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渡辺篤史@鎌倉長谷の家

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MDSが設計した「鎌倉長谷の家」に渡辺篤志さんが来るということで、
撮影が終わる頃、建て主様と渡辺さんにご挨拶に行ってきました。
渡辺さんとは取材や対談などで、最近は年に一度はお会いしている感じです。
番組最後のコメント、長さの違うものを数回、撮り直していましたが、
全部違う内容をスラスラとお話しされていて、流石ですね。
ご主人は撮影はパスされるとお聞きしていましたが、出られたのこと。
撮影をとても楽しんでいただいたようで、良かったです。
東京での放送は1月6日(土)4時30分 テレビ朝日です。
とても早い時間帯なので、是非、録画してご覧になって下さい!

「等々力の家」照明調整

照明調整のため、「等々力の家」に行ってきました。
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施主検査後、手直をして、いよいよ引き渡しです。
閑静な世田谷の住宅地に、敷地分割して残った超変形敷地に建つ住宅で、
隣地との擁壁の高さも法規制をギリギリかわした極めて難しい敷地でしたが、
コストを抑えつつ、それらの与条件を最大限生かした設計をしました。
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道路から奥に行く程、建物の幅は狭くなり、先端では1mくらいしかありません。
その狭さを強調するかのように高さの2層の開口部をとっているので、
その先の木々、さらにその先の空が印象的な風景として光と共に内部に入り、
とても印象的な空間をつくっています。
詳しくは、またのお楽しみ!

広瀬謙二「上小沢邸」で食事

建築家にとって「上小沢邸」と言えば、広瀬鎌二氏が設計した1959年竣工の住宅。
そして、この住宅は今は上小沢邸というお店として使われています。
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白金の住宅地にひっそりと建つ隠れ家レストラン。
夜しかやっていないお店で、予約がとりにくいということは聞いていましたが、
電話してみると、早い時間であればとのことで、開店30分前の16時半にお店へ。
お客さんが誰もいないということで、ゆっくり写真を撮らせていただきました。
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こちらが庭から見た全景。構造はコンクリートブロック造ですが、
エッジ部分はコンクリート、屋根も鉄筋コンクリートとなっていて、
庇の水平性を強調するために逆張りとしています。
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エントランスまわりは当時のまま。
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塀も鉄骨とコンクリートブロックの組み合わせたもの。
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竣工時、「1室住居にピアノ室を加えた家」という名の上小沢邸。
お食事をいただいたのはこちらの元ピアノ室です。
右奥に元寝室・居間だったところにソファ席もありましたが、
こちらの方がオリジナルの表面積が多くて良かったかも?
間仕切りに組み込まれて照明もオリジナル。
まぶしくて白い蛍光灯も、ここでは有り難い(笑)。
それにしてもシンプルな住宅です。
もっと快適に暮らし、収益を上げることはできるのですから、
ここに50年近く住み続けた上小沢氏は素晴らしいです。
名作をつくるのは、やはり半分はクライアントですね。
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窓は昔のままでますが、床は床暖房の工事をした時に仕上げを変えたようです。
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こちらのトップライトの雨漏りで苦しめられたとのこと。
改修ではこのオリジナルのガラスを生かして、
この上にもう一枚ガラスの屋根をつけたそうです。
(今は?)夜になるとそこが照明器具のように光って美しい。
今は住宅ではなく、お店に改装されているということもあり、
インテリアや使い方は、勿論、オリジナルのものとは違ったものになっていましたが、
コンクリートブロックや庇、エントランスホールなど、
外観や骨格はほぼオリジナルのままなのようです。
そもそも、寒さや雨漏りの対策でかなり修繕が必要だだだので、
住みながらも随分と変化していたようです。
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帰る頃には、外は真っ暗。結局は店を貸し切った状況で、、、、
食事をしながら、あれこれ詳しく建物のエピソードを聞かせていただきました。
ご興味のある方は、是非!
出来れば、日の長い初夏の開店早々の明る時間帯がいいかもしれませんね。

「三鷹の家」施主検査

「三鷹の家」の施主検査に行って来ました。
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低層の集合住宅に囲まれた敷地に計画された住宅。
道路からだけでなく隣地の上からの視線が気になる上に、
将来、建て替えもありそうな気配が・・・・
そのような理由で数枚の壁で囲いつつも、
閉鎖的にならないようにその上部と下部を切り欠き、
プライバシー、採光、通風を確保し、街とのつながりをつくっています。
施主検査では大きな手直しはなく、来週無事に引き渡しです。

ときどき皇居ランナー

最近、ときどき皇居ランナーになっています。
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暑くもなく、寒くもないこの季節は気持ち良いですね。
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このあたりが一番のお気に入り。
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皇居の中にちょっと中に入いると緑とビル群の対比が
ニューヨークのセントラルパークのようです(?)。
丸の内の高層ビル群は、かなり充実してきましたね。

「上大岡の家」祝!地鎮祭

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「上大岡の家」の地鎮祭に行ってきました。
天候はあいにくの雨でしたが、雨降って地固まるとも言いますので、、、
ところで、この住宅の建て主様は、
10年以上も前、日大に非常勤講師として教えに行っていた時の教え子で、
インターンでMDSにも来ていましたが、卒業後大手ゼネコンに就職して、
今では大きな現場を担当してご活躍中です。
そして、その当時MDSのスタッフだった加藤君と一緒に設計をしました。
このようなカタチで仕事ができるのはとても幸せなことですね。

「Yクリニック」祝!竣工

虎ノ門再開発にともない移転することになった吉松歯科医院
その移転先の設計にMDSが携わり、ようやく竣工しました。
移転先のビルは細長いL型の変形な平面で階高もとても低く、
診療室やレントゲン室、受付、事務室、機械室、配管など、
平面的にも断面的にもかなり工夫しないと納まらない状況でしたが、
それを逆手にとったご都合主義で(?)、
壁の角度を変えたり、床を上げたり、天井を下げたりしながら、
空間に動きを与えつつ、カタチを整えています。
一見無秩序に見えるかもしれませんが、
必ず平面的には直角と平行な壁があるといった秩序があって、
家具の納まりは勿論、安心感や居心地の良さに気を配っています。
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ELVを降りると窓のないホールですが、右を向くとこの風景。
細長さを逆手にとって、長い廊下を印象的につくり、先へ先へとクライアントを導きます。
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壁の軸を振ることで、受付前など必要なところは広く取り、
受付でバックを置く棚などはきちんと設けています。
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受付を通り過ぎて廊下を更に歩いた先が待ち合いスペース。
昼は窓から陽が差し込み、夜はレースの照明が演出します。
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窓辺には輻射熱冷暖房。クリニックなので、冷暖房の風で埃が舞い上がらない、快適な温熱環境を目指しています。
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待合からの見返し。
天井周りはミラーと照明を駆使して広がりを感じさせています。
左側の壁面は柱型を隠しつつ、実は全面収納になっています。
診療室から出たところには、収納扉の一部を鏡にして、
さり気なく歯のチェックができるようにしています。
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吉松先生はマイクロスコープを用いた根管治療の先駆者。
整形外科、脳外科で用いる医科用のマイクロスコープを
歯科業界に世界で初めて導入されているそうです。
門外漢の私たちにはその凄さがあまりよくわかりませんが、、、、、
このとても大きな機器が天井スレスレでなんとか納まっています!
歯科医院らしくない歯科医院にして欲しいとのご要望で、こんな空間となりました。

「井の頭公園の家」久しぶりの訪問

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昨年竣工した「井の頭公園の家」に久しぶりに行ってきました。
敷地の奥隣地には堂々たる桜の大木があり、その大木に対峙するように、
家族の成長を見守る象徴的な柱を空間の中心に置いた住宅です。
3.5間×3.5間の正方形の平面四周に壁を立ち上げ、
方形の屋根をのせた単純かつ安定した構成としています。
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庭の草木は生い茂っていました。
そのほとんどは竣工後、建主自らで植えたもの。
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方形の屋根は四周の壁のみに支えられ、
中央に配した太い幹(柱)は、枝(梁)を四方にのばし通路や座面、
階段といった小さな床から居室のような広い床を支える役割のみ担い、
屋根まで届かない、空間にそびえる象徴的な建ち方となっています。
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その幹を中心に空間をスパイラル状に積層させ、
空間のあちこちから様々な表情を見せるその姿は、
まさにこの住宅の空間における「大黒柱」となっています。
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隣地の桜に向かってのみ大きな開口を開け、
隣家が迫るその他3方は方形の屋根の下のハイサイドから光を入れています。
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ダイニングテーブルに面する窓は、桜を眺める桟敷席。
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樹木に幹から小枝まで序列があるように、梁にも序列があり、
前庭で育てた花をドライフラワーにして吊しています。
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GLから上方へと、樹木の枝のように緩やかに床が連なります。
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子供の勉強スペースから、キッチンを見たところ。
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家族団欒はダイニングテーブルとのことで、
TVを鑑賞するリビング的なスペースは小さめに。
南に面したこのスペースは開口を大きめとして、
周辺の街並にを上から眺められるようになっています。
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子供部屋は大黒柱の先端の最も高いところに。
大黒柱を覆う方形の屋根は、下方に光を落とす装置でもあり、
上方ほど明るく、垂直方向に明暗のグラデーションをつくります。
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天井を明るくして、その反射光を家全体のベース照明とし、
柱は影として浮かび上がらせ、その存在を強調しています。
こちらの照明計画はシリウスの戸恒氏。
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久しぶりの訪問でしたが、すっかりご自分の仕様になっていて驚きました。
充実した暮らしぶりに脱帽です。

UWC ISAK 見学

UWC ISAKを見学のため、秋も深まる軽井沢に行ってきました。
UWC ISAKは4、5年前にできたばかりなのであまり知られていないとは思いますが、
学校運営が全額寄付金で賄われている全寮制高校で、
50カ国以上の国々から極貧の子供から大富豪の子供まで、宗教、性別も様々で、
実に多様であるものの、一学年40名ときわめて少人数。
インドのカースト外のような子供もいるそうですが、
貧しい家庭の子供は返済不要の奨学金で大学卒業まで面倒をみるとことなので、
そのような子供が大学まで行けるそうです。
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そもそも、ここを設計したシーラカンスの赤松さんの案内で見学に来たのですが、
こんな学校があるのですね。ここに入るのはかなり高倍率のようですが、
普通の高校やインターナショナルスクールとは違った人材を輩出しそうですね。
とても興味深い話をたくさんお聞きしましたが、
長くなるので詳しくはHPをご覧になって下さい。