全く人がいなかったように思いますが、高価な石の壁を背景にポーズをとってポートレート写真を撮っている人が多かったような気がします。。。
そして、次に向かったのはグエル邸へ。
ガウディのパトロン、グエル氏の邸宅です。
IMG_8739-s.jpg
ガウディの初期の頃の作品ですが、後の作品と共通したものも多いです。
ただ、当時の工芸品の寄せ集め感もややあります。
ここからいらないものは削り取り、
大切なところは進化させていったんだと思います。
IMG_8773-s.jpg
竣工当時は石切場と揶揄されたカサミラ。
こちらは最晩年の作品です。
以前は装飾的に見えていたものが、今見るとそれほど装飾に見えないのはなぜなのか?
IMG_8800-s.jpg
一般の方には屋上が人気のようですが、
個人的には屋根裏のこの空間がもっともしびれます。
IMG_8809-s.jpg
その屋根裏の模型がこちら。
いま、作っても全く古くない、素晴らしい空間です。
足早にガウディとミースを一日で再訪しましたが、
改めて天才との差を再認識させられた感じで、完全にノックアウトです。
明日からまた精進しようと思います!